「幸せホルモン」セロトニンのメンタルヘルスへの影響は大きい
セロトニンは感情をコントロールして、精神を安定させる働きを持つ神経伝達物質です。不足すると、メンタルヘルスに悪影響を及ぼしてしまいます。
強いストレスや疲労の蓄積、睡眠不足などは、セロトニンの分泌を低下させ、うつ病を引き起こします。
つまり、うつ病の予防や改善には、セロトニンの分泌を促進することが必要であると言えるでしょう。
抗うつ剤はセロトニンを増やす効果がある
うつ病などの治療で用いられる抗うつ剤は、セロトニンの細胞への取り込みを防ぎ、セロトニンを増やす効果があります。
このことからも、セロトニンを増やすことが、うつ病の改善や予防に大切だということがわかりますよね。
セロトニンを増やす食べ物とは??
セロトニンが食べ物に含まれているわけではありません。セロトニンの材料となる、トリプトファンを含む食品を多く摂取することによって、セロトニンが増加するとされています。
このトリプトファンは、アミノ酸の一種。体内で作り出すことができない必須アミノ酸です。そのため、トリプトファンは食べ物から摂取しなければいけません。
また、トリプトファンからセロトニンを作り出す際に必要となるのが、ビタミンB6です。トリプトファンと合わせて摂取する必要があるでしょう。
トリプトファンを多く含む食べ物
トリプトファンとビタミンB6を多く含み、セロトニンを増やしてくれる食べ物は次の通り。
栄養バランスも考慮しながら、上手に取り入れていきましょう。
- 大豆・大豆製品
大豆はもちろん、納豆や油揚げ、豆乳などの大豆製品にトリプトファンが多く含み、さらにビタミンB6も含んでいます。心の健康に特に効果的な食品と言えるでしょう。 - 乳製品
乳製品の中でも、チーズや牛乳、ヨーグルトにトリプトファンが多く含まれています。しかし、これらの食品にはビタミンB6があまり含まれていません。牛乳(普通)に含まれるビタミンB6は、100g当たり0.03mgと微量です。ビタミンB6を含む食品と組み合わせて摂取すると効果的でしょう。 - 魚・魚介類
特にマグロやイワシ、カツオなどにトリプトファンが多く含まれています。また、これらの食品はビタミンB6も多く含んでいるので、積極的に摂取したい食品と言えるでしょう。
さらに炭水化物も摂取すると効果UP!
炭水化物には、セロトニンの産生を促進する効果があります。うつ病だけでなく、メンタルヘルスの不調があると、甘いものなど炭水化物を多く含むものを欲する人が多いです。
これは、炭水化物にはセロトニンの産生促進作用があるからです。
もちろん、過剰摂取は良くありませんから、毎日適量を摂取することが望ましいでしょう。炭水化物を十分に摂取している人は、さらに多く摂取する必要はありません。