道の駅には農産物直売所だけではなくユーモアに富んだ様々な施設がある|トピックスファロー

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2015年2月18日
道の駅には農産物直売所だけではなくユーモアに富んだ様々な施設がある

北海道内を車でドライブする時に、寄りたくなるのが各地にある道の駅だ。地産地消の直売所以外にも、ユニークな道の駅がある。余市町の「スペース・アップルよいち」のテーマは「宇宙」。「サーモンパーク千歳」では秋に川を遡上するサケの姿が観察できる。

ライター
  

NHK朝の連続テレビ小説の舞台に「宇宙」道の駅

余市と宇宙のつながり

札幌市から約60kmの余市町の余市川河畔に「スペース・アップルよいち」がある。余市町は名産のリンゴやブドウ、サクランボやナシなど果物の町だ。
「スペース・アップルよいち」でも、旬のフルーツを使った手作りアイスクリームやアップルパイが人気だ。

スペース童夢

そのスペース・アップルよいちに隣接して、余市宇宙記念館「スペース童夢」がある。
このスペース童夢のデジタルプラネタリウムでは、最新のコンピューターグラフィックによる映像で星空の旅を体験できる。
Sまた、3Dシアター「2041年太陽系ミッション」は太陽を中心に、太陽系の惑星を3D立体映像で紹介する。子供だけでなく大人も楽しめる展示になっている。

なぜ、余市にスペース童夢なるものがあるのか?
実は余市町は日本人初の宇宙飛行士、毛利衛さんの生まれ故郷。
スペース童夢は宇宙飛行成功後に誕生した施設だ。

「毛利記念ホール」には、毛利さんのメッセージや宇宙航空研究開発機構(JAXA)の活動が紹介されている。

宇宙生活を疑似体験

スペース童夢には、日本が独自で開発して2009年7月に完成した国際宇宙ステーション(ISS)。日本実験棟「きぼう」をイメージした施設もある。
この施設の中では、宇宙でのトイレやベッド、宇宙食などがあり、宇宙でどのように生活するかを体験できる。

ミュージアムショップにある宇宙食コーナーが人気となっている。ここには「おもち」「たこやき」など意外な食材の宇宙食が揃っている。

スペース余市

隣は今話題の施設

また、「スペース・アップルよいち」の隣に、ニッカウヰスキーの「余市蒸留所」もある。

今人気のNHK朝の連続テレビ小説「マッサン」の舞台となる施設だ。 マッサンのモデルであるニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝氏が1934年に余市に会社を設立し、2年後から余市蒸留所でウイスキー造りが始まった。

余市蒸留所内では、ウイスキーの製造方法や工程が見学できる。
また、ウイスキーの歴史を展示した博物館や、竹鶴とその妻・リタの私邸の一部も公開されている。

2015年、人気のスポットだ。


自然の川の中のサケを観察できる

清流千歳川のサケの遡上が目前に

千歳市にある道の駅「サーモンパーク千歳」は、支笏湖を源とする千歳川のそばにある。
北海道の空の玄関口、千歳空港から車で約10分と便利な場所にある。
イベント広場では、ゴールデンウイークにはサーモンフェスティバル、9月にはインディアン水車まつりが開かれる。

サーモンパーク千歳に隣接する「千歳サケのふるさと館」は、サケを中心とする北方圏の本格的な淡水魚アクアリウムになっている。

館内には淡水としては国内最大級の巨大水槽があるほか、「千歳川水中観察室」は川に沿って、縦1m、横2m、厚さ8.5cmのアクリル製の窓が7つ設置され、水中を観察できる。
秋のサケの遡上時には、窓の目前にサケが現れるなど水中のリアルな様子を見ることができる。
サケばかりではなく、サクラマス、ニジマス、アメマスやブラウントラウトなどの生態も見ることができる。

サケ捕獲の様子も

毎年8月末から12月までのサケの遡上時、千歳川に、「インディアン水車」が設置される。これはサケの遡上路に水車を設置して、水車の羽根でサケを捕獲するというもの。
このインディアン水車によって、サケの孵化事業のために年間約20万尾が捕獲される。

サケの捕獲は千歳川の秋の風物詩として、千歳市民や観光の目玉ともなっている。
なお、「サーモンパーク千歳」は平成26年4月からリニューアルのため休館しており、平成27年7月、サケの遡上時期前にリニューアルオープンする予定だ。

山の水族館が人気の道の駅

温泉街にある有名プロデューサーによる水族館

北見市留辺蘂町の温根湯温泉にある道の駅が「おんねゆ温泉」だ。
シンボルタワーとなっている「果夢林」は世界最大級のハト時計で、木製家具や民芸品など木工クラフトがテーマとなっている。

平成24年7月に「おんねゆ温泉」に移転した「山の水族館」が今人気となっている。
「山の水族館」のコンセプトは、「日本一と世界初がある水族館」だ。
山の温泉 日本最大級の淡水魚イトウの1m級が40匹も飼われているのは日本一。
留辺蘂は冬の寒さが厳しく、凍った川の下を泳ぐ魚を観察できるのは世界初だ。

「山の水族館」にある「滝つぼ水槽」は水槽の中に滝を作り、滝つぼの下で力強く泳ぐ魚を観察できる。
さらに、「ジャンプ水槽」では時間で水量を変化させ、魚が川を上る様子が再現できる。

水族館プロデューサーが設計

山の水族館は、日本でただ一人の水族館プロデューサー、中村元氏が展示水槽をはじめ設計や建築の監修を務めた。
中村氏は新江ノ島水族館、池袋サンシャイン水族館のリニューアルを手がけており、いずれも人気水族館に育てた実績がある。

生き生きとした魚を見られることを重要視し、自然を水槽の中に再現させて、躍動する魚たちが印象的だ。

温泉水にも魚が元気になる秘密が

低予算で運営していた「山の水族館」では、これまで温泉と冷泉をミックスさせて飼育していたところ、魚が常に健康的に育った。
水族館の魚の中にはヒレが白っぽくなって病気がちな魚が多い中、中村氏も「魚がきれいに早く成長するのは魔法のような効果」と驚いたほどだ。

中村氏は「魔法の温泉水」と命名している。

廃線となった鉄道駅がそのまま道の駅に

列車の運転体験も可能

「ふるさと銀河線」の旧陸別駅がそのまま道の駅となったのが、「オーロラタウン93りくべつ」だ。
駅舎には宿泊施設や資料館もあるが、最大の特徴は列車の運転が体験できる(冬季を除く)ことだ。

今でも駅構内にある線路を、実際に自分で運転できる。
Lコースは気動車の説明、点検作業から始める本格派。500mのコースを往復で40分運転し、ポイント切り替え作業も体験できる。

Sコースは500mを2往復し、運転操作の説明を受けてから操縦できる。いずれも人気のため、予約が必要になっている。

他にも乗車体験イベントが用意されており、鉄道ファンにはたまらない体験ができる。

夏は星空、冬はオーロラ

陸別町は空気が澄んでおり、日本最大級115cm反射望遠鏡のある「銀河の森天文台」があり、夏は星降る夜空が楽しめる。また、冬はうまくタイミングがあえば、オーロラを観測することもできる。

北海道ドライブの楽しみ

どこまでもまっすぐな道路や、地平線を感じる風景など、北海道のドライブは楽しい。
ユニークな道の駅を探す旅も、これからの新しい楽しみになりそうだ。

著者:メイフライ

ライター
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スポーツ関連や、バイオマス、太陽光などのエネルギー関連で取材、ベンチャー企業の企画室での職務経験があります。