オーダースーツを長持ちさせるお手入れ&収納術10
世界に1着だけのオーダースーツ、できるだけ長く愛用したいですよね。
大事なスーツの品質を落とさずに1日でも長持ちさせるためには、日頃の取り扱いに十分気を付けなくてはいけません。
お手入れや収納の仕方が適当だと、せっかくの一張羅が台無しになってしまいますから、正しい扱い方をしっかりマスターしておきましょう。
お手入れ編
1.毎日のブラッシングを欠かさずに
スーツのお手入れの基本と言えるのが、毎日のブラッシングです。
湿気・食べかす・ホコリなど、スーツはたった1日着用しただけでもかなり汚れるものです。そのまま何もせずにいるとカビやダニが発生したり、虫に食われて穴が開いたりしてしまいますから、必ず行いましょう。
やり方は上→下を基本に、あまり力を入れ過ぎずに優しくブラシをかけてください。
2.汗をかいたら霧吹きとタオルで対処
汗がついたまま長期間放置すると、スーツに汗ジミが出来てしまいます(特に夏場は危険!)。
自分でも気持ちが悪いだけでなく人に見られたら不潔と思われてしまいますから、汗がついたその日のうちにしっかり対処しておきましょう。
汗のお手入れには、水を入れた霧吹きとタオルを使用してください。
やり方は、汗がついた箇所に霧吹きで水を吹きかけた後、タオルで軽く叩きながら水気を吸い取ります。
汗がつきやすい脇や襟部分は特に念入りにお手入れしましょう。
3.クリーニングにはシーズン毎に出す
クリーニングにはシーズン毎に出すのが理想的です。つまり春・夏・秋・冬、1年に4回ですね。
あまり頻繁に出すと、ツヤ感を出している油分が失われて生地が傷んでしまいますから気を付けましょう。
4.醤油やアルコール汚れにはぬるま湯を
面倒な仕事を片付けた後は居酒屋でリフレッシュ…よくある話ですよね。
そしてスーツ姿のまま食事したら「お刺身の醤油が飛んだ」「酔っぱらってアルコールをこぼした」。
これもまたよくある話です。
そのまま放ったらかしにすると間違いなく数日後に目立つシミができてしまいますから、すぐにぬるま湯を含ませたタオルで優しくふき取りましょう。なかなか落ちない場合は、中性洗剤を薄めたものを少量含ませて再度ふき取ってみてください。
5.シワにはスチームアイロンが◎
スーツにシワが寄ってしまったら、早目にスチームアイロンで綺麗に伸ばしておきましょう。
手順はブラッシング→スチームアイロンの蒸気を当てる→スチームアイロンをかける、でOKです。
スチームアイロンは生地を傷めない、ハンガーに掛けたままの状態でお手入れ可能、消臭効果もあるなどメリットが多いのですから、ぜひ活用してください。
6.ベンジンで醜いテカリを回復させる
長らくズボンを着用していると、生地がこすれてテカテカになってしまいますよね。
そのままでは貧乏臭く見られてしまいますから、ベンジンを用いて対処しましょう。やり方はタオルにベンジンを含ませて、寝てしまった繊維を起こすように軽くこすります。仕上げのブラッシングも忘れずに。
収納編
7.クローゼット収納の際は防虫カバーや防虫剤をお供に
長期間スーツをクローゼットにしまっておく場合は、必ず防虫カバーや防虫剤をお供させてください。
高品質な生地で作られたオーダースーツは、虫の恰好のエサといっても過言ではありません。
大切な一張羅があわれ虫食い状態に…では泣くに泣けませんから、忘れないようにしましょう。
8.ジャケットは肩幅に合う木製のハンガーに掛ける
スーツのジャケットを掛けるハンガーは、ジャケットの肩幅と一致するサイズのものを利用しましょう。
ジャケットの幅より広くても狭くても型崩れの原因になってしまいます。ただし肩幅が合っているからといって、細すぎるワイヤーワイヤーハンガーはNG!おかしな癖がついてしまいます。
またハンガーにはプラスチック製のものなど色々な種類がありますが、ベストな素材は木製です。
理由は、木製のハンガーに掛けるとスーツについた湿気を吸い取ってくれるからです。
9.ジャケットは裏返して畳む
つい表向きの状態で畳みたくなりますが、ジャケットは裏返して畳むのが正解です。
やり方は肩と襟の中心あたりを掴んで、そのまま裏返します(この際に袖を裏返す必要はありません)。
裏地が見える状態になったら、襟が内側に折り込まれるように半分に畳みましょう。
この畳み方をすると、表生地に汚れや折り目がついてしまう心配がありません。
スーツケースやキャリーバッグに収納する際も、このやり方で畳んでください。
10.ズボンはサランラップ芯つきハンガーに掛ける
畳むと折れ目がついてしまうし、挟むタイプのハンガーを使うとウエスト部分に跡がついてしまう。
こんな風にスーツのズボンの収納に困った場合は、サランラップの芯が大いに役立ちます。
やり方はまず、サランラップの芯に縦に切れ込みを入れてください。
後はそれをハンガーにはめ込むだけで完成です。サランラップの芯は太くて丸みがあるので、ズボンを掛けても折れ目や跡がついてしまう心配がありません。