面接でFacebookパスワードを聞くのは違法!?
面接でFacebookパスワードを聞かれたら、多くの求職者はパスワードを答えてしまうのではないでしょうか??
やはり、企業が求めていることを拒否するのは印象を悪くしてしまいますから、「いずれ就職する会社なら…」「就職できるならば…」と答えてしまうでしょう。
実際に、アメリカでは同様の問題が発生しています。採用する代わりにFacebookパスワードの開示を求めるというのです。
Facebookは、パスワードの共有は自分や友人のプライバシーが犯される可能性があるとして、このような求めに応じるべきでないとユーザーに注意を促しています。
またFacebookは、法に触れるような悪質なものである場合には、法的な手段をとる構えも見せています。
面接ではどこまで答えるべき??
アメリカの問題を受け、日本の悪質な企業がマネするような事態が起こらないとも限りません。面接でどこまで答える必要があるのか、把握しておく必要があるでしょう。
職業安定法によれば、個人情報の収集について、「業務の目的の達成に必要な範囲内」で行なうとしています。
また、「本人から直接個人情報を収集すること」「個人情報の保管、使用は収集目的の範囲に限られる」としています。
これだけでは、ちょっと曖昧な感じがしてしまいますね…具体的に言うと、次のようなことは、面接で収集する個人情報として不適切であるとされています。
- 人種・民族・社会的身分・門地・本籍・出生地・家族の職業・収入・本人の資産などの情報・容姿・スリーサイズなど
- 人生観・生活信条・支持政党・購読新聞・雑誌・愛読書など
- 労働運動・学生運動・消費者運動などに関することなど
上記の事柄は、本人に責任のないことや、(思想など)自由であるべきことであるため、就職差別につながる可能性があるとして、面接で聞くのは適切でないとされています。
SNSのパスワード開示は、本人に責任のないことや求職者の自由であるべきことを、企業が目にする可能性があるので、就職差別につながりますよね。答える必要のないことです。
面接に関する相談はハローワークに
「差別的な質問をされた」「業務に関係ないような個人情報の質問を受けた」など、面接での質問事項に関する対応に悩む求職者も多いようです。
「両親の職場まで聞かれ、つい答えてしまった」など、後になって後悔するということも…。
このような面接の質問内容に関する相談は、ハローワークや各都道府県の人権相談窓口などで受け付けています。
また、「相談したらどうなるの?」という点も、気になるところだと思います。
「不採用だったし、悪用されなければ別に良い」「大事にしたくない」という人も多いでしょう。
ハローワークなどで相談すると、企業への事実確認が行なわれ、事実が認められれば、ハローワークなどに企業へ採用に関する指導が入るなど、再発を防止するための策が講じられます。
また、その企業の社員全員に研修を実施したというケースもあります。
就職試験の面接では、印象を悪くしないようにと、つい答えてしまう人が多いですが、不必要な質問には応じないことが大切です。また、再発を防ぐためにも、ハローワークに相談することも大切でしょう。