女性のスーツはラインが決める
流行の変化が大胆なレディーススーツにおいて、男性の様な定番のデザインというものは無い、と言ってもいいでしょう。
しかし、いくらスーツのデザインが変化しても変わらないポイントが『スーツライン』です。
どんな高級ブランドの、どれほど有名なデザイナーが手掛けたスーツであっても、スーツラインやシルエットが綺麗に出ていなければ、全てが台無しになると思って間違いはありません。
キレイなラインを作るスーツ選びの8つのポイント
スーツ選びのポイントとなるのは、全部で8個。
今回はビジネスで使用できるレディーススーツのポイントとなります。
就活用のリクルートスーツや、カジュアルスーツには当てはまらない事もあります、
ポイント1:素材
ウール素材をおすすめします。
ウールは型崩れや、しわになりにくい天然繊維。
同じ色でも生地のおり方によって印象がずいぶんと変わってきますので、そこは自分の好みで選んでよいと思います。
また、テカりのあるスーツはどうしても安っぽく見えてしまいますよね。
着ているうちに、起毛していた繊維が寝てしまうのがテカテカする原因。
ウールはお手入れがしやすい事も、ポイントの1つです。
また仕事中の着くずれが気になるのなら、ストレッチ素材のスーツを選ぶと良いでしょう。
ポイント2:デザイン
最初に述べたように、『これなら間違いがない』という定番のデザインはありません。
そこでスーツのデザインはあえてシンプルなものを選択します。
そしてシャツの色やデザインを組み合わせる事で、シンプルなスーツでもイメージを変えて着まわす事が出来ます。
ポイント3:肩幅
スーツ選びで最も重要なポイントが『肩幅』。
この肩幅が合っていないと、何をしてもバランスが崩れて上手くいきません。
ただし既製品であっても、肩幅さえしっかりと合っていれば綺麗にまとめる事ができます。
袖を通した時の肩の幅、厚さ、背中に横ジワが無いかをチェックしてください。
ポイント4:胸回り
ジャケットとの間に、握りこぶしが一つ入るサイズが基準です。
余裕がなければ窮屈になりますし、広すぎると生地が余ってラインが崩れます。
試着の際には、背中側にシワが寄っていないか確認する事も忘れないように。
女性にオーダーメイドのスーツを勧める一番の理由がこの胸回りにあります。
男性よりも差が出ますので、既製品に合わせようとするとどこかに無理が出てしまいます。
ポイント5:袖丈
手を下ろした時に、手首にかかる位が目安となります。
手のくるぶしが見えるようでは、明らかに短いと感じるでしょう。
また、シャツの袖はカフスが見えるスタイルがベーシックですが、見えなくても構わないとするショップもあります。
ポイント6:ポケット
フラップ(蓋)は外に出し、ポケットの中には何も入れてはいけません。
これは男性も同じ、着た時のラインが崩れるだけではなく、スーツの型崩れの原因にもなります。
どうしても使用したい場合は、ジャケットの内ポケットを利用するのがいいでしょう。
しかしレディーススーツには内ポケットがついていない事が多いので、必要ならオーダーメイドで取り付ける事になります。
ポイント7:スカート丈
スカートの丈は、ジャケット丈に合わせるのが基本です。
- ジャケットが短い⇒膝上5センチ。
- ジャケットがヒップの半分⇒膝丈。
- ジャケットがヒップを隠す⇒膝下5センチ~10センチ。
ただし座った時に、足が見えすぎるものはビジネスでは使いにくいので、膝下で合わせる事が多いようです。
ポイント8:パンツ
パンツはヒップで着るものといわれるくらい、ヒップラインが合っていないと、だらしなく見えます。
センタープリーツのある物を選び、丈はヒールの中ほどに合わせると良いでしょう。
足長効果を狙ってか、地面にスレスレの長さをすすめられる場合もありますが、裾が擦れてすぐにダメになってしまうのでやめた方が無難です。
女性にこそオーダースーツがおすすめ
スーツのサイズが大きい場合、スーツに着られている印象になり、小さいと窮屈で横ジワができ、印象が良くありません。
男女ともにスーツはいかにラインを綺麗に見せる事ができるかがポイントです。
そういった面から、サイズに幅のある女性にこそ、きっちりと寸法通りに作ったオーダースーツが欲しい所です。
しかしスーツは決して安い買い物ではないのも事実です。
そこで勝負用としてオーダースーツを1着用意し、残りは既製品やパターンオーダーでそろえてみるのはいかがでしょうか?
手ごろな値段でジャケット+スカート+パンツの3点セットで販売しているショップもあります。
またインナーしだいでは同じスーツでもイメージを変えて着まわす事も出来るでしょう。
これは、シャツとネクタイくらいしか変更できない、レディーススーツのメリットとも言えるでしょう。