ネットショップのメリット・デメリット
ブランドとしてネットショップを気軽に始められるなら、メリットとデメリットはどのようなことが考えられるでしょうか。ネットショップを始めてからよりも、デメリットは事前に対応方法を考えるなど、段取りが必要です。
また、メリットが分かれば、最大限に活用することができます。
ネットショップのそれぞれの特徴をチェックしてみましょう。
メリット
利益幅が大きい
ネットショップで直接販売することで、より利益率が高くなります。バイヤーから受注を取り、セレクトショップへ納品すると、どれだけ高くても掛け率は定価の60%が基本です。
これが、ネットショップで定価で販売できれば100%全てがブランドの売り上げとなります。
例えば、定価1万円のTシャツを2000円のコストで作った場合、バイヤーに納品すれば60%なので6000円の売り上げとなり、コストを引いた利益は4000円となります。
これがネットショップで販売すると、1万円で売れると8000円の利益となります。
その差は4000円となり、売れる枚数が増えるほど、差が開いていきます。
バイヤーにセールスするよりも、より効率良く利益を上げることが可能となります。
実質24時間営業
ネットショップの最大の特徴と言えることが、24時間営業ができることです。お店であれば、開店時間と閉店時間があり、常にお店にいる必要があります。
ネットショップであれば、全てネットショップのページが注文から決済まで行ってくれるので、パソコンの前で待っている必要もありません。
違う仕事をしていても、勝手に営業をしてくれるので負担に感じることがありません。
さらに、休日の日でも注文を集めることができるので、24時間、365日営業が可能となります。
また、配送サービスなど様々な便利なサービスを利用することで、問い合わせの対応や新商品のアップなどの作業だけで運営が可能です。
その分、デザインに時間を使うことや、バイヤーへの営業にも集中できるので、通常の仕事と両立することができます。
オープンと維持費が安い
お店をオープンさせるには賃貸契約から内装工事など、大がかりな作業と費用が必要ですが、ネットショップであれば、早ければ半日でオープンすることができます。費用も1万円以下でも可能です。シンプルなネットショップであれば、無料で始めることもできます。
さらに、お店であれば毎月の家賃や光熱費などがかかりますが、ネットショップならほとんど維持費がかかりません。
有料のドメインやレンタルサーバーを使っていても、年間数千円程度の出費で満足できるネットショップを運営することが可能です。
デメリット
こまめにチェックが必要
ネットショップを持つと、注文や問い合わせへの対応が増えるようになります。特に顔が見えないネット上では、素早い対応や返信が信頼を得るための重要な要素です。
また、注文が来てからできるだけ早くに出荷することで、お客さんの待つ日数が減ることになります。
宅配便の最終便は夕方頃が多いので、それまでに済ませる必要があります。
そのためには、小まめな注文のチェックなど、メールやサイトに目を光らせる必要があります。
外出している時などは、対応ができないことが多いので、一人で行う場合は、外出先から帰ってから作業をするなど、仕事をする時間が長くなることもあります。
負担になるようなら、配送を代行してくれるサービスなどを利用するようにしましょう。
傷や汚れなどの細かいクレームへの対策
ネットショップを持ち、販売をしていると、少なからず問題も起こります。傷や汚れなどのキズ物としてのクレーム対応をしなくてはなりません。
セレクトショップなどの店頭で販売している商品よりも、ネットでの販売では細かい汚れなどでも敏感になるお客さんが多いです。
そのため、ネットでの販売を行っているとクレーム対応をする必要も出できます。
キズ物であれば、商品の交換や返品を行うことが一般的ですが、ブランド側の不備の場合は送料を負担する必要があります。
また、クレーム対応は普段よりもさらに素早い対応が求められます。
場合によっては、メールではなく電話での連絡をするなど、臨機応変な対応が必要です。
ネットショップを始める前に、しっかりと対応方法を考えておくなど、準備をしっかりとしておきましょう。
観覧数を上げる努力が必要
ネットショップを始めても、最初はサイトへも訪問数も少なく、なかなか売れないこともあります。これは、検索サービスに表示される順位が低く、自分の持つネットショップまでたどり着く人がいないからだと考えられます。
そのため、ネットショップの存在を知ってもらうように工夫をする必要があります。
方法としては、自分のFacebookやTwitterで告知することや、たくさんの方にメールなどで知らせてみましょう。
また、検索順位を上げるにはブログを書くなど、サイトとしての価値や情報量を高める必要があります。
毎日コツコツとブログを書くことで、少しずつ反応が得るなど、地道な販売促進も必要です。
うまく利用すれば、人気ショップに
ネットショップは広く認知されれば人気ショップとなることもあります。お店とは違い、全国の人がお客さんとなるので、より効率的に商品を販売することができます。
【連載】ファッションブランドの作り方