子供の口臭の原因はさまざま。その子の原因をつきとめてあげて!
子供の口が臭くなる原因は一つではありません。「ちゃんと歯磨きしなさいよ!」と本人任せではいけません。口の中を清潔にしていても、口が臭くなることもあるんです。
子供の口臭の原因には、主に次のようなものがあります。
口呼吸
虫歯がなく歯みがきをしっかりしていても、口の中が乾燥していると口臭の原因になります。
眠っている時に、口で呼吸しているか、鼻で呼吸しているか確認してみてください。口で呼吸している場合には、口呼吸により口が渇いて口臭を引き起こしてしまっている可能性があります。
子供の口臭の原因で、最も多く、最近増加しているのが口呼吸だと言われています。口が渇くと、口の中の細菌が増加しやすく、臭いだけでなく虫歯にもかかりやすくなります。
歯肉炎
歯の汚れは、大人と同様に子供だって口臭の原因になってしまいます。厚生労働省の調査によれば、10歳以上の子供の約半数に、歯肉炎の症状が見られたとしています。
歯周病は口臭の原因になることはご存知でしょうか。歯周病にまで進行している子供の割合は低いですが、歯周病の一歩手前の歯肉炎も口臭の原因になるのです。
また、歯肉炎(単純性歯肉炎)は歯垢が溜まることが原因ですから、歯の磨き方を見直すことも必要でしょう。歯みがきの時に出血がある場合には、要注意です。
風邪
風邪を引いたり、熱を出したりした時に、急に口臭がきつくなることがあります。これは、発熱や風邪によって口の中の機能が低下したり、口の中の温度の上昇で乾燥を招いたりすることが原因です。
風邪が原因の口臭は、風邪を治すこと、体調を整えることが第一でしょう。また、口臭が気になる場合には、抗菌性のマウスウォッシュ(うがい薬)を使用すると良いでしょう。
お腹の不調・便秘
お腹の調子が悪い時にも、口臭がきつくなります。消化器の不調によって、悪玉菌が優位になると、毒性の物質が多く発生し、全身に影響を及ぼします。口臭だけでなく、体臭などにも影響します。
お腹の調子を整えること、腸内環境を整えることで口臭は改善できるでしょう。また、便秘も腸内環境を悪くして口臭の原因になるため、要注意です。
糖尿病
子供の口臭がきっかけで、糖尿病が発見されることもあります。糖尿病は血液中の糖(ぶどう糖)を上手にエネルギーとして使用できなくなってしまいます。脂肪を燃焼させてエネルギーを得るようになり、ケトン体という独特な臭いのする物質を発生させてしまうのです。
また、このケトン体は口臭だけでなく、体臭にも影響します。
口臭恐怖症・自臭症とは?
口臭恐怖症・自臭症とは、本当は臭くないのに自分は臭いと思い込んでしまう心の病気です。
「自分は臭いから周りの人が嫌がっているのではないか」と考えたり、口臭を気にして人ごみや会話を避けたりしてしまいます。また、うつ病にもつながる精神疾患です。
口臭恐怖症を発症するようなことなく、子供の心にダメージを与えずに口臭を改善することが大切でしょう。
口臭を相談できる病院は??
歯科や耳鼻科で口臭治療が行われています。口臭治療を専門としている歯科・耳鼻科(口臭外来)もあるので、調べてみると良いでしょう
また、口臭治療を行っていると看板に出していない病院も少なくありません。最寄の歯科医院や耳鼻科でと合い合わせてみるのも良いでしょう。
口臭のことで子供を傷つけないことも大切
子供に口臭があるからと言って、その子を傷つけるような発言・行動をしてはいけません。ママが神経質になりすぎて、子供が過剰にプレッシャーを受けてしまうこともあります。
子供への口臭の指摘は、口臭恐怖症(自臭症・自己臭症)の原因となることも。子供のうちに発症しなくても、大人になってから口臭恐怖症を発症する可能性もありますから、子供を口臭のことで精神的に追い詰めたりすることがないように、意識するべきだと言えるでしょう。
大人になってから口臭恐怖症を発症した人には、小さい頃母親から口臭について言われたことが原因になっているケースが多いのです。