会話の仲立ち人・通訳になるためには?|トピックスファロー

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2012年10月15日
会話の仲立ち人・通訳になるためには?

ハリウッドスターや要人の傍について一言一句逃さずにその場で翻訳する通訳は、「英語が出来る人の極致」ともいえる職業です。グローバル化が急速に進み海外からの旅行者が増えている現代では需要も多い通訳になるためには何が必要になるのでしょうか。

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異文化交流の助け人・通訳になりたい!

旧約聖書では、かつて人が天にまで届くバベルの塔の建築を始めた時、神は一つであった人の言語を複数に分けてしまったといいます。そして言葉が分けられた結果、人の間で争いが絶えぬようになりバベルの塔は打ち捨てられ、人々は各地へ散らばっていったとされます。
このように、使う言語が違えば意志疎通はままならず、誤解や疑心の火種となってしまいます。意思疎通を行うには、使う言語を統一するか異なる言語を両方使える人を仲立ちさせてそれぞれの言語に合わせて翻訳する必要があります。
通訳は、このような異なる文化を持つ人同士の交流を助ける技能を持った人なのです。

通訳の仕事とは

通訳は翻訳家と違い、人同士の会話を現場で翻訳するのが業務の主な内容です。そのため、リスニング力と読解力が翻訳家よりもさらに求められます。

逐次通訳

逐次通訳は話者の傍に通訳が付いて、話者が話した内容を一区切りごとに通訳して話していきます。そのため、通訳が話している間も話者が喋っていることがあるため、通訳はノートを取りながら話者の会話内容を抑えながら通訳しなければならないので、かなり高度な技量が要求されます。
また、場合によってはテレビや記者会見に同席しなければならないため、通訳としての技能だけでなく舞台にも強くなければなりません。

同時通訳

同時通訳は会議や学会のような多国から人が集まる場合に、話者の話を翻訳し話者とほぼ同時に翻訳した内容を話していく通訳スタイルです。
同時通訳は話者とは別の場所に通訳が配置され、話者一人に付き通訳が2~3人充てられます。そのため負担が小さく、連係プレーでの通訳になります。

通訳案内

通訳案内は、旅行ガイド+通訳という形態の業務で海外からやってきた観光客をガイドしながら通訳を行うという業務です。通訳案内に従事するためには「通訳案内士」という国家資格を取得しなければなりません。

通訳になるには?

通訳は通訳案内士でない限り資格は必要ありません。通訳案内士以外にも通訳検定はありますが、民間資格のため検定試験を受けていなくても通訳を名乗ることはできます。

立派な通訳として活躍するためには、最低でも英検準1級程度の英語力が必要と言われており、さらに逐次通訳のために速記形式でノートを取る「ノートテイキング」付いている話者の発言内容を記憶する「リテンション」といった技能が求められます。これらの技能は訓練しないと身に付かないため、通訳養成学校に通うという人も少なくありません。

通訳として活躍するためには、何は無くとも仕事をもらわなければなりません。通訳案内士の資格をもっていれば、旅行会社や派遣会社に勤めるのが一番ですが、通常の通訳の場合は通訳エージェントのような仲介業者と契約して、仕事を振り分けてもらうことになります。

そしてエージェントから仕事を振り分けてもらっても、仕事の内容如何によっては今後の仕事がもらえなくなる可能性があります。開店休業状態にならないためには、出来るだけ自分の評判を落とさないように愛想よく、かつ正確な翻訳を行うように心がけなければなりません。

著者:塩屋 謙

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職業は編集・校正、そしてWEBライターでもあります。興味の範囲を広げつつ、様々な記事を書いています。