和訳は逆効果…「英語で考える」ことが英語上達の秘訣!|トピックスファロー

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2013年11月11日
和訳は逆効果…「英語で考える」ことが英語上達の秘訣!

英語のネイティブスピーカーは、会話から思考まで全て英語で行っているもの。会話を英語でやっていても思考が日本語→英語という過程を踏んでいるのでは英語のネイティブスピーカーには太刀打ちできないでしょう。英語の上達法と言われる「英語で考える」方法について解説していきます。

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もっと上手に英語を話すには英語で考えろ!

頭をかかえる女性

英語が上手に話せる人を見て羨ましいと思う気持ちを持つのは、人として自然な感じ方と言えます。
自分より優れたところのある人に対して羨望や尊敬、妬みを持つのは当然の心の働きだからです。

そういった気持ちを抱いた時、「自分もそうなるよう頑張ろう」と励みにするか「あれは特別製だから仕方ない」と諦めてしまうのもある意味では当然と言えるのですが、多くの人は諦めを抱くようになってしまっています。

では、英語が出来る人と出来ないと思っている人の違いはどこにあるのでしょうか。その一つと言えるのが「英語で考える」という事なのです。

「英語で考える」を実践した英語教育の第一人者

英語を上達させる方法として今も言われる「英語で考える」方法を提唱したのは、日本における英語教育の第一人者である松本亨氏です。
松本氏は、戦前・戦中の14年間にわたってアメリカに留学後、NHKラジオの「英語会話」で22年間にわたって講師を務め、英語学校である「松本亨英語高等専門学校」を開設したという実績のある人物です。

松本氏の教育信念と言えるのが「Think in English」、つまり「英語で考える」という事です。松本氏は中学・高校の頃から英語の授業だけでなく国語・数学などの授業も、英語で考えてノートを取るという徹底ぶりで前述したような輝かしい英語教育の経歴を築き上げてきたのです。

なぜ「英語で考える」が重要?

私たちが学校で習う英語は、英文の和訳または和文の英訳をベースとしています。つまり、「日本語から英語、または英語から日本語に変換する」という思考過程を経て喋るもしくは文字にするというやり方になっています。

しかし、私たちが母国語である国語の授業を受ける際には松本氏のような信念がない限り日本語で考え日本語で喋る・書くわけです。逆に言えば、英語のネイティブスピーカーも英語を使う時は他の言語から変換する事なく英語でストレートに思考して声や文字で出力しているのです。
つまり、「日本語で思考→英語で出力」という変換過程があるとタイムラグが生じて流暢に喋れないし、言葉もポンポンと出てこなくなるのです。

「英語で考える」頭を作るには

考える男性

このように「英語で考えて英語を話す・書く」という事は、ネイティブスピーカーが自然にやっている事訓練すれば日本語で考える日本人でも、その他の言語が母国語の人でも出来るようになるのです。

しかし、「英語で考える=多くの語彙と完璧な文法を覚える」という思い込みがあるためか、重要性は理解出来ていても実践するとしり込みしてしまう人は少なくないものです。

「英語で考える」という事をパソコンに喩えると、日本語で考え日本で喋る「日本語脳」の中に英語用領域を確保する事ではなく、日本語脳に英語で考え英語で喋る「英語脳」を外付けして機能拡張するという事です。
日本語訳・日本語説明文という経由ルートを使うと、英語は日本語脳をバイパスするので「日本語で考えてから英語にする仕組み」が開発されてしまい、思ったように英語脳が育ちません。

英語で考えて英語で出力する英語脳を作るためには、慣用句を覚える・英和辞書を使わず英英辞書を使うなどの工夫を凝らして勉強を重ねていく事が大事です。英語で考える力を身に付けることは一夕一朝で出来る事ではありませんが、努力を着実に積み重ねていく事が英語脳を作る一番の道なのです

著者:塩屋 謙

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職業は編集・校正、そしてWEBライターでもあります。興味の範囲を広げつつ、様々な記事を書いています。