不眠治療に衝撃!文部科学省も認めた画期的な『光療法』の仕組み|トピックスファロー

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2013年4月22日
不眠治療に衝撃!文部科学省も認めた画期的な『光療法』の仕組み

強い光の刺激を利用した光用法を知っていますか?脳が光を受ける事でメラトニンを制御している事を利用した新しい治療法で、睡眠薬を一切使わない体に優しい治療法として注目を集めています。高照度光療法とも呼ばれる治療法を調べました。

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光療法とは

2,500ルクス以上の光を目から取り込むことにより、体内の睡眠ホルモン『メラトニン』の分泌を制御する治療法。『高照度光治療』とも呼ばれる。

参考:文部科学省―光の治療的応用―(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/toushin/07091111/007.htm)

高照度証明治療のメカニズム

目から光の刺激を受ける事で、脳は体内時計をリセット。
睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が止まります。

次に松果体において制御されたメラトニンは、体内時計に従いおよそ13時間~16時間後に分泌が再開されます。

この流れが正常であれば、8時に起きた場合、21時から24時ごろには眠たくなるという事になります。

概日リズム睡眠障害とは

概日リズム睡眠障害とは、メラトニンを分泌する制御ができず、睡眠時間が自分の思い通りに調整できない状態の事。
症状としては『外因性』と『内因性』に 分類されます。

外因性

仕事などで、睡眠時間を変える必要があり、生活のリズムが崩されているケース。
時差ボケや、夜勤の交代勤務がこれにあたる。

内因性

睡眠の時間帯が、望ましい時間から前後にずれ、治すのが困難なケース。
体内時計が24時間より長い周期で動いており、入眠の時間がどんどん後ろにずれていくので、睡眠と覚醒のタイミングが制御できず、1日に何度も寝起きを繰り返すケース。

概日リズム睡眠障害に高い効果

光療法は外因性、内因性とわず、自分で睡眠時間をコントロールできない『概日リズム睡眠障害』に対しては特に有効とされています

この治療を行う事により、睡眠時間を早める事も、逆に遅くすることもできるため、自分が望む時間に眠り、起きた後もすぐに活動できるようになる。

また、光療法のノウハウは『時差ぼけにならない方法』としてスポーツ医学にも取り入れられています。

冬季性うつ病にも光が関係していた

季節性感情障害(冬季性うつ病)が、日照時間の短い東北から北海道に多く、さらに緯度の高い北欧には患者が多い事。

春には症状が落ちつく事からも、『太陽光とうつ』には関係がある事が分かっています。
現在、欧米では高照度光治療は冬季性うつ病の、第一治療として用いられています。

高照度光療法の基本

光治療は、2,500ルクス~3,000ルクスの光を最低でも1時間以上浴びる事。
1分間の間に20秒~30秒は光源を見る事。
治療は、継続して行う必要があります。

しかし、10,000ルクスの強い光であれば30分でも効果があり、病院では専用の『高照度光療法器』を用いるのが一般的です。

光療法を受ける方法

国内で高照度光療法を受けられる場所は限られています。

  • 睡眠外来を設置している総合病院
  • 精神科
  • 心療内科
  • メンタルクリニック

といった、睡眠を治療している施設へ問い合わせるのが確実でしょう。

家庭で光療法を行う方法

家庭でも高照度光療法を行う事は可能。
方法としては、以下の2つが考えられます。

太陽光を利用する

最も手軽な、家庭で行う光療法は『朝日を浴びる事』です。
真夏の太陽であれば100,000ルクス。冬、あるいは夏の曇り空では50,000ルクスと、病院で使われる10,000ルクスをはるかに超える明るさがあります。

しかし、紫外線による日焼けは避けられず、夜勤勤務の場合は太陽が出ている時間に寝ているという事もあり、継続するのは難しい場合があります。

高照度照明器具を利用する

病院で使用される高照度照明器具ですが、家庭用も市販されています。

価格は1万円台から4万円程度と決して安くはありません。
朝に起きられない人。夜勤や交代勤務で、寝る時間をずらす必要のある人。近くに光療養の施設が無い人で、興味があれば購入を検討しても良いでしょう。

また、商品説明では10,000ルクスとなっていても、光源から離れるほど光は弱くなります。
自宅での使用状況を計算してからの購入をおすすめします。

光療法の可能性

高照度光療法は、ずれてしまった日常のリズムを取り戻す治療法です。
しかし、夕方に強い光を浴びる事で、意図的に睡眠時間をずらし、夜勤の勤務に体内リズムを持っていくという方法も取れます。

国内において、光療法を積極的に取り入れている施設は少ないのが現状です。
しかし睡眠薬を使わない新しい治療法として、これからの普及が望まれています。

著者:加賀原まこ

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