農業向けITを活用しよう
ここ数年、労働環境の厳しさなどを理由に、農業離れが加速していると言われています。
農業強化の取り組みとして大きな注目を集めているのが、農業のIT活用です。
かつての農家は高齢者が多い、企業経営感覚の薄さなどを理由に、PCやITの導入が進みませんでした。
しかし、クラウド(インターネット上にデータを保存する方法・サービス)が発達するにつれて、初期費用などを抑えてと導入できたり、導入後すぐに開始できるスピードなどをメリットに、お試し感覚から始めることが可能になりました。
また、最近はスマートフォンやタブレットなども普及し、PCへ抵抗感がある高齢者の方でも使いこなせる環境が整ってきているのです。
かつて就農術でも、「【クラウド活用】ITは本当に農業衰退の救世主となり得るのか」という記事で農業とITについて取り上げました。今回は、具体的な例も挙げてどのようなサービスがあるのか、紹介していきます。
ITの活用法
企業も農業とITの関連性に目をつけ、様々なクラウドサービスを始めています。こちらでは、その中でも有名な2社を紹介します。
富士通
富士通は早い段階から取り組んでいる会社の1つです。農業法人向けの経営管理ソフト「F&AGRIPACK 経営管理」や、農業経営から販売・生産まで広くカバーする「Akisai」などがあります。
特に「Akisai」は2012年10月に誕生した新しいサービスです。
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Akisai(秋彩)
F&AGRIPACK 経営管理
NEC
NECも比較的早い段階から農業向けのサービスを始めた企業です。NEC機器の強みである「M2M(マンツーマン)コミュニケーション」を活用したセンサーネットワークシステムなどを利用しています。
NECの提供する「農業ITCクラウドサービス」は園芸ハウス内の警報・環境センサをリアルタイムでチェックできたり、遠隔からもハウス内のデータ収集・状況把握を行えるサービスです。スマホやタブレットでいつでも情報確認が可能です。
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農業ICTソリューション
農業用スマホアプリも登場
また、今では農業用のスマートフォンアプリも登場しています。スマートフォンやタブレットなどで手軽に出来るので、家庭菜園など小規模農業にもピッタリです。
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アグリノート
アグリノートはPC、タブレット、スマとフォンから入力可能。Googleマップを利用して、圃場管理や農業日誌の記録が可能です。情報共有も可能なので、利用者同士の知識・技術交流などにも使えます。
参考URL
畑らく日記
畑らく日記は専業農家の方から、家庭菜園など趣味で農業をやっている方まで使える便利アプリ。
作業の合間に簡単に栽培記録を残すことが可能。音声機能や写真での記録もできますので、大変便利です。
また、TwitterやFacebookなどSNS・ブログへの投稿も可能、さらには全国の畑らく日記利用者の記録をリアルタイムで確認することで、自身の作業への参考にすることも可能です。
ブログやSNS活用もIT
近年では、食の安全に敏感で、食品に関する情報を求める人が世の中に数多く存在します。
また、減りつつある農業の働き手の方へのアピールの場としても、ネットという場を積極的に活用しておきたいところです。そういう時は、ブログやSNSをはじめとした、ネットを活用しましょう。
ある農業生産法人は、全国新規就農相談センターに登録したり、農業を始めたい都会の方を募るなど、個人ブログなどのネット・ITを積極的に活用し、たった1人から始まった就農を成功しました。
ITが全てじゃないですが、上手に活用することができれば、農業に対していい影響を与えてくれるでしょう。
就農を目指す皆さんも、今現在農業をしている皆さんも、農業ITについて勉強してみてはいかがでしょうか。