その一言が命取り!?ネイティブ英会話で気をつけたい3つの表現|トピックスファロー

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2014年8月18日
その一言が命取り!?ネイティブ英会話で気をつけたい3つの表現

教科書にも載っているし、文法的にもまちがってない。日本人の感覚ではどこがおかしいのかわからないような表現でも、英語ネイティブには不愉快に感じられたり、奇妙に聞こえたりする表現があります。 ちょっと気をつけるだけで、トラブルや誤解を避けられます。

翻訳家
ライター
  

1.お礼には気持ちをこめて

John: Emiko, here is a present for your birthday. I hope you like it.
 (エミコ、誕生日プレゼントだよ。気に入ってくれるといいんだけど)
Emiko:(ぎこちなく)Thank you very much.”←N.G.
“Thank you very much.”という表現は、日本人からすれば、”Thanks”より丁寧なのではないかと思うのですが、ネイティブの耳にはひどく形式的で、よそよそしく聞こえるようです。 特に、英会話を習い始めたばかりの人、「英語をしゃべる」ことに恥じらいが残っている人は、感情をうまくこめられずに一本調子で言いがちですから、このような場面であれば、ああ、気に入ってもらえなかったんだな、と思われてしまいます。

心のこもった「ありがとう」の表現を使ってみましょう。
親しい相手によく使われるのが
“Thanks much!”
“Thanks a lot.”

フォーマルな場面では、お世話になった感謝の意を込めて
“Thank you for everything.”
“Thank you for all you’ve done.”
“I really appreciate all your help.”

いすれにしても、大切なのは笑顔です(^_^)
役者になったつもりで、思いっきり気持ちをこめて。

2.”Give me chocolate!”っていつの時代?


(お店にて)
店員: What can I do for you ?
 (なにかお探しですか?)
Emiko: Please give me this wallet.←N.G.
第二次世界大戦が終わった直後、日本には”Give me chocolate!”と、GHQのジープを追いかける戦災孤児が大勢いたといいます。
“give me ~”のニュアンスは、まさにその、ちょうだい、ちょうだい、と手をさしのべる感じ。”please”がついていても、さほど丁寧にはなりません。
親しい仲ならともかく、大人の表現ではないのです。
大人なら
“I’ll take it.”
 (これ、いただくわ)
“I’ll take coffee.”
 (コーヒーをください)
“Can I have coffee?”
 (コーヒーをいただけますか?)

もちろん友だちとワイワイやっているときなら、
“Give me a bite of your ice cream.”
 (あなたのアイスクリーム、一口ちょうだい)
って言っても大丈夫!

3.ほめればいいってもんじゃない!

Bob: Japanese talk much about physical appearance.
 (日本人は身体的な外見のことを言い過ぎるよ)
Emiko: What’s the matter?”
 (どうしたの?)
Bob: One of my students told me I looked thin. It’s none of her business!
 (生徒から、僕がやせて見える、って言われたんだ。おおきなお世話だよ)
私たちは、ごく軽い気持ちで、相手をほめようと
“You have long legs.”
 (脚が長いですね)
“Your face is so small.”
 (顔が小さいですね)
と言ったりしますが、このような言葉を聞くと、多くの人は
“It doesn’t make sense to me.”
 (わけがわからない)
という気持ちになるのだそうです。
というのも、モデルなど特殊な職業の人を除くと、脚が長かったり、顔が小さかったりすることに価値観が置かれていないからです。
さらに
“You have a high nose.”
(鼻が高いですね)
となると、自分の鼻が大きい、あるいは長いと気にしている人が意外と多いので、悪口と受け取られてしまうかもしれません。

ほかにも
“You are slim.”
 (細いですね)
“Have you lost your weight lately?”
 (最近、やせた?)
というのも、人によっては気分を害することもあります。
もちろんダイエットしている人であれば別なのですが。

日本人が外見の話題が多い、という指摘を受けて、改めて気づいたのは、私たちは相手の外見のことを話題にしながら、
「あなたのそんなところが好きなんですよ」
「私はあなたのことを気遣っていますよ」
という言外のメッセージを送っているのではないか、ということでした。

ところが異文化間ではそんな思いやりが通じないことが多いのです。
相手に思いやりを示すのであれば、
“You’re looking good.”
(元気そうね)
と言ってはどうでしょう。
きっと相手もにっこり笑って
“Thanks, you too!”
(ありがとう、君もそうだね)
と返してくれるでしょう。

もちろん、「おっとこまえやな~」と日本語で言われて、それはそれはうれしそうな顔で”Thanks.”と答えたアメリカ人男性を見たこともあります。
それはきっと心情が伝わったからでしょうね。

著者:西アズマ

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