介護食って?
高齢化が進む現在、「介護食」の需要が一層高まっていると言われています。
ここ数年、耳にする機会も増えましたが「介護食」とは、一体どんなものなのでしょう?
高齢になると一日の運動量などが少なくなり、加齢によって様々な内臓の機能も低下してきます。その結果、食欲不振から“低栄養”につながります。 中でも、食べ物を噛む力や飲み込む力が弱かったり、またはそれらの機能に障害がある人は、食べること自体が大変で、健康な人よりも深刻な事態に陥りやすい人が多くいます。
そういった食べ物を噛む力や飲み込む力が弱い人やそれらの機能に障害を持つ人が、十分な栄養を取るため、食べやすいように料理した食事のことを「介護食」と言います。
介護食の種類
- ミキサー食:ミキサーなどにかけて、流動体(液体に近く)したもの
- 刻み食:すり潰したり、裏ごしをしたりして、ペースト状にしたもの。
- とろみ食・ゼリー食:片栗粉やくず粉でとろみをつけたり、ゼラチンなどでゼリー状にしたもの。
- ソフト食:舌でも簡単に潰せるような軟らかさにしたもの。
- 水分補給食:飲み物などをゼリー状にしたもの。
求められる資格!介護食アドバイザー
上記で紹介したものだけが、介護食というわけではありません。
例えば、硬い肉や野菜などは包丁で切れ目をたくさん入れてから、軟らかく煮こんだり、焼き魚はあんかけにするなど・・・。本当の病院食のような感じにしなくても、ちょっとした工夫次第で、食べやすくなります。
高齢者が食事を楽しみながら、しっかり栄養を摂取するための介護食を提案するのが、「介護食アドバイザー」です。今、医療機関や介護・福祉施設などでは、介護食に対して正しい知識を持った人が求められているため、注目度の高い資格と言えるでしょう。 また、最近は高齢者を在宅介護している人が急増しています。その影響で、介護食を専門に扱う料理教室も多く見られるようになりました。介護食アドバイザーの活躍の場は、こういったところにまで広がっています!
試験ガイド
受験資格:日本能力開発推進協会が指定する認定教育機関で、全てのカリキュラムを修了した者 試験日程:カリキュラム終了後であれば、いつでも在宅受験が可能 試験科目:高齢者の心理・栄養学と介護食の基礎知識・高齢期の病気と食生活・様々な食材に関する基礎知識 受験料:3,500円
※介護食アドバイザーの資格試験について詳しくは、 日本能力開発推進協会介護アドバイザーのホームページをご覧ください。
介護食の資格は、日常生活にも役立つ!
先ほども述べましたが、最近では高齢になった自分の親などを施設や病院に入れずに在宅で介護する人が多くなってきています。中には、せっかく作ったご飯もなかなか食べてくれなくて、困っている・・・という人もいるかもしれませんね。毎日苦労して献立を考えても、食べてくれなかったらガッカリ・・・(泣)。
そんなときに、介護食の資格を持っていれば、食べやすく楽しく食事ができるメニューを作ることができますよ!作る側も資格取得で得た知識を存分に生かすことができるので、一石二鳥! 自分の知識を最大限に生かした料理を食べる人が笑顔になってくれたら、とても嬉しいですよね。
就職・転職だけではなく、日常生活にも役立つ“介護食の資格”をこの機会に取ってみませんか? 今後もニーズが高まっていくであろう、価値ある資格の一つです。