英語表記を日本語訳して使いやすくしてくれる!ITソフトウェア翻訳士|トピックスファロー

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2013年11月5日
英語表記を日本語訳して使いやすくしてくれる!ITソフトウェア翻訳士

私たちが普段使っているパソコンソフトは大抵日本語で表記されていますが、海外製のソフトの場合マニュアルから表示まで全て英語なので、操作を調べるだけでも一苦労です。そうした海外製ソフトのマニュアルから表示までを日本語に翻訳してくれるのがITソフトウェア翻訳士なのです。

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英語表記を日本語に変えるITソフトウェア翻訳士とは?

キーボード

いわゆるIT関連、パソコンやインターネットの世界においても英語は第一公用語としての立場を担っています。逆に言えば、英語で画面表示やマニュアル・ヘルプドキュメントを表記する事は常識なのです。

しかし、「英語表記よりも自分の母国語で表記してもらった方が分かりやすい」と思っているのは日本人だけではありません。世界中の人が思っている事です。

その為、世界的なパソコンのソフトウェアは「ローカライズ」という翻訳工程を経てそれぞれの国の言語に合わせた表記を行った上でソフトの販売を行っているのです。
このローカライズに大きく貢献する資格であるITソフトウェア翻訳士とはどのような存在なのでしょうか?

英語表記ソフトを日本語表記に変えるITソフトウェア翻訳士

ITソフトウェア翻訳士は、パソコンソフトのマニュアルや表記、設計書などを英語から日本語に翻訳する技能を認定する民間資格です。
通常の翻訳と違ってIT関連では専門用語が多数頻出し、専門用語に精通していない人が翻訳をするとチンプンカンプンな表現になってしまうため、通常の翻訳業とは一線を画す必要があるのです。

ITソフトウェア翻訳士の認定試験は、翻訳会社が共同で主催するITソフトウェア翻訳士認定協会によって主催されています。

ITソフトウェア翻訳士の試験について

ITソフトウェア翻訳士の認定試験は、一次試験がオンライン試験、二次試験は面接という形で行われます。ITソフトウェア翻訳士の資格は1級から5級までの5段階ありますが、翻訳の仕事を行うには1級に合格しなければなりません。

一次試験はオンライン試験なので全国どこからでも受験する事が出来ますが、二次試験は会場が東京と大阪に限られてしまうので旅費が掛かってしまうのが難点と言えます。

一級合格者への特典

ITソフトウェア翻訳士一級に合格すると、プロのIT関連翻訳者としての実力が認められることになります。そして、一級合格者は認定試験を共催する翻訳会社へ翻訳者として登録されて翻訳の仕事が紹介されるのです。つまり、一級に合格すると資格と仕事の口が保証されるのです。

一級合格者への認定証の授与は協会が主催する「お祝いの会」と同時に行われるのも、ITソフトウェア翻訳士の特徴の一つです。お祝いの会への参加資格は受験者全員にあるため、1級に合格しなかった人でも翻訳会社の人や先輩と交流でき、次の試験へのはずみが付けられます。

ITソフトウェア翻訳士の収入は?

キーボードと人の模型

翻訳家というのはフリーランスに近い雇用形態の為、「時間が許す限り働けば年収500万円を優に超す事は可能」と言われています。しかし、書籍などの文芸翻訳の場合は古参の翻訳家が独占しているような状態の為、若手翻訳家は余り収入が芳しくないというのが現状です。

それに対してITソフトウェア翻訳士の場合、海外でソフトウェアが発売されるたびに仕事が発生する上に、専門知識を要求される産業翻訳の為単価は高めになっています。しかも、ソフトウェアがアップデートするたびに、最初に翻訳を担当した翻訳士に仕事が再発注されるのが常となっているので安定した仕事が貰いやすいというメリットもあるのです。

その為、ITソフトウェア翻訳士の収入は文芸系の翻訳家に比べても全く引けを取らないどころか上になることも珍しくないのです。

著者:塩屋 謙

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職業は編集・校正、そしてWEBライターでもあります。興味の範囲を広げつつ、様々な記事を書いています。