うつ病を抱えていても、転職できる望みはある!
精神的な病気は『心の風邪』だとよく言われますが、発症した人やその周囲の人にとっては風邪どころの騒ぎではありません。
うつ病も、その一つ。本当の風邪のように薬を飲んだからと言ってすぐに治るわけではないので、根気よく治療を続けていかなければなりません。そんな中で、様々な辛い症状に悩まされながら働いている人も多いはず。けれど、職場の人間関係や仕事そのものがうつ病の原因になっている場合は、最終的に退職へと追い込まれるケースが少なくありません。
新しい環境が症状緩和に役立つことも!
うつ病の症状は、人によって本当に様々です。比較的軽い場合、通院しながら自宅療養する人も多いでしょう。また、重症の場合は、専門病院に入院して治療を受ける人もいます。
いずれにしても治療や療養によって症状が落ち着いてくると、転職や再就職しなければっ!という思いがわいてくるのではないでしょうか。
働かずにいては経済面でも苦しくなりますし、もともと仕事が生きがいのようになっていた人は、特に働いていないことに対する罪悪感を覚えるかもしれません。ですから、医師からもGOサインが出るくらいに回復したら、転職・再就職に向けての準備を少しずつ始めるのも◎。
うつ症状の緩和に新しい環境が役立つことも考えられますからね。
うつ病のことは秘密にする?それともオープンにする?
うつ病の人(または、うつ病経験者)が転職・再就職を目指す場合、最初からフルタイムで働く正社員の求人を探すことは、あまりオススメしません。療養後すぐに普通に働こうと思ってもフルタイムでの勤務は、症状の悪化や再発の原因にもなるので、要注意です。アルバイトやパートといった短時間勤務から始めて、徐々に慣らしていくと良いですよ。
転職時の重要なポイントの一つに、うつ病のことを秘密にするか?オープンにするか?があります。これはじっくり考えて自分で決めなければいけないことですし、どちらを選ぶにしてもそれなりのメリット・デメリットは存在します。
秘密にした場合
うつ病を秘密にした場合には、次のようなメリット・デメリットが考えられます。
メリット
- 会社にもよりますが、比較的採用されやすい。
- 以前と同業種の場合、スキルやキャリアを生かしやすい。
など
デメリット
- 不調が続いた時に休みにくい。
- 治療を続けるのが難しい。
- 仕事の質や量を調節してもらえない。
- 即戦力としての期待に応えられないこともある。
など
オープンにした場合
逆に、うつ病をオープンにした場合には、次のようなメリット・デメリットが考えられます。
メリット
- 通院や不調時のことなども含め、病気に配慮された働き方ができる。
- 仕事の質や量を調節してもらえる。
デメリット
- 会社にもよりますが、不採用となる場合も少なくない。
- スキルやキャリアを生かせるとは限らない。
- 年収が下がってしまう。
など
どんなふうに転職活動するかは、自分次第!
上記のように、うつ病であることを“秘密にすること”や“オープンにすること”には、それぞれメリット・デメリットがあります。秘密にする場合は採用されやすいかもしれませんが、入社後がより大変になるでしょう。
心身共に十分な準備が必要になりますし、何より悪化や再発への不安を日々感じながら働かなければなりません。
オープンにした場合は年収のダウンや自分のスキルを生かせない…などということがありつつも、就労環境の面では、うつ病に関しての理解やサポートが得られるため、働きやすいでしょう。
うつ病と上手に付き合いながら転職することを決意したのなら、どのようにして内定をゲットして、再度働き始めるかは自分次第です。“働く目的”と“体調”を十分に考えた上で、納得のいく選択をしましょう。