土地家屋調査士とは、不動産調査を行う専門家のこと
土地家屋調査士とは、土地や建物の所在やその形状・利用状況などを調査(測量)する者のことを指します。法務省管轄の国家資格であり、調査データに基づいて図面を作成し、不動産が現在どのような状態にあるかを正確に登記簿に記録することを目的としています。
本来、不動産の表示登記は持ち主が行わなければいけません。
しかしその方法は難しく、われわれ一般人には理解・実行が困難です。そこで不動産に関するプロフェッショナルである土地家屋調査士がその代行を務め、依頼主の助けとなります。
依頼例:父の遺した畑を相続・登記するため、土地の境界標を調べて欲しい
筆記試験に受からなければ、口述試験へ進めない
土地家屋調査士を名乗り活動するためには、法務大臣の認定もしくは法務省が実施する資格試験を受験・合格しなくてはなりません。受験資格はなく誰でも受けることが可能ですが、試験日は年に一度、8月の第3日曜日と決められています(筆記試験の実施日です)。
試験には筆記と口述の二種類があります。筆記試験に合格しなければ、口述試験を受験することはできません。8月に実施される筆記試験に受かることで、11月中旬に実施される口述試験を受験する権利が得られるシステムとなっています。
試験内容の詳細については、『日本土地家屋調査士会連合会』のホームページ等でよく確認しましょう。
自分に合った方法を選んで学習を進めよう
土地家屋調査士の資格取得を目指しその専門知識を学ぶには、以下のような方法があります。
- 専門のスクールに通う
- 通信講座を受講する(ユーキャンが代表的ですね)
- テキストや問題集を購入し独学する
最も経済的な方法は三つ目の独学です。金銭的に余裕のない方はこの方法でも良いでしょう。
ただし教材選びやモチベーションの維持といった問題をクリアしなくてはなりません。自信のない方は、出費はかさみますがやはりスクール通いや講座受講がベストです。
それぞれにメリットとデメリットがありますので、自分に合ったやり方で効果的に学習を進めましょう。
年収の平均額は300万~500万円ですが…
土地家屋調査士の気になる年収額は個人によりますが、300万~500万円が平均とされています。
なかには1,000万円以上という羨ましい方もいますが、努力や経験の賜物であることは言うまでもありません。また土地家屋調査士としての純粋な能力に加えて、商売の才能の有無も大いに関係しています。
「資格取得したての新人でいきなり高収入」は無理ですが、努力次第で高収入を目指せる職業ですから、やりがいや将来性は十分です。収入アップはもちろん適職を探している方にとっても、挑戦する価値の高い資格と言えるでしょう。