話題の「色彩検定」ご存知ですか?
国内だけでも、1000種類を超えるとされる資格・認定試験。中でもその名の通り「色」に関する資格がこの色彩検定です。
カラーコーディネーターと、どう違う?
色彩検定もカラーコーディネーターも、色の知識が問われる資格です。どちらも受験資格や試験内容に大きな差はありません。
違いを強いて挙げるならば、
・色彩検定は、服飾系団体から始められた資格のため、ファッション分野に強い。
・カラーコーディネーターは、商工会議所が主体のため、工業的な分野に強い。
という点です。
どんな人が持っている資格?
取得したからといって、すぐに何かのスペシャリストになれる資格ではありません。しかし習得した知識は、様々なジャンルで活かすことができます。インテリアやファンションにおけるコーディネート、商品開発時の色彩提案、建築関連の空間演出、ウエディング、ヘアメイクなど、即効性のある知識として、現場ですぐに使用することが可能です。
「色の知識が広がる」こんな楽しい資格勉強は初めて
色の検定試験というと「ファッション業界」「色のコーディネート」というイメージがありました。しかし参考書を開いてみると、イメージがガラリと変わりました。「なぜその色に見せるのか?」「色の持つ心理的効果」などの分野もあり、なんでなんで?と先を読み進めたくなるような知識で、あふれていました。
どうしてそう見えるのか、眼の仕組みまで学べます
日頃、まったく意識をせずに見ていた色。資格勉強を通して、様々な眼の目の知識を学ぶことができました。
その中でも、1番感心したのはこの部分です。
私たちが見ている物は、その物自体が「色」を持っているのではなく、その物がある色を強く反射することで、その色に見えているということです。そのため、リンゴは赤色なのではなく、単に赤色の光を反射しているだけなのです。
普段、何気なく見ていた「赤」「青」「黄」「緑」などの色も、その色が見える仕組みを改めて考えてみると、とても不思議な気持ちになりました。
色のイロイロ、やればやるほど楽しさ倍増
もちろん暗記も必要な資格でしたが、上記のように勉強を進める度に「へぇ~」「すご~い」という関心の連続でした。そのため「勉強している」というよりも「知りたいことを調べている」という感覚でした。勉強をすることを、純粋に楽しめていたのだと思います。
学習の中で度々出てくる、色にまつわる問題も支給されていた配色カードによって、眼で確認しながら行えました。
実際に使用していた物です。課題の作成などにも使用していたため、はじっこが切れていますが、そういった課題も楽しみながら取り組むことができました。
さ、さすが説得力バツグン!おしゃれでキレイな女性講師
この資格を受験した大学生の頃です。校内にある資格講座の掲示板に貼られていた、色彩検定の案内を見たことがキッカケです。そこに申し込みをし、校内で行われる外部講師による、週1回の講座を受講していました。
その講師の方は、20代後半~30代前半のとても綺麗な方でした(このような講師をしている方はかなり若く見えるため、もしかしたら30代後半だったかもしれません)。毎回着てこられる洋服や持ち物も「さすが!」と言いたくなるセンスでした。そんな説得力バツグンの先生は、教え方もかなり上手なものでした。
今でもハッキリと覚えているのは、虹の色の覚え方です一般的に虹には、赤・橙・黄・緑・青・藍・紫の7色があります。
「せき、とお~、おう、りょく、せい、らん、しー」の“音”で覚えて下さい!と繰り返し述べられていました。おかげで、目で、耳で、学べたことが、今でも頭に強く残っています。
万能な色彩検定!取得後もメリット満載
ファッションやインテリアなどとは、縁のない業界に就職しました。しかし、思わぬところでも大きな力を発揮してくれたのが色彩検定です。
嬉しい!立派な合格証カードをGET
合格証書だけではなく、結構しっかりとした資格証という名のカードがもらえます。免許証のように提示する機会はありません。ですが、努力がこのような形となって残ることはちょっとしたご褒美のようで、嬉しい気分になりました。
使える!プレゼンでも活かせる視覚アピール
大学時代に取得をした色彩検定。学年が上がるに連れて、ゼミ演習でパワーポイントを作成し、プレゼンテーションを行う機会が増えました。そんな時に発揮されたのが、色彩検定の知識です。
「この組み合わせ、なんか見づらいな・・・」こんな時にも色相とトーンの組み合わせを変えることで、視覚に大きな変化がありました。喧嘩してしまう色や仲介をしてくれる色など、学んだことがサクサクと形になっていき、資格を有効に活用できていると、身を持って感じました。
もう迷わない・・・色の相性が掴めてオシャレ度UP
外出前に鏡に映る自分を見て、その日のコーディネートがどうも納得がいかない時ってありますよね。そんな時でも、ベースカラーやアソートカラー、アクセントカラーの割合を上手く組み替えることで、失敗コーデをうんと減らすことができるようになりました。
ひとつひとつのパーツで捉える!
簡単に説明をすると・・・
【ベースカラー】は全体の7割以上を占めるベース色。
例)ワンピース、スーツなど
【アソートカラー】はベースカラーを引き立てる色。
例)スカート、パンツ、靴やバックなど
【アクセントカラー】はメリハリを持たせる色。
※上記2色とは対照的な色になります。
例)スカーフ、ネクタイなど
「この色がダメなんだ」「パンツをこっちにしたら良いんだ」など、どこが原因なのかが解かるようになりました。
トーンもしっかりと考慮!
配色には、色々な種類がありますが、4種類のみご紹介します。
【トーン・オン・トーン配色】
同系色の濃い色、淡い色を合わせたコーディネートです。
【トーン・イン・トーン配色】
濃い色は濃い色、薄い色は薄い色でまとめたコーディネートです。
【ドミナント・カラー配色】
多色使いに統一感を持たせるために、同じ色味にまとめたコーディネートです。
【グラデーション配色】
3色以上を使用する場合に、トーンの変化に合わせた段階的な変化を組むコーディネートです。
色彩検定の勉強を始めれば、この程度の知識であればすぐに習得できます。毎日のコーディネートにも活用できるので、実用性もかなり高くなります。
難易度は低め!でも、実用性は抜群
色彩検定の合格率は、他の資格試験と比較をしても、決して難しいものではありません。 3級で約70%、2級で約60%、1級で約30%となっています。私たちの周りに溢れているあらゆる物には、色があります。そのためそれらに関わるすべての職業に活かせる資格です。
ファッションやインテリア、グラフィックなどのデザイナーや、店舗などの空間演出を行う販売職、パワーポイントなどを多用する企画職、事務といった様々な場所で活躍しています。
使い方1つで人生も彩る?色彩検定
色彩検定を取得することで、いかに自分の周りが色であふれているのかに気付けます。そしてこの資格を持っていることで、視野が広がり視点が変わるという体験ができます。例え仕事で使用しない場合でも、プライベートなコーデ術、自宅のインテリアなど、ちょっとした場所で腕をふるうことができる、隠れた能力になっています。