南米原産のマカの滋養強壮パワー
健康食品のブームは毎日のように次から次に出てきては消えてを繰り返していますが、中には定番として根付いた物も少なくありません。カスピ海ヨーグルトやケフィアなどがその代表例です。
ブームになった健康食品の中には効果が眉唾物なものもあれば、地域で長きにわたって愛されてきた物もあります。ここで取り上げるマカも、後者のような特定地域で愛されてきた健康食品の一つなのです。
マカはどんな食品?
マカは南米のアンデス高地を原産地とするアブラナ科の植物で、根を食用にしています。現地では「アンデスの人参」とも呼ばれているように滋養強壮効果がある一方、一度栽培した畑の栄養素を根こそぎ吸い尽くすので連作できなくなるという人参と同じような性質を持っています。
マカの歴史は2000年前にまでさかのぼれるといわれ、13世紀に成立したインカ帝国では特権階級が好んで食べていた食品の一つとされています。
現代においては、ペルー最大の輸出資源として扱われており外国に加工前のマカを持ち出すことは禁じられているほどです。
マカの効能の高さ
マカが過酷なアンデスの高地で暮らす上で欠かせない食品となっているのはその栄養価の高さにあるといわれています。必須アミノ酸、リノール酸・オレイン酸といった植物性脂肪酸やビタミンB1、鉄分、カルシウムなどを豊富に含んでいるのです。
身体を元気にする滋養強壮効果はもちろんことですが、その他にはどのような効果があるのでしょうか?
精力増強効果
マカの効能の中でも真っ先に上がるのが「繁殖力のアップ」でしょう。マカを馬やリャマに与えると繁殖力が高まるため、アンデスでの牧畜に欠かせないものとなっています。インカ帝国を滅ぼしたスペインのピサロも、マカを利用して軍馬の繁殖を行っていてインカ帝国滅亡の遠因となったとさえ言われています。
この効能は人間にも有効で、心因性の精力減退にも効果を発揮するといわれています。
更年期障害の改善
精力増強効果があることからマカは男性だけに効く物と考えられがちですが、女性にも効果を発揮します。それが更年期障害の改善効果です。
更年期障害は閉経によって女性ホルモンの分泌量が低下することによって発生するものですが、マカを摂取することによってアミノ酸やカルシウム、マカに含まれているアルカロイド類の作用で女性ホルモンの分泌量が増えて更年期障害の改善に効果を発揮するのです。
脂肪燃焼効果
マカを摂取することは脂肪燃焼を促進させ、ダイエットを無理なく行うことに繋がります。
マカに含まれる必須アミノ酸やビタミンB1には、脂肪の燃焼を行う酵素・リパーゼの分泌を促進させる効果があります。
抗がん作用
最近の研究では、マカには抗がん作用がある可能性が高まってきました。
マカに含まれているグルコシノレートという成分には胃がん・肝臓がん・乳がんの発達を阻害する効果があることが分かっています。
また、マカにはがんの成長を抑制するテルペノイド・サポニンも含まれており今後の研究が期待されています。