「嫌なことがあったら寝る」これが一番!|トピックスファロー

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2015年1月30日
「嫌なことがあったら寝る」これが一番!

目が覚めると、ムシャクシャしてどうにもならなかったことも素直になって考える余裕ができていたり、袋小路に陥ってしまったような時も良いアイデアが浮かんだりします。
実は誰にでも起こり得る、脳科学で証明された科学的理由がちゃんとあったのです。

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1.ショウジョウバエで実証? 脳は眠っている間に記憶を整理する!

脳は、眠っている間に記憶を整理します。
脳の表層心理はとても狭いため、あまりにも膨大な記憶を表層心理に残しておくことはできません。
そこで、あまり必要のない記憶は、脳の記憶の部屋の一番奥の取り出しにくい棚の引き出しにしまってしまいます。
逆に大切な記憶は、いつでも思い出せるように手前の棚の引き出しに入れておくのです。
ようするに、散らかった書類をすぐに取り出せるように、整理してしまうのですね。

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そもそも、五感から入った全ての情報は、電気信号に変えて脳が認識する作業を終えないと、記憶にはならないのです。
だから、見ていても目に入っていなかったり、慌てたら、目の前にあるのに見つけられない、興奮していたら相手の気持ちがわからない、というような状態が起こるのは、まだ脳内で情報の整理ができていないからです。

起きて目をあけていると、次から次へと情報が入って来るので整理が追い付きません。しかし、眠っている間は一切の五感が停止し、その間に脳が電気信号としてとらえた情報を、整理・分析して、記憶を記憶の部屋に、いつでも引き出せるようにしまいます。 つまり、図書館のような部屋が脳の中にあるようなものなのです。記憶の整理をする図書館の番人が脳の中にいるのです。

熊本大学の研究発表にショウジョウバエを使った面白い実験があります。ショウジョウバエを使って「睡眠」と「学習」が全く独立した神経回路で制御されていることを実証したのです。米化学誌ネイチャーサイエンスにも掲載された画期的な報告です(日本経済新聞2012.10.15)。
より高度な睡眠学習法の方法の開発の一歩とされています。
夢や寝言は、記憶の整理の最中の副産物ともいわれています。夢占いや心理学や精神科の臨床分野で「夢による深層心理の解明」ができるとされています。これも夢が「本当の記憶」が整理されている最中に一瞬表に出てくる記憶の一端だからでしょう。

2.感情に脳が支配されている時は眠ると冷静になれる

感情的になったり、腹が立ったり、悲しいことがあったりした時は、気持ちを切り替えるために、私はふて寝をします。
すると不思議と、目が覚めた時に忘れていたことを思い出したり、良い案が浮かんだりするのです。
これは、眠っている間に、脳が記憶を整理整頓して、感情的になって見逃していた大切な情報を思い出すからです。だから、無意識にやっていた私のふて寝は、ものすごく合理的で科学的な行為だったということですね。

それに、「夜月を見ながら思い悩むとロクなことを考えないから、朝太陽の下で考えなさい。良い案が浮かびますよ」と、昔祖母に言われたことがあります。
祖母も子どもの頃に、祖母の祖母からそう教えられたそうです。
「風と共に去りぬ」のスカーレットの口癖も「明日は明日の風が吹く!」。
祖母の言葉を聞いたときに、『嵐が丘』の映画を思い出しました。
ふて寝をすると朝、目覚めた瞬間に思いつく。まるで誰かが私に教えてくれているように。
でも、誰かが教えてくれているのではなく、脳内の記憶が整理されて、自分で気付いていたのですね。ふて寝が私を素直にさせ、他人と争わない楽天的な性格にしてくれているようです。

3.脳はリラックスするだけでも記憶の整理を始める?

「アイデアが天から降って来る!」という言葉を聞いたことがありませんか?
クリエイティブな仕事をする人からよく聞く言葉ですね。
考えている時ではなく、全然関係ない好きなことをしながらリラックスしているときに、突然アイデアがわいてきたときの不思議な感情を表しているようです。

脳はリラックスすると、脳波をα波が占め始めます。
自律神経も副交感神経に切り替わっていて、まさに脳が眠る体勢に入ろうとしているかの、ボウッとした状態のときに突然何の脈略も無くアイデアがわくので、「天から降って来た」と表現されるのです。

これは、まさに、脳がとらえた情報を分析・整理した結果だといえます。
アイデアは、天から降って来るのではなく、自分が見たもの聞いたものから創造されるものなのです。
同じ情報を与えても、情報の分析の仕方で、思いつくもの、生み出すものが全く違うというわけです。
これが才能といわれるものなのかもしれません。

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脳内で、五感によって集められた情報が分析されるとき、重要な情報かどうかの仕分け作業から始まります。その段階で能力の差が出るのでしょう。
天才は、他の人が重要でないと思う情報の隠れた重要さに気付くのです。そして、ピースとピースを組み合わせて、一つのアイデアが出来上がるのでしょう。

まとめ

ストレスは脳を緊張させます。
好きなことをして時間を過ごしたり、お風呂で疲れを癒し、アロマの香りやヒーリングミュージック、美しい景色を見たりする、リラックスタイムを持つ習慣を身につけましょう。
そして、五感の刺激から脳をリラックスさせ、脳をα波で満たしましょう。
こんなふうに脳をリラックスさせて、いつでもどこでも眠れるよう日頃から訓練しておくことを習慣にすることです。

そして、嫌なことがあったら、眠るのが一番です。
眠るとストレスの原因の解決法が「天から降ってくる」ことがあり、きっとさらに気持ちの切り替えもしやすくなりますよ。
騙されたと思って試してみてください。

【参考】
日本経済新聞2012.10.15 「『すいみん学習』できるかも? 熊本大、脳の仕組み解明」
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG1501D_V11C12A0CR0000/

著者:宝生桐子

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法律関係・心理学・メンタル関係の多数の資格を利用して、今までさまざまなコラムを連載して参りました。
わかりやすい文章で、さまざまな生活お役立ち情報をご紹介させて頂きます。どうぞよろしくお願い申し上げます。