女性の肌荒れとホルモンバランスの関係
一般的に、生理前になるとニキビや肌荒れがひどくなる、といわれていますよね。
そして、生理前に肌荒れがおこる原因として上げられるのが、生理に大きく関係する2つのホルモン、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲストロン)のバランスなのです。
生理前、妊娠準備のために子宮内膜を厚くする卵胞ホルモンには、そのほかに、肌のコラーゲンを増やす働きがあります。そのため、生理が終わってから次の排卵が始まるまでの間の、卵胞ホルモンの分泌量がふえる時期には、肌の調子が良いのです。
ところが、排卵後、皮脂の分泌を促す働きがある黄体ホルモンの分泌が、急激にふえることで、生理前にニキビなどの肌荒れがおこりやすくなるのです。また、黄体ホルモンは、生理前に食欲が増えたり、眠気、便秘などの原因にもなっているといわれています。
妊娠中におこるニキビ・肌荒れの原因とは?
生理前にも増して、さらに起きやすいといわれている妊娠中のニキビ・肌荒れは、一体、何が原因となっているのでしょう?
やはり、気になるのが黄体ホルモンの分泌量ですよね。
排卵から1週間前後でおこる着床後、卵胞ホルモンと黄体ホルモンは、妊娠8~9ヶ月までの間、どんどん増加し続けます。その、妊娠中の黄体ホルモンの分泌量は、なんと通常の月経周期の、およそ20倍にまでなるといわれているのです。
そのため、妊娠中は生理前以上に、皮脂の分泌や便秘などの肌トラブルの原因が増えてしまうのです。
また、ホルモンの分泌量の急激な変化によっておこるストレスも、妊娠中の肌荒れの原因としてあげられます。「マタニティーブルー」という言葉があるように、不安、孤独感、イライラ、わけもなく泣きたくなるなど、出産前後、精神的に不安定な状態が続いてしまうのも、ホルモンの分泌に関係があるのです。
さらに、つわりによる小食や栄養の偏り、反対に、過食による暴飲暴食なども、肌荒れの原因につながってしまいます。
このように、妊娠中は、普段以上にニキビや肌荒れが起こりやすくなるのですが、荒れてしまったお肌は、出産後、元通りになるので、あまり気にしない方が良いでしょう。
ただし、どうしても気になるという場合は、バランスのとれた食事や、刺激に少ない化粧品などによる肌ケアや、母親学級・マタニティーヨガなどでの気分転換をおすすめします。