虫歯予防は毎日の食生活から!子供に食べさせたい歯にいい食べ物
「三つ子の魂百まで」というように、大人になってからも有意義に働く習慣や躾は出来るだけ子供のうちに済ませておきたいというのが親心というものです。
しかし、多くの子供は出来れば眠たくなるまで遊んでいたいし、甘いものや美味しいものだけを食べたいと考えているものです。その為、食べ物のことで親と喧嘩する事も良くある話です。
しかし、親としては子供に将来苦労してほしくないからこそ憎まれ役を買ってでも子供の健康な成長を願っているものです。だからこそ子供には「歯にいい食べ物」を摂ってもらいたいのです。
歯にいい食べ物は身体を育てる
「歯にいい食べ物」と一口に言っても、それがどのような食べ物であるのかを想像するのは難しい事です。「歯にいい食べ物」というのは、「歯の成長を育てるもの」「顎を鍛える効果があるもの」「唾液の分泌を促すもの」の三つの条件のどれか一つを満たしている事が求められます。
歯が育つためには、歯や骨の原料となるカルシウム、カルシウム代謝に必要なビタミンD、歯の表面のエナメル質の結合に欠かせないビタミンA、象牙質の形成に必要なビタミンCなどの栄養素を摂取する事が大事です。これらの栄養素を含んだ食べ物は、間違いなく歯にいい食べ物と言えます。
そして、どんなに歯がしっかり成長しても、顎の力が弱ければ何の意味もありません。現代人は食べ物を噛む回数が少なくなっているためだんだん顎が細く弱くなっているといわれています。固くて何度も噛まなければならない食べ物を食べて顎を強くすることも、歯の健康には必要なのです。
酸味のある食べ物は唾液の分泌を促し、消化を助け歯の表面をきれいにしてくれる働きがあります。子供の味覚はまだ複雑化していないので、単純な甘味や塩味を好み苦味・酸味を旨味と捉えないのが難点ですが、食習慣を身に付けさせる意味でも酸味のある食べ物は食べさせたいものです。
歯にいい食べ物は身体にも良い食べ物
子供を持つ親御さんにとって、子供には身体や歯に良い食べ物をしっかりと取ってもらいたいものです。成長期に十分な栄養を与えられないと成長が止まってしまい、病気に罹りやすくなってしまうからです。
基本的に歯にいい食べ物は、身体の成長にもいい食べ物と言えます。歯や身体にいい食べ物として言われるのが、豆類・胡麻・ワカメ(海藻類)・野菜・魚・椎茸(きのこ類)・芋の「まごわやさしい」という和食に多い食材です。しかし、子供は魚や野菜をあまり好まないし、これらの食材を使った和食を積極的に食べようとしないのが難点と言えます。
でも、子供は歯に良くない柔らかい食べ物を好みます!
逆に、子供の好きな料理と言われるのが、オムレツ・カレー・アイスクリーム・サンドイッチ・ハンバーグ・焼きそば・スパゲッティ・目玉焼きと言ったものです。これらの料理は、どれも歯ごたえが柔らかく噛む回数が少ないのが特徴です。
子供は味覚が出来上がっていない為、味よりも「柔らかい=美味しい」という基準で好みを作っていくものです。しかし、これらの柔らかい食べ物は噛む回数が少ない為、唾液の分泌量や顎を使う回数が少なくなり歯の発達を阻害してしまうのです。
大人が美味しそうに食べていると子供もつられます!一緒に食べることが大切
このように、「親が子供に食べさせたい食べ物」と「子供が食べたいと思う食べ物」には大きな隔たりがあるといえます。どんなに親が口を酸っぱくして「身体にいいから食べなさい」と言っても、子供は押し付けられれば押し付けられるほど食べる気にならなくなるのです。
子供に身体に良いものを食べさせたいのであれば、親が美味しい食べ方を身を持って実践し子供が自発的に興味を持つように仕向けるのが大事です。「親が美味しそうに食べている」ことは、子供に「この食べ物は美味しいかもしれない」と学ばせることと同じなのです。
「子供は親を見て育つ」というように、あれこれガミガミ言われるよりも身近な大人である親の真似をする事で成長しようとするものです。つまり、親が身体に良いものを美味しく食べてみせることは、食育の基本と言えるのです。