本当に怖い腸の老化。【肌年齢】&【脳年齢】はストレスに弱い腸に左右される
腸の老化は悪玉菌を増加させるなど腸内環境の悪化を引き起こし、免疫力の低下、新陳代謝が乱れ肌荒れや老化を招き、体臭や口臭の原因にもなります。
腸を老化させ、悪玉菌を増やす原因にはストレスや運動不足、食物繊維不足等食生活の乱れや喫煙などがあるとされています。
そのうちでも特に精神的な原因からくるものの解決となると、なかなか一筋縄ではいかないのではないでしょうか?
腸の蠕動運動は交感神経と副交感神経の2つからなる自律神経系にコントロールされています。
自律神経は血液循環や体温維持、呼吸、消化吸収など生命を維持する機能を担っていて、消化器官である腸の働きも自律神経系の担当のひとつ。
その腸が活発に活動するのは副交感神経が優位の時、つまり、リラックス状態にあるときなのです。
ストレスを感じると交感神経が優位になります。
交感神経が優位になることで腸の蠕動運動にブレーキがかかってしまうと、日々のお通じを妨げることも…。
一般的に腹筋力が男性よりも弱い女性に便秘の悩みを抱えている人が多いのも、このためだと言えます。
腸と女性ホルモンと自律神経とストレスの複雑な関係
女性の健康には自律神経系と女性ホルモンが深く関わっています。
女性に生まれ、女性として生きていく上で重要な存在となるものに女性ホルモンがあります。
女性ホルモンには女性を魅力的にするキラキラホルモンと言われるエストロゲン(卵胞ホルモン)と、母としての女性を作り生理にも関わるプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類があります。
ホルモンが常に一定の男性と違い、女性の場合は常に女性ホルモンが変動しているのです。
この2種類の女性ホルモンが交互に働き、健康的なひと月の月経サイクルが出来上がります。
対して一日ごとのサイクルを担うのが、先ほど腸の蠕動運動にも重要と説明した交感神経と副交感神経で構成される自律神経で、交感神経は活動モード、副交感神経は休止モードという正反対の働きを司ります。
女性は、この自律神経系と女性ホルモンの周期に心身の健康を左右されやすくなるのですが、これらは両方とも脳の視床下部がコントロールしているのです。
実はストレス対策とアンチエイジング対策は繋がっている
ところが、自律神経系と女性ホルモンを分泌する視床下部はストレスの影響を受けやすく、そのため女性は常に様々なトラブルに見舞われがちです。
それには便秘、肌トラブル、月経不順などなど女性の美容や健康の悩みはほとんどラインナップ。
もちろんそれらを引き起こす原因は一つではありません。
食生活の乱れや運動不足、無理なダイエットなど生活習慣もそれぞれがストレッサー(ストレス要因)として複合的な原因となっていることが多くあります。
アンチストレスではなく、ストレスと上手に付き合っていくことが大事
適度なストレスは人生や生活のスパイスと言われています。
ストレスは時として悪い病気のウイルスか何かのような100%悪いものと捉えられることもありますが、実はそうでもない一面もあります。
例えば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が体にとって害でしかないという訳ではなく、細胞膜や胆汁酸の材料として体に必要不可欠な存在でもあるように、適度なストレスは脳や体、心の健康を保つために大切なものなのです。
ストレスは快ストレス(eustress)と不快ストレス(distress)に分けられることが多々あります。
人間関係のトラブルや過労、恐怖などの心身ともに辛くなってしまう刺激は不快ストレスと呼ばれ、これが慢性的ストレスとなり、過剰になりすぎてしまうと、様々なストレス症状となって心身の健康に影響することもあります。
一方で、快ストレスのように目標や適度なスポーツ、夢や人間関係等自分を奮い立たせたり、勇気づけたり、元気になる刺激は生活を充実させ、人生を豊かなものにしてくれます。
良いストレスが交感神経に良い刺激を与え、判断力や行動力を高めてくれるのです。
もし、一切のストレスがないとしたら、きっと緊張感のかけらもなく、だらだらと心や体を鈍らせてしまうことでしょう。
ストレスレベルは高すぎても低すぎてもパフォーマンスを落とす要因となるのです。
ストレスを利用すると、いつまでも若々しく元気な女性になれる
同じ刺激でも人によって快ストレスとなるか不快ストレスとなるか、受け止め方には個人差があります。
例えば『雨』が降る、ただそれだけのことも快ストレスになるか不快ストレスになるかは違うのです。
雨が降ったことで、じめじめした空気が不快に感じる人は気分も沈んでしまうでしょうが、そんな雨も作物を育てる人にとっては恵みの雨となり、喜びへと変わります。
ストレスは環境の【変化】へ適応していくためのプロセス
いつまでも若々しい見た目やイキイキとしたメンタルを保つためにも、健康で若い腸を維持したいものです。
それには自分のストレス傾向を知り、ストレッサー(ストレスの原因)に対応していくことが必要不可欠になります。
管理職やリーダー格の女性をターゲットとしたあるアンケートでは、9割もの女性が自分なりのストレス解消法を持っていることがわかりました。
ストレスにさらされることの多い働く女性にとってはなおのことストレスマネジメントは必須と言えるようです。
ストレスの大半はその物事に対しての自分の考え方、捉え方次第だとも言えます。
見方を変えたり視野や考え方を広げてみることで、今まで重荷に感じていたことも、そんなに辛いものでもなくなることも多いものです。
自分がストレスと感じるネガティブな感情に目を向け、どうしてそれがストレスに感じるのかその理由を見つけ、検討していくとストレスと上手に付き合っていくことができるようになるコツかも知れません。