他人事ではない退職トラブル!失業保険がもらえない?!|トピックスファロー

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2012年9月3日
他人事ではない退職トラブル!失業保険がもらえない?!

年収や人間関係などの理由で転職を考えるも会社を辞めさせてもらえない【退職トラブル】が急増中!辞意を受け入れてくれない会社に無理に強行突破しようとして不当な懲戒解雇にされたケースも…。退職トラブルは予期しなくても起こる可能性もあります。決して他人事では無い退職トラブルに巻き込まれてしまったら…。

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急増する退職トラブル

人間関係の悩みなどで追い詰められ、退職・転職を決心する場合、円満退職をしようという方が無理がありそうですが、近年退職トラブルは急増しています。

東京都の労働相談窓口に退職拒否に関する相談件数が約2年で急増、2011年では約700件弱に、全国から労働相談を受けているNPO法人労働相談センターも約2年の間にこの手の相談が3倍に膨れ上がり同じく2011年で約550件に上っているのだそうです。

転職・退職したい…と思うきっかけ

転職を考えるトップの理由は給与や年収アップ、勤務時間や休日などが男女ともに多いようですが、次いで多い退職理由はストレスや人間関係などの悩み。

長期病気療養などの仕方のない理由と違ってストレスや職場の人間関係のトラブルはメンタル面で大きな負担となります。

女性が多い職場に多い悩みのようにも感じられる人間関係のトラブルですが、人間同士のことなので、どこにでもある問題と言えなくもありません。
しかし、もともと問題を抱えていた場合などは特にいざ転職を考えても会社を円満に退職できないトラブルに発展する場合が多いのかもしれません。

やめたくてもやめられない退職トラブルの例

  • 忙しい時期だから辞めたらダメと言われる
  • 退職届を受け取ってくれない
  • 退職届を民法上に定められた期間に従って14日前に提出するも退職を認めてもらえておらず離職票を出してもらえない(失業保険をもらえない)
  • 自主退職ではなく懲戒解雇(重責解雇)にすると脅される

退職届を受理してもらえなかった…なぜ懲戒解雇扱い?!

退職トラブルの果てに不当な懲戒解雇とされるケースもあるようです。

懲戒解雇とは重大な義務・規律違反をした時、つまり大問題の原因が著しく労働者側にあるときなどといった限定的な場合に限っての体裁措置。
また懲戒解雇は重責解雇とも言われ再就職の妨げとなる労働者にとって極刑ともいえるものです。
不当な懲戒解雇や損害賠償請求に困ったときは労働相談の窓口を設けている各機関や弁護士に相談するようにしましょう。

退職に関わる法律ってどんなものがある?

有期雇用の例外を除き、退職届など労働契約を解約する旨を伝える退職の申し出は、労働者は会社の承認に関わらず提示することができます。
また会社は労働者が提出した退職届の受理を拒否することはできません。

しかしながら退職には一定のルールがありそれに従った手続きを進めるようにしましょう。

なるべくトラブルがなく退職するには後任の手配や仕事の引継ぎなど会社側の都合を考慮し、事前に人事権のある上司に申し出、就業規則のある場合はその規定に従って退職届を提出する必要があります。

有期雇用は例外?!

あらかじめ雇用期間が契約で決められている有期雇用の場合、やむを得ない事情がない限り雇用契約期間の途中で労働汚契約を解約するためには、会社と労働者双方の合意が必要になります。
原則として有期雇用は労使ともに期限を守る義務があるのです。

しかし、民法628条によって本当にやむを得ない事情があるときに限っては労働者側から契約を解除することができます。
途中解雇の理由が著しく労働者側にあるときは損害賠償の請求を受けることもあります。(民法628条)
もし、損害賠償の請求を受けた時はその内容が正当かつ適切であるかをちゃんと確かめましょう。

民法や労働基準法上の決まり

労働に関する取決めがされている労働基準法以外に、民法の第623条から第631条にも雇用に関する規定が定められています。

民法の第627条では就業規則が無く、契約期間の定めもない場合、労働者は14日前に退職を申し出ることによっていつでも契約を解除できると決められています。
就業規則で14日以上の退職予告期間を求めている場合も、一般的に民法の規定のほうが優先度は高いとされますが、就業規則を無視して退職を強行するとトラブルになる可能性が高くなります。

円満退社には事前に会社とよく話し合う必要があるということですね。

著者:安達リス

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本にお茶、お絵かきアイテム、動植物を愛する文字書きです。いろんなものを吸収するべく趣味の範囲を超えたテーマを取材・執筆しています。中の人などいません。