金属アレルギー
歯科での金属アレルギーの原因として考えられるのは、銀歯等の詰め物によります。
症状
- 口内の炎症。
- 皮膚や頬の内側にできる網目状の白い班(扁平苔癬)。
- 手のひらなどにできる湿疹など。
原因
歯科用合金として使われる、ニッケルやコバルトといった金属が原因。
唾液によって溶けた金属が、歯茎なの血管から吸収されて血液に溶け込む。
口の中に原因があるのに、症状が全身に現れるのは、金属が血液と共に全身に運ばれるため。
治療法
原因となっている金属を調べ、それをアレルギーの出ない物と変えるのが効果的。
アレルゲンとならない、セラミックやプラスチックを使用します。
ラテックスアレルギー
治療の際に使うラテックス性のゴム手袋などによって起こされるアレルギー。
症状
- 皮膚のかゆみや腫れ。
- ぜんそく。
- 呼吸困難。
- 最悪、アナフィラキシーショックを起こすことも考えられます。
原因
施術に使うラッテクス性のゴム手袋。
もしくは「ラバーダム」という、歯に被せるゴム製のマスクも原因となる事があります。
ゴムとして加工しやすいラテックスは、歯科以外にも様々な場所で使用されています。
予防法
ラテックスアレルギーを持っている場合は、バナナやアボガド、キウイを食べた時にもアレルギーを起こすことが多いので、心当たりがあれば注意が必要です。
また、ゴムの表面にパウダー状にしてまぶしている事もあり、空気中に飛散したラテックスを吸い込むことでアレルギー症状を引き起こすことも少なくありません。
その為、通院するときは飛散の少ない午前中に行き、アレルギーの事を告げ、ノンラテックス性の手袋を使用してもらうようにしましょう。
アスピリン喘息(薬によるぜんそく)
アスピリンとは、治療後の鎮痛剤として使われる薬です。
このアスピリンがアレルゲンとなってぜんそくになるケースが存在します。
症状
症状としてはぜんそくと変わりません。
発祥は個人差があり、アスピリンを投与してから数分で発作を起こす場合もあれば数時間、もしくは翌日に強い発作を起こすこともあります。
原因
消炎鎮痛剤として処方したアスピリンによるもの。
また、アレルギー性のぜんそくを起こす原因としては、抗生物質や麻酔によっても起こる事があります。
予防法
過去に、消炎鎮痛剤でぜんそくを起こしたことがある場合は、医師に相談して使わない方法を取ってもらう以外にありません。
レジン喘息(詰め物によるぜんそく)
虫歯で削った歯や、欠けた歯を埋めるのに使うのが合成樹脂のレジンです。
このレジンの中にも、ぜんそくを引き起こす物質が含まれています。
症状
症状としてはぜんそくと変わりません。
しかし、原因物質が常に口の中に有るので、薬を飲んでも症状が治まりません。
原因
歯に詰めたレジンによるもの。
予防法
金属の詰め物が合わない場合や、見た目が悪い時にプラスチックレジンを使用します。
樹脂アクセサリーにもレジンを使用する事がありますが、日常生活ではあまり触れる機会はないと思います。
心配なようでしたら、アレルギーテストを受ける事をおすすめします。
フッ素
虫歯予防に効果的とされているフッ素ですが、非常に低確率でアレルギーを発生する場合があります。
症状
- 呼吸困難
- 全身の湿疹 など
原因
歯の表面にフッ素を塗布したことにより発症。
予防法
フッ素を口に入れない事が重要になります。
しかしフッ素は魚介類など、多くの食べ物にも含まれています。
注意点
米国アレルギー学会やWHOは、『フッ素におけるアレルギー反応はない』と報告されており、その安全性は保障されているとみて間違いはないでしょう。
上記の場合も、治療に使った薬に含まれる、フッ素以外の成分に反応した可能性もあります。
アレルギーを恐れて使わない事よりも、フッ素を使わない事により、虫歯になる確率が上がる事が問題ではないでしょうか。
またアレルギーではありませんが、フッ素により『フッ素症』となる事を心配する方もいます。
フッ素症とは、過剰にフッ素を取り込むことで、歯に褐色のシミができる事があります。
しかし、この症状は高濃度のフッ素入りの水を、毎日飲み続けるような生活を送らなければ発症しません。
日本の水道水にフッ素は入っていません。
その為、フッ素入りの歯磨きや洗口剤を吐き出さず、常に飲み込んでいない限りは心配する必要はないでしょう。
アレルギーを予防する為に
アレルギーは子供に遺伝します。
軽い症状であれば、本人も気が付いていない場合もあるでしょう。アレルギーがどこにあるかは外見からはわかりません。
もし心配なら、病院でアレルギー検査を行う事をお勧めします。