抜歯も平気に!手強い歯科恐怖症でも安心して治療できる方法|トピックスファロー

  • 主婦からプロまでライター募集
2012年10月30日
抜歯も平気に!手強い歯科恐怖症でも安心して治療できる方法

小さな子供でさえも我慢できる虫歯治療が出来ない…、親知らずが生えてきて痛むのに歯医者が怖くて鎮痛剤が手放せない…。歯科医院や歯科治療に対しての恐怖心を抱え悩む人は意外に多く、またその悩みを打ち明けられず治療が必要な歯を放置している事への負い目と恐怖心の中に取り残されているケースは珍しくありません。

ライターとして活動中。デジタルカメラで、素材作りもお手の物。
  

歯医者が怖い…歯科恐怖症を深刻化させてはいけません!

なかなか理解されづらい歯科恐怖症の悩みは本人にとっても大問題ですが、治療の必要があるにも関わらず放置された歯や歯肉は健康に悪影響を及ぼし場合によっては深刻な事態も引き起こしかねません。

歯科(歯科治療)恐怖症は“デンタルフォビア”とも言われ、歯科治療を受ける事はもちろん、歯医者へ通う事にすら極度の恐怖心で困難になってしまう事があります。

歯科恐怖症の“歯医者嫌い”はダダをこねる子供のような単なる気ままなエゴイスティックなどでは決してありません。
誰よりも歯科恐怖症の本人が歯科治療の必要性を感じているのにも関わらず、歯科医院や歯科治療へ対してコントロールし難い拒絶反応を示してしまうのです。

歯科恐怖症の原因

歯科恐怖症にはいくつかの種類が挙げられ原因も様々な要素があると言われますが、その原因が心の深くまで影響を及ぼしているケースも非常に多くみられるために歯科恐怖症の克服は一筋縄ではいかないのだそうです。

一般的な歯科恐怖症として“単一恐怖”と呼ばれるものがあります。
単一恐怖症は例えば“犬が怖い”など特定のもの一つだけに対する恐怖症を指し、歯科治療が怖い、音が怖い等により歯医者に通う事自体につい恐怖を感じてしまうのです。
単一恐怖症の原因としては直接それに原因があり、精神に深く影響を与えトラウマとなってしまっている場合が多くあります。
つまり、歯科恐怖症の場合、過去に歯科治療に関わる辛い経験をした事が考えられるのです。

社交不安障害と呼ばれる心の障害も深刻な歯科恐怖症を生み出します。
社会生活上の人と関わっていくことに異常に不安を感じるというケースで、批判されたり恥をかくことに対して日常生活に支障をきたすレベルの強い恐怖心を抱いてしまいます。
社交不安障害の症状が慢性化していくと次第にうつ病やパニック障害などの他の精神疾患も引き起こしてしまう可能性もあるとも言います。
歯科治療においては、日頃のブラッシングなどの衛生管理や歯の状態、メンテナンスの不完全さなどを咎めらるのでは、という病的なほどの恐怖心が働いてしまって歯科医院や治療を避けてしまうのだそうです。

虫歯と思いもよらない親知らずの抜歯

歯医者が怖い歯科恐怖症。
歯科治療が怖いあまりに虫歯の進行・悪化を許してしまっているとも言えます。

虫歯は進行するにつれて腫れや痛みが大きくなり、痛みを和らげるはずの麻酔も効きにくくなり、一回の治療にかかる時間や辛さが大きく増し、また完治に至るまでの期間も長くなってしまいます。

それがさらに歯科治療から足を遠のかせる事となり、悪循環のスパイラルの中で口腔内だけではなく全身の健康にも深刻な影響が及んでしまう可能性をうけ入れてしまっている事となっているのです。

日頃のケアに関係なくトラブルを招く親知らず

例え虫歯がなかったとしても、一度も歯科医院への通わずに済むなどという事はあまりないでしょう。
その理由の一つとして、親知らずの存在が挙げられます。

思春期の後期から20代の初めにかけて生えてくる事が多く、第三大臼歯とも呼ばれる親知らずは退化の真っ最中にある歯です。
現在、日本人の約30%が最初から親知らずが存在しないとも言われており、また、上下左右すべて生えれば4本の親知らずの全部が生える人の確率もどんどん減少しており現代日本人のその確率は35%程なのだそうです。

親知らずは他の永久歯が生えそろい歯列が出来上がった後一番最後に生えてくる永久歯であるため、正常に生えるだけのスペースがないなどの問題があり、曲がって生えてしまった結果痛みを引き起こす、他の歯や歯列のバランスを崩すなどの悪影響を及ぼすことも少なくはないのだと言います。

また、一番奥に位置している事、生えてくる時期からも存在に気付かれないこともあること、曲がって生えてくる確率などからも虫歯になりやすい歯と言えます。
こういった理由からも何らかの問題を抱える親知らずは抜歯を勧める歯科医師は多いのが事実です。
歯科恐怖症を抱える人にとって抜歯などはとんでもない話で、それを知ってか知らずか中には親知らずの痛みを鎮痛剤でしのごうとしている人もいるのだそうです。

治療の前には十分な相談を。焦らず少しずつ解決しよう

必要な歯科治療を安心して受けたい…それは歯科恐怖症を抱える人が一番に望んでいることではないでしょうか?

歯科治療に対する恐怖心を克服する為には、時には付き添いの力を借りてでも歯科医院に足を運ぶこと、そして治療の前にまずは安心できるまでの十分な歯科医との相談・インフォームドコンセントを含めたコミュニケーションをとっていくことは必須だと言えます。

それにより笑気吸入鎮静法を用い恐怖心を和らげたり、無痛治療などの対策などがとられるケースもあります。

しかし、精神の深くに根がある歯科恐怖症の場合、その克服もなかなか簡単に行かず時間がかかる事が予想されます。

周囲の人の付き添いがあって歯科医院への通院が可能になることもあります。
本人だけではなく周りも大変ですが、『小さな子供でも我慢して治療を受けているのに』など思わないようにしましょう。
また、本人が一番気にしている事だと言えるので、間違っても口に出してはいけません。
歯科恐怖症を抱える人のデンタルヘルスの保全は歯科医院や担当の歯科医だけではなく周りの人の協力も必要なのです。

著者:天地佑樹

ライターとして活動中。デジタルカメラで、素材作りもお手の物。
アイコン
最近ではWEBライターとしての活動が多いですが、紙媒体のライターとしても活動できます。WEBであれば、自身のデジカメで取材場所や掲載したい物を撮影して、記事と共に掲載することも可能です。