マンション側に合わせて引越しの準備をする?
転勤や就職・進学で、地方から上京される人は少なくありません。そして、その日に向けて着々と引越しの準備をされる事でしょう。
何日も前から荷造りをしたり不用品を処分したり、骨の折れるような仕事がたくさんあります。
やっとの事で荷造りが終わり、後は引越しの日を待つだけ。という『自分の予定通り』の引越しが一般的です。
しかし、中には『入居日を指定されている』為、引越す側がその日に向けて準備をしなくてはならないという事があるのです。特に、新築マンションに引越しを予定されている人は、この事実を知っておくと良いでしょう。
『嘘っ!』『引越しは自分の予定でできるでしょう!?』と思われるかも知れませんが、東京などの都会では決して珍しくない事なのです。
でも、なぜそんな事が起きるのでしょうか?
入居日を指定することが最善の方法
この真相を知るには、先ず『引越幹事会社』の存在を知っておかなくてはなりません。
引越幹事会社とは、新築マンションに引越す際に紹介される『引越業者』のことです。なので、『マンションの構造』や『付近の道路状況』をとても良く把握しています。その為、引越しにおいて最善の提案をする事ができるのです。
次のような事を想定してみましょう。
引越しシーズンになると、大量の世帯が移動を開始します。その中の複数の世帯が、たまたま同じマンションに引越しをし、予定日も重なってしまったらどうなるでしょうか?
混雑やトラブルが起きるかも知れません。マンション側としてそういう事は避けたいのです。
そこで、先程の引越幹事会社はスムーズに引越しを行なう為に、『入居日を指定する』という判断をするのです。
入居日の指定は、 “気まぐれ”や“意地悪”で行なっているのではないのです。
前もってトラブルの種を解決する
『スムーズに引越しを行なう為に、入居日が指定される。』とありましたが、そうできなくなるようなトラブルがあるのでしょうか?
トラックの駐車スペース
家々がひしめき合っている都会では、トラックを止めるスペースが少ないです。その為、繁忙期にまとめて入居となると、そこら辺一帯は引越し業者のトラックで溢れかえってしまいます。
これは、近隣住民にも迷惑になりますし、搬入するだけでもかなりの時間がかかります。
引越しが深夜にまで及んでしまったら、確実にトラブルになるので『入居日を指定』するのです。
エレベーター・エントランスホールの利用
特定の日に引越しが集中してしまうと、荷物の搬入の為にエレベーターやエントランスホールが大変な事になります。いくら新築と言っても、エレベーターやエントランスホールの利用には限界がありますので、入居日を指定し分散させているのです。
集計をとった結果
引越幹事会社の中には、引越し予定日のアンケートをとる所があります。(マンションの下見や見学に行った事がある方は、経験があると思われます。)
引越幹事会社はそのアンケートを基に、いつの日に引越しが集中するか算出します。あまりにも、特定の日に引越し予定日が集中してしまうと、スムーズに入居させることができなくなります。
そうならない様に、余裕のある人には調整をしてもらい混雑を避けているのです。
なので、『入居日が勝手に指定された』と言うよりも、『仕方なく入居日を調整された』と考えた方が良いでしょう。
注意も必要!引越幹事会社の利用
引越幹事会社は、必ず利用しなくてはならないという訳ではありません。利用しなくても良いのです。
でも、仮に利用するなら、注意しなくてはならない点があります。
メリット
担当しているマンションの構造や周辺の道路状況を把握できている。
作業効率が高い(搬入経路の確保や交通整理をしてくれる)。
警備員や立会人を配置してくれるので安全。
デメリット
引越し料金が高い。(他の引越し業者との相見積もりが必要)
口コミ評価が低い引越し業者や、営業マンの対応が悪い業者の時がある。
(引越幹事会社にクレームがある時は、マンション販売会社や消費者センターに相談すると良いです。)
入居日の指定=トラブルの回避 スムーズな引越しをする為の最善の方法
『引越で入居日が指定される。』という驚きの事実には、『トラブルを回避しスムーズな引越しをする為』という理由があったのです。
確かに、新築のマンションであれば、入居者が殺到する事は考えられます。それゆえに、近隣とのトラブルや交通渋滞が引き起こされる事も想定されます。引越幹事会社はその点を想定しているのでしょう。
なので、引越しをする際に『入居日が指定された』という連絡があったとしても、事実を知っているので協力してあげる事ができるでしょう。
しかし、引越幹事会社の利用した引越しはメリットだけではありません。デメリットも存在します。ですから引越しの際は、よく吟味して選ばれる事が大切です。
引越しという日が、最悪の日になる事が無いようにしたいですね。