屋形船とは
大人数を収容できる設備をそろえた屋根つきの大きな船の事です。とはいえ、基本的に『屋形船』といえば、その上で行われる宴会といったイメージの方が強いのではないでしょうか。
何となく格式が高いイメージのある屋形船ですが、多くは宴会を行うために貸切で運行されています。
しかし最近では会議室替わりや結婚式のイベントとして利用されるなどその間口は広がりつつあります。
そして屋形船で出される食事といえば『お刺身』と『揚げたての天ぷら』が欠かせません。
それとお酒の飲み放題がセットになっているのが、通例の様ですね。
屋形船の楽しみ方
水上から東京を巡り、四季折々の風情を楽しめるのが屋形船一番の魅力でしょう。
春は桜
日本の春といえば桜を紹介しない訳には行きません。
花見の名所といえば、上野公園や新宿御苑が有名ですが、どこも花見客がいっぱいで落ち着いて桜を見る気にはなりませんよね。
しかしひとたび船の上に出てしまえば、そのような混雑に巻き込まれるようなことはありません。
気の置けない友人たちとゆったりと日本の春を堪能する事が出来るでしょう。
しかも、お酒も料理も全て用意してくれますので、準備も後片付けの必要もなく手ぶらで楽しめるのも屋形船の大きな魅力です。
水上から見る桜の名所は何と言っても隅田川でしょう。
徳川吉宗が「庶民の為に」と桜が植えられて、現代まで続くお花見のスポットを、ぜひ水上から鑑賞してみてはいかがですか。
夏は花火
夜空に打ち上げられる大輪の花火は夏の代名詞。
特に隅田川の花火大会は、テレビで中継される程に注目度の高い花火大会として有名です。
その分、花火大会当日の混雑ぶりは毎年ニュースになる位にひどく、場所取りの迷惑行為も後を絶ちません。
その点、屋形船であれば押しつぶされるような混雑から開放され、ゆっくりと花火を楽しむことが出来るでしょう。
人込みで蒸し暑く、座るどころか立ち止まる事すら許されない地上と、涼しい水上でお酒を楽しみつつ花火を堪能できる屋形船とどちらを選ぶかは言うまでもない事でしょう。
秋は月見
空気が澄み始める秋には月見を楽しむのが風情というものでしょう。
食欲の秋と言われるように美味しいものが揃うのも秋ならば、気温も下がり始め快適な川下りを楽しむことが出来るというものです。
さらに、夏の花火と年末の忘年会に挟まれたこの時期は、普段より予約が取りやすく貸切以外にも、少人数の乗り合いを楽しむにはぴったりのシーズンかもしれません。
冬は鍋
寒い時期にわざわざ外に出るなんて、と思われるかもしれませんが、屋形船の多くは暖房完備が常識になっており、コートなんて必要ありません。
掘りごたつに入りつつ、熱々の天ぷらや鍋に舌鼓を打つのは最高の贅沢でしょう。
しかし年末こそ忘年会のシーズンですので、楽しみたいのなら早めの予約が必要になります。
屋形船にまつわるQ&A
残念ながら屋形船をよく利用するという人に会ったことがありません。
初めて利用する場所では分からない事ばかりでしょう。
Q.予約の取り方は?
A.直接、船を出している船宿さんに連絡するのが一般的です。
料理や価格、出航場所、オプションや送迎の有無などもありますので、予約の時に確認するのを忘れずに。
Q.値段は高いの?
A.一人1万円前後の価格設定が多いようです。
料理や時間によって差がありますので、ネットなどで調べてから予約を取るようにしましょう。
安い所では5千円。高くても2万円が相場ですが、オプションによっては追加料金が必要になります。
Q.遊覧時間は?
A.一周2時間が基本です。
コースによっては30分~3時間程度の幅があります。スケジュールに合わせて選択しましょう。
Q.予約は何人から可能なの?
A.貸切なら10名以上という場所が多いようですが、乗り合いなら1人からでも大丈夫。
これも船宿によってまちまちです。20名以上という場所もあれば2名でも予約できるところもあります。
どちらにしても最低人数を確保できない場合は、予約ができませんので、事前にはっきりした人数を確認しておく必要があります。
ちなみに上限は100名程度までなら受け入れる事ができるようです。
Q.船酔いが心配です
A.酔う事は少ないようですが、心配なら酔い止めを携帯しましょう。
東京の構内を進みますので揺れは少なく、強風の時は出航しない事もあります。
Q.海外の人でも楽しめますか?
A.日本らしい観光スポットとして海外からの旅行者にも人気があります。
その為、英語などの言語を話せるスタッフを用意している船宿もありますので、必要なら確認してみるのが良いでしょう。