支援事業の新制度を有効活用。今だから受けられる支援で就農しよう|トピックスファロー

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2015年1月28日
支援事業の新制度を有効活用。今だから受けられる支援で就農しよう

農業に就きたい若者の壁となっているのが「資金」です。この壁を少しでも低くするのが青年就農給付金という制度。フランスでは新規就農促進の政策が功を奏し、就農の若返りに成功しました。日本もこれを見習い、農業の生産性と持続性を高められるでしょうか。

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農業をやりたい若者

収穫

農業を経験してみたいと思っている若者は、以前に比べ増加傾向にあるといわれています。また農業を職にする、就農に興味があるという人もけして少なくはないそうです。

それなのに世間的には農業の担い手がいない、などと騒がれていませんか。それはいったいどうしてなのでしょうか。

農業やりたいならやればいいじゃん?と簡単に言えるようなことでもないのです。農業をやりたい若者が就農するまでには大きな壁が立ちはだかっています。

新規に就農する時の壁

農業を新しくはじめる時に立ちはだかる壁というのは、土地と販売先をどう探すかという問題です。自分の力で農地を探し、さらにそこでできた収穫物を買ってくれる販売先を探すのは簡単なことではありません。この時点で、就農に夢を抱いた人の多くが諦めてしまうといいます。

そしてもう1つの大きな問題がお金です。

余裕のある就農をするには約1000万円の貯蓄が必要だといわれています。
「都会での生活にも疲れたし、自然の多い場所で農業でもしながら・・・」などと軽い気持ちで始められるようなものではないようです。

農地や農機具を頑張って揃えたとしても、そこから収穫物を売りお金を手にするまでの道のりは果てしないものなのです。安定した収入になるまで、生活するお金だって必要となります。

これも農業を諦めてしまう大きな原因となっています。そこで、就農までの道に立ちはだかっている壁を少しでも低いものにしようとできたのが青年就農給付金の制度です。

青年就農給付金とは

青年就農給付金とは農業経営者になることに意欲的な青年を対象に、研修期間や経営が不安定な就農直後の期間に給付金を給付する制度です。都道府県が認める農業大学や先進農家などで研修を受ける就農者に向けた準備型は、最長2年間、1年に150万円を給付されるものです。

これは研修する時間など研修計画での規定もあり、研修終了後に就農しなかった場合は返還の対象となってしまうもの。
しかしこれで農業への門戸は確実にひろがるのだと思います。
興味のある農業への第一歩として、とても大きな意味があるものなのではないでしょうか。

次に新規就農してから経営が安定するまでの人に向けた経営開始型は、最長5年間、1年に150万円を給付されるもの。上でも触れたように就農してから収穫物をお金にかえて、そして生活するまでの道のりはとても険しいものです。

これも若者が農業から離れてしまう大きな原因となっていたこと。この問題を少しでも軽減していくことにより、就農しようと考える人は将来的に増えていくのだと思います。

フランスの成功を見習う

平成25年の就農者の年齢分布を見ると、60歳以上が76.5%を占めています。この年代の人でも元気な人は多いでしょうが、あと数年もするとほとんどが農業から引退されてしまうことでしょう。

その部分を誰が補うかというと、それはもう若い世代しかいません。そのためには一刻でも早く、しかも多くの人が就農し、そして農業に定着する必要があるのです。
そのためにも就農給付金のような制度は大切な物となるでしょう。このような制度を活用して就農する若い世代が増えていくことで、日本の農業は継承され、私たちも豊かに生活を続けれるのだと思います。

フランスでは新規就農促進政策により、見事に就農者の若返りに成功したという過去があります。就農者に占める若者の割合があがるということは、農業の生産性、持続性を高めるという結果も出ています。

フランスのように若者が農業に興味を持つだけでなく実際にやってみようと考える政策こそが、未来の農業を左右するのでしょう。

成功する新規就農の人の特徴

成功する新規就農の人には特徴があるといいます。余裕のある貯蓄を持ってはじめた人や地域と深いふれあいを持てる人、専門的な知識を得るのに余念がなく自分の畑の質を伸ばせた人など。

成功した理由はその人それぞれのようですが、どの人にも当てはまるものがあるのだとか。 それはきれいごとでもなんでもなく、農業という仕事が好きというものです。
好きだからこそ諦めることなく長く続けることができるし、好きだからこそ苦しいことも楽しめるのだといいます。

農業というのは人間にとって必要不可欠な食糧を作り出すというとても重要な仕事です。 それだけ重要な仕事だからこそ、若い世代へ継承していかなければならない仕事だと思います。

そのためには、少しでも農業に興味を持った人とその人が就農するまでの間に立ちはだかっている壁を壊していかないといけないのではないでしょうか。

著者:ねじ山ねじ

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兼業ライターとして活動しています。何かの合間にさくっと読めるものを書いてますので気楽に読み流してください。