太陽光発電+蓄電システムで万が一に備える!
太陽光発電は太陽さえ出ていれば使えるので、他の再生可能エネルギーよりも災害などの緊急時での利用にも効果を発揮してくれます。
しかし、アウトドアで使うのであればともかく太陽光発電で一つの家庭が使う電力を賄うには、発電能力が不足しているといわざるを得ません。
携帯電話の充電や電気ポットでお湯を沸かすくらいの消費電力ならば問題はないのですが、テレビ・ビデオや冷蔵庫などの消費電力が大きい機器になると一つ動かすのが精一杯になってしまうのです。 そして、太陽光発電は太陽が出ている日中にしか発電できないので、夜になったら太陽光発電を導入していない家庭と同じことになってしまうのです。
蓄電システムとは?
万が一の事態の際に、太陽光発電システムの弱点を補ってくれるのが蓄電システムです。
蓄電システムは、ノートパソコンやデジタルプレイヤーなどに使われているリチウムイオン蓄電池を大型にしたバッテリーと電気の管理・コントロールを行なう中央装置がセットになっています。
中央装置の働きによって、太陽光発電システムで発電された電気を家庭用コンセントとバッテリーに振り分けて、蓄電を行います。逆にバッテリーが満タンの時はバッテリーへの通電をストップし、過充電を防いでくれます。
蓄電システム導入のメリットは?
蓄電システムの導入は、災害などで復旧の見込みが付かない停電が起こったときに真価を発揮します。
バッテリーに電気を蓄えておけるので、太陽光発電が出来ない夜間でも電気を使うことが出来るのです。
また、昼間なら太陽光発電システムからの電気とあわせてバッテリーからの電力供給が出来るので電力消費量が大きい家電の使用も問題なくこなせます。
蓄電システムを太陽光発電システムに組み合わせることで、万が一の場合でも「電気のある生活」を維持することが出来るのです。
蓄電システムのデメリットは?
蓄電システムを導入する場合、次のようなデメリットがあるということを念頭においておかなければなりません。
第一に「価格が高い」ということが蓄電システムのデメリットといえます。電池を蓄えておくバッテリーは、容量が大きくなればなるほど値段が高騰するものです。そのため、蓄電システム一式を導入する場合は初期費用が80万~100万円前後というかなりの出費が求められます。
第二は「売電できる余剰電力が少なくなる」ということです。太陽光発電を導入している人の中には、余剰電力を電力会社に売電して元を取ろうとする人もいます。 しかし、蓄電システムを導入すると余剰電力はバッテリーの充電に使われるため、売電できる電力量は減ってしまうのです。
初期費用に納得出来るなら買うべきかも?
蓄電システムは、日常的に使うシステムではなく万が一の時のために用意しておくものです。逆に言えば、必ずしも導入すべきであるとはいえないのです。
ただでさえ初期投資が高くつく太陽光発電システムなのに、何時使い時が来るのかわからない蓄電システムまで買える余裕は無い、という人も少なくないのです。
蓄電システムは値段と使い道の兼ね合いに納得できる人であれば、導入に踏み切ってもよいのではないでしょうか。