ミュータンス菌って何?
口内のトラブルとして、一番に挙げられるのが“虫歯”ではないでしょうか?
この厄介な虫歯の主な原因はミュータンス菌と言われていて、普通生後10ヶ月から2歳半くらいまでのあいだに母親から感染すると言われています。一度感染してしまうと、除菌するのは難しくなってしまいます。
特徴
- 人の口から口へ感染する
- 糖分をもとにネバネバした「グルカン」という物質を作り、歯に付着する
- 強い酸を作り出すことができる
- なめらかなエナメル質にも付着する
脳出血のリスクを高める?!
このように大迷惑のミュータンス菌ですが、さらに悪いニュースが発覚してしまいました・・・。
大阪大学や横浜市立大学のチームが、「虫歯の原因菌とされるミュータンス菌の一種が脳出血のリスクを約4倍に高める」という研究結果を発表したのです。
脳出血を起こす新たな要因と見られていて、ミュータンス菌の中でも“コラーゲンと結合するたんぱく質”を持つ菌だと考えられています。日本人の約8%、脳出血を起こした患者では約30%がこの菌を持っているんだとか。ちなみに、脳出血だけではなく、潰瘍性大腸炎のリスクも高めてしまうことがわかっています。
ミュータンス菌を除去する方法
虫歯がこんなに恐ろしい病気を引き起こす原因になるなんて、考えただけでもコワイですよね。
一刻も早く除菌を!と思うのですが、冒頭のほうでも触れたように一度感染したら、除去するのは難しいのが、この菌の特徴の1つでもあります。
完全に除去できるようになる日も間近?!
虫歯の原因菌除去に関して、以前こんなニュースがあったのをご存知ですか?
東北大大学院歯学研究科のチームが開発した、虫歯や歯周病などの原因菌をほぼ完全に除菌できる技術で、虫歯菌や歯周病菌など4種類の口腔内細菌と過酸化水素の水溶液に目に見える波長のレーザー光をあてるというもの。
強力な殺菌効果がある活性酸素の一種が発生して、ほぼ全ての菌が消滅したといいます。人体への影響はないとされ、虫歯や歯周病の殺菌への応用が期待されています。
現在は、かなり臨床実験も進んでいると思われます。
人体への影響がないということで、安心・安全で画期的な治療法が本当に実現したら良いですね。