ホームヘルパーの資格がなくなる?!
加齢や心身の障害などによって、日常生活に支障をきたす高齢者や障害者の自宅を訪ね、身の回りの世話や家事などを行うホームヘルパー。
試験などはなく、各地方自治体や各専門学校などが主催している講座を受ければOKなので、医療・介護関連資格の中でも比較的取得しやすく、人気の高い資格です。
新制度がスタート!
利用者の自宅を訪問したり、介護施設や医療機関など活躍できる場も多いですし、高齢化に伴って今後ますます注目度が高まると思われるホームヘルパーですが、2013年度から制度が改正されます。
2013年3月受講開始分をもち『ホームヘルパー2級』が廃止され、2013年4月からは『介護職員初任者研修』へと変更になります。
介護職の需要が高まっていく中、介護スタッフの質を向上させる目的でスタートする新しい資格。
『介護職員初任者研修』とは、ホームヘルパー資格と一体どんな点が違うのでしょうか?
『ホームヘルパー2級』との違いは?
『ホームヘルパー2級』が『介護職員初任者研修』に変わるのは、2013年4月から。
2012年度内に受講修了した人は、新資格になってからもそのまま仕事を続けることができます。
そのため、すでにホームヘルパー2級の資格を持っている人は、介護職員初任者研修修了者ということになります。
そのほか、2015年から介護福祉士の受験に必要な『実務者研修』の研修時間が、自動的に130時間免除されます。
筆記試験が導入される
新しい資格には、修了試験が導入されます。
ホームヘルパー2級には筆記試験がありませんでしたが、介護職員初任者研修では全課程修了後に試験が行われます。また介護実技演習の前にも、基礎知識を確認するための筆記試験があります。
施設実習が廃止される
新資格も全体の研修時間は、130時間で以前と変わりません。
ですが、今まで30時間あった施設実習がなくなり、その分通学課程での実技(演習)の時間が42時間から75時間に増えることになります。
さらに、重点的に学ぶものとして“認知症の理解”が取り上げられます。
養成体系が整理される
ホームヘルパーの資格を取る場合、最終的に介護福祉士を目指している人も少なくありません。
今まではホームヘルパー1・2級、介護職員基礎研修などいくつかの資格があり、介護福祉士になる経路は人によって様々でした。
新資格では、介護職員初任者研修→実務者研修→介護福祉士→認定介護福祉士(仮称・新設)というように、分かりやすくステップアップできる養成体系になります
新資格も通信講座で取得可能?
ホームヘルパーの資格同様、新資格に移行後も受講者が学びやすいように、科目ごとに上限を超えない範囲内で通信講座を受講できます。
ただ、ホームヘルパー2級は最大で52時間通信で講義を行えますが、介護職員初任者研修では、40.5時間が限度。
なので、スクーリングの時間や回数は多くなるでしょう。
費用は高くなる?
通信講座でもスクーリングの回数などが増えると予想されることから、受講費用は以前より多少高くなるでしょう。
自治体や社会福祉法人といった公的機関、あるいは専門学校などの民間機関のどちらで受講するかによっても費用は違ってくると思います。