通信講座にはこんなメリットとデメリットがある
「子供の頃から習い事をしていた」という人は少なくないものですが、「子供の頃は近所に習い事の教室なんてなかった」という人も少なくないものです。
習い事の教室やカルチャースクールはある程度の人数が集まらないと採算が合わず開講できないものです。そのため、受講者が見込める人口の多い街に教室やカルチャースクールが集中するのは当たり前の話なのです。
習い事教室が見当たらないような地方で何か習い事を始めるには、郵送されてくるテキストをもとに自宅で学習できる通信講座を頼るしかないのです。
通信講座のメリット
全国どこでも習い事が出来る!
通信講座の最大のメリットは、何と言っても郵便が届く場所ならどこででも習い事が出来るということです。 それこそ山深い小さな農村でも、海に囲まれた離島でも、届くまで時間が掛かるような地方であっても郵便が届きさえすれば習い事が出来るのです。
わざわざ出かけなくても良い!
習い事の煩わしさは、何と言っても教室があるところまで出かけなければならないということ。家の近所でも面倒に感じるときがあるのに、片道20~30分かかるような距離にある教室に週3日通わなければならないとなると、もう面倒とかそういうレベルじゃなくなります。
通信講座の場合、テキストさえ受け取れば後は家で受講して、何回かある成果提出のために近所の郵便局に足を運べばいいのです。
学べる内容の種類が豊富!
通信講座は都会のカルチャースクールと同じかそれ以上の膨大な講座が取り扱われています。 いわゆる士業系の通信教育講座から、ギター・サックスなどの楽器、ペン習字や英会話などの実用系教養講座、将棋・囲碁、中には美少女フィギュアや似顔絵などの趣味の講座さえもあります。
時間と受講料を都合できるのなら、家に居ながらにして複数の分野で才能を発揮できるマルチクリエーターになることだって不可能ではないのです。
中には専用器具付きの講座も…
通信講座を必要とする地域の人は、生活必需品以外の買い物にも苦労することが多いものです。ましてや、通信講座に頼ってでも習いたいものがあっても必要な道具や材料を買うことさえできないなんて話も珍しくないのです。
通信講座の中には、講座受講に必要な道具や材料一式がそろっている物も少なくありません。ただし、楽器などは入門用なので品質というか道具のレベルはあまり高くないので、修了するころには物足りなさを感じてしまうことがあります。
通信講座のデメリット
指導者がいない
通信講座のデメリットの最たるものは、コーチや指導者が不在のため適切な指導を受けられないということです。 習い事にしても勉強にしても、個人ごとに能力や性格に合わせた適切な指導・助言を行って間違っているところを矯正することが大事です。しかし、通信講座の場合は学んでいる最中は目の前にコーチや指導者がいないので、間違ったところは間違ったまま進んでしまいます。そのため、十分な実力が身に付けられなかったということもよくある話なのです。
質問しても返答が遅い・返ってこない
通信講座の受講内容は数冊のテキストに纏められて一度に、または数回に分けて郵送されてきます。 逆に言えばテキストの郵送と課題の採点と返送さえすれば、講座運営者は義務を果たしているものといえます。 そのためか、受講者から何か質問があっても運営側からのリアクションはなかなか返ってきませんし、場合によっては質問を受け付けていないこともあるのです。
最後までやり通すモチベーションが維持しにくい
通信講座最大のデメリットは、「家で一人きりでやらなくてはならないから修了するまでモチベーションが維持しにくい」ということでしょう。 学校にしても習い事にしても、「ズル休みしたり課題を忘れると先生に怒られる」という緊張感があり、「怒られたくない」という気持ちがモチベーションを高めているといえます。
逆に先生や指導者に怒られない環境にあると、手を抜こうとサボろうと誰にも何も言われないから自分だけでモチベーションを高め維持しなければなりません。 そのため通信講座は最後までやらずじまいになってしまう受講者も少なくないようです。
それでも通信講座が無くならないわけ
通信講座は、最後までやり通すモチベーションを維持しないとお金の無駄遣いになってしまいます。 「石に齧りついてでもやり通す」という強固な意志でも持っていない限り、途中で放り出してしまうことになりかねません。 正直な話、ちょっと無理すれば通えなくない距離の習い事教室を利用した方が習得しやすいくらいです。
しかし、ジャンルによっては独学で学ばなければならないものさえ取り扱っているのが通信講座の良いところです。講座によっては、入手が困難な道具や材料もついてきます。
このようなメリットの大きさが地方格差・情報格差が狭まりつつある現代でも通信講座を生き残らせている理由なのです。