参加しやすいFXが株取引の練習になる
今ではどちらもネット上で取引ができるので、一見大きな違いが無いように見えます。
しかし参加しやすさでは、圧倒的にFXの方が簡単です。
そこでFXと株取引の違いから、なぜ初心者はFXから始めた方がいいのか。
その理由をひも解いてみたいと思います。
『扱うものが違う』
FXで扱うのは『国の通貨』。
株が扱うのは『会社の価値』。
最も基本的な事なのですが、商品の価値を決めているのが国か会社で、信頼度が大きく変わってきます。
FXは『資産価値が「0」になる事はない』
株は会社が倒産すれば、その時点で紙屑にしかなりません。
それまでに投資した全てが無駄になります。
一方、FXに関しては一国が無くならない限り、通貨はその価値を持ち続ける事ができます。
もちろん、ユーロ危機のように大暴落する可能性もありますが、それでも価値は半減するだけにとどまりました。
また、通貨が残っているのなら、そこから盛り返していく可能性だって残されています。
FXは『選択肢が少なく、選びやすい』
株取引には会社の経営状態が重要になります。
その経営状態を把握するのに用いられるのが「四季報」なのですが、辞典ほどある厚さの中にびっしりと数字が羅列されています。
この中から優良企業や、注目株を選ぶ事なんて初心者には不可能でしょう。
対してFXは、使用する通貨が20種類程度に絞られていますので選びやすいという特徴があります。
さらに主要通貨である『円』『米ドル』『豪ドル』『NZドル』『英ポンド』『カナダドル』『香港ドル』『スイスフラン』の8通貨に目を光らせれば、初心者でも失敗のリスクは低く抑えることが出来ます。
FXは『予測しやすい』
例えば東電は1つの地震によって時価総額は20%にまで減少させました。
震災時とその後の対応を失敗している事が、最も大きな原因ですので仕方がない事です。
しかし、関東の電力を一手に握っていた東電だから保っているだけで、普通の企業であれば倒産を免れることなど出来なかったでしょう。
実際、日本では年間1万社以上が倒産しているという統計が出ています。
少し古い情報ですが、2008年には上場企業のうち33社が倒産していました。
株はたった1社の経営状態に左右されます。
経営状態以外にも不祥事の発覚などで、一気にその価値が下落する事もよくある話です。
反面、FXは資産を保証しているのが国家ですので、1日で急落は考えにくいでしょう。
もしそれほどの急落の危機には、世界経済にただいなリスクを及ぼすことになりますので、様々な救済措置が取られることが考えられます。
初心者が参入しやすいかも重要
市場が活性化するには常に新規の参入が必要になります。
その点に関しても、FXに分があるようです。
FXは『口座が作りやすい』
どちらも口座が必要な事には変わりありません。
しかし取引開始までFXは2~3日で始められるのに対し、株は10日以上かかるのが普通です。
FXは『少額からでも参入できる』
株の取引は1回の取引が高額になりがちです。
5万円から変える株は情報の少ない、つまり『よく分からない企業』がほとんどです。
もちろん中には大化けする企業が埋もれている可能性もありますが、あまりにもギャンブル性が強すぎるでしょう。
同じ5万円でもFXでなら普通に取引が可能です。
もし10万円の資金があるのならメインの通貨は全て取引できるでしょう。
口座によっては、もっと少なく3万円から始める事だってできます。
FXは『24時間取引可能』
株とFXを比べた時に、最も大きな違いは取引時間でしょう。
FXは世界中が同じレートで取引をしていますので、基本的には24時間、いつでも取引する事が可能です。
それに対し株取引は、1日の内、平日の9時~11時、12時30分~3時までの間にしか取引が行われません。
他に本業を持っている社会人には、大きなネックとなるでしょう。
FXは『練習ができる』
FXの場合、デモトレードという『実際の相場を舞台にして、疑似通貨を使用したバーチャルFXを体験』する場が多く用意されています。
初期投資を無駄にしない為にもデモトレードで練習するのは悪い事でないでしょう。
もちろん、これで成功したからと言って勝てる訳ではありませんが、株にはその練習場所すらありません。
最初から自分の資金を使用するリスクを負わなければなりません。
FXは『売買が成立しやすい』
株もFXも売り手と買い手が揃って初めて成立します。
どれだけチャンスが巡ってきたとしても売り手(買い手)が見つからなければ、その取引は成立しません。
市場規模を見た時に、FXが明らかに大きい事は説明の必要がないほどに明白です。
人数が多いという事は、それだけ取引のチャンスが多いという事に他なりません。
FXは『高レバレッジで大幅に増やすことも可能』
FXのように、他人の資産を使い、元手以上のお金をかけて取引することをレバレッジと呼びます。
株では信用取引がレバレッジに当りますが、この両者には上限倍率に大きな開きがあります。
具体的には、株では多くて3倍までと制限されているのに対して、FXのレバレッジは日本では25倍、海外ではもっと多くの、200倍~500倍という高レバレッジをかける事が可能なのです。
当然、高レバレッジをかけた方が多くの利益を生み出すことが出来ます。
破産のリスクはどちらも同じ
FXも株式も多額の資金を短時間でやり取りする事に変わりはありません。
『値動きの激しい株』、『高レバレッジをかけたFX』のどちらにも等しく失敗する可能性があります。
初心者が失敗を取り戻そうと、無茶な高レバレッジをかけてさらに失敗を積み上げるのは、ブログでよく見る失敗例の王道パターンです。
オンライン上ではまるでゲームのように数字をやり取りしていますが、その陰には常にリスクが付きまとっている事を忘れてはいけません。
リスク分散を考えた時、FXの知識が役に立つ
FXは初心者でも始めやすいのですが、リスク管理を考えると、資産を分散するのは悪い考えではありません。
しかし、銀行で眠らせておくのがもったいないと感じたら、株取引に挑戦してみるのもいいでしょう。
株もFXも同じ経済の上で成り立っている取引です。
FXで学んだ知識は、株取引においてもアドバンテージとなる事でしょう。