子供も大人もフッ素洗口で虫歯予防!
Photo by Steve Snodgrass
虫歯のある歯は美しさに掛けてしまいます。ですので、きれいな歯を保つための虫歯予防は、審美歯科の基本です。
その虫歯予防の方法として注目されているのが、フッ素による洗口です。
このフッ素洗口は全国的にも広まっており、特に小学校の子どもたちを中心に実施されています。2003年には厚生労働省が国民健康づくり運動「健康日本21」の歯科目標成功をめざし、「フッ化物洗口ガイドライン」が定めました。
※参考
フッ素洗口ガイドライン
フッ素洗口は大人(永久歯)がやっても効果はあります。お子さんはもちろん、親御さんも子供と一緒に、フッ素洗口を始めてみませんか?
やり方
方法は簡単、フッ素洗口剤を使ったフッ素洗口液、または専用の商品を口に含み、飲まない様下を向きながら口をぶくぶくうがいしていくだけです。
注意すべき点として、吐き出した後は水で口をゆすがない、30分前後は飲食を控えることです。
せっかくフッ素で歯を綺麗にしたのに、すぐに口をすすいだり飲食してしまうと、フッ素が歯に定着する前に流れ落ちてしまうのです。
喉の乾きや空腹を抑えるために、フッ素洗口の前に飲食を済ませてしまうと良いかもしれませんね。
上記の洗口方法を1日1回行なっていきましょう。
効果
フッ素洗口を実施することにより、普通の虫歯の他、落としにくい隣接面虫歯や根面虫歯などの予防効果があります。
その虫歯予防効果は約30~80%と、国内では最も高い虫歯予防効果であるとされています。若いうちから始めることで効果が高いと言われていることから、現在では子供に対する効果が大きく広まっていますが、この予防効果は成人に対してもあります。
子どもの虫歯予防効果の一例として、フッ素洗口事業を行ってきた長野県佐久市では、平成11年と平成22年の虫歯所有率を比較した結果、前者が61.2%であったのに対し、後者は25.3%と、高い虫歯予防効果を発揮したのです。
※参考
フッ素洗口事業効果判定報告書 – 佐久市ホームページ
慎重意見
上記の効果があるとされる一方で、有効性や安全性に関する疑問や慎重意見があることも確認しておきましょう。
2011年には日本弁護士連合会により、「集団フッ素洗口・塗布の中止を求める意見書
また、WHOでは6歳以下の子供へは、ブクブクうがいが苦手という事でフッ素洗口を推奨していませんが、日本では4,5歳からのフッ素洗口を推奨しています。
これは、WHOの調査方法がフッ化物洗口溶液の全量を飲み込み続けた場合、歯のフッ素症が発生しやすくなるという調査に対し、日本ではフッ化洗口溶液を全量飲み込み続ける状況はあり得ない、という見解からです。
上記のように、フッ素洗口には様々な違った見解が存在します。情報を鵜呑みにせずに、どんな影響があるのか、どんな効果があるのか自分で考えてから行うようにしましょう。
主なフッ素洗口液・フッ素洗口剤
こちらでは、主に歯科医院や薬局で手に入る商品を紹介します。
フッ化ナトリウム洗口液0.1% 「ジーシー」250mL – ジーシー