うつ病の人への正しい接し方を教えます
家族・友人・恋人など、身内や身近な人がうつ病に罹ってしまった場合、どんな風に接すれば良いのでしょうか?言ってはいけない禁句や日常生活における注意点など、うつ病の人への正しい接し方をまとめてみました。
~禁句集~
「がんばれ」は重荷になる
健康な時は良い励まし言葉になりますが、うつ病の時は重荷にしかなりません。
「これ以上何を頑張ればいいの?」「頑張れないから困っているのに…」「頑張れない自分は人間失格」などと悲観的に受け止められてしまいます。同様の意味を持つ「元気を出せ」も厳禁です。
「考えすぎ」は孤独感を煽る
通常は相手を安心させるために用いられる言葉ですが、うつ病患者にすれば冷たく突き放されたように感じてしまいます。うつ病症状の1つ強い孤独感を煽る結果になってしまいますから、使用を控えましょう。
「前向きに考えろ」は逆効果
うつ病に罹患するということは、マイナス思考という悪魔に憑りつかれるようなもの。
ですからポジティブ思考を持つことなど到底不可能ですし、ヘタをすると「どうせ元々後ろ向きで暗い性格だから…」と自己嫌悪を抱かせてしまい、症状が悪化してしまう場合も。
~使って良い言葉~
「ゆっくり休んで」がベスト
うつ病は、疲労やストレスが限界を超えると発症することの多い病気です。
つまり頑張り過ぎたゆえの結果ですから、「ゆっくり休んで」と労いの言葉をかけてあげるのがベストです。
患者を安心させる効果があり、治療進行や回復を促すことができます。
「一緒に治そう」も効果的
「一緒に治そう」「通院に付き添うよ」などと、協力的な言葉をかけてあげるのも有効です。
うつ病特有の症状である、強い孤独感や不安感を和らげる効果があります。ただし治療や回復を急かしたり、プレッシャーをかけるような言葉が入らないように注意しましょう。
~日常生活で注意すべきこと~
無理矢理外出させるのはNG
健康や運動不足を心配する気持ちは分かりますが、無理矢理外出させようとするのはNGです。
うつ病の時は気力・体力共に大幅に低下していますから、ストレス解消どころか余計な負担を与えてしまう可能性のほうが高いです。
ただし本人が希望している場合はOKです。
1人で外出させると交通事故などの危険がありますから、必ず付き添ってあげましょう。
規則正しい生活を送らせる
うつ病はほとんどの場合、不眠や過眠の症状が伴うため、どうしても生活のリズムが乱れがちになります。夜更かしや朝寝など、いわゆる昼夜逆転の生活が続くと、高確率で病状が悪化してしまいますから、できるだけ規則正しい生活を送らせるようにしてください。
毎朝カーテンを開けて、日光を浴びさせるのもおすすめです。
日光を浴びると、脳から精神安定物質であるセロトニンが分泌されるため、うつ病の回復を早めることができます。
家事や趣味など強引に活動させない
家事や趣味など、強引に活動させるのも良くありません。
うつ病を治すには十分な休養が必要ですから、本人がやる気を出すまで休ませてあげましょう。
間違っても「家事くらいできるでしょ?」「少しは仕事を手伝って!」などと厳しい言葉をぶつけてはいけません。