高麗人参の特徴や効能効果などを紹介
非常に優れた薬効を持つ生薬として、古来より重宝されてきた高麗人参。
一体どんなものなのでしょうか?高麗人参の特徴や具体的な効能効果などについて紹介していきます。
野菜の人参と同じ種類ではない?
高麗人参はウコギ科オタネニンジン属の植物であり、日本では朝鮮人参とも呼ばれています。
中国の遼東半島と朝鮮半島(旧高麗)が原産地であるため、このように呼ばれるようになりました。
また『人参』という名前がついていますが、私たちのよく知る野菜の人参と同種ではありません。
高麗人参はウコギ科・野菜の人参はセリ科に分類されます。ではなぜ人参という名前がつけられたのか、その理由は根の形が人間に似ているためと言われています。
江戸時代では、高麗人参は貧しい庶民の身分では到底口にすることができないほどの高級品でした。
しかし現代においては、誰でも比較的容易に入手することが可能となっています。
人間のような『根』を生薬として用いる
生薬として用いられているのは、その人間のような根の部分です。
根は皮を剥がしたものを乾燥させたり、皮を剥がさずお湯にくぐらせてから乾燥させたりと、様々に加工されて用いられるのですが、加工方法が違うと以下のように呼び方も違ってきます。
名前 | 読み方 | 加工方法 |
---|---|---|
白参 | ハクジン | 皮を剥がして天日干しする |
紅参、紅人参 | コウジン、アカニンジン | お湯にくぐらせてから乾燥させる ※日本薬局では蒸し根を紅参としている |
糖参 | トウジン | 砂糖水に漬け乾燥させる |
※生のものは水参(スサム)と呼ばれます。
お茶やスープ料理など飲食方法は色々
高麗人参の根は漢方薬の生薬だけでなく、お茶や料理の材料としても使われます。
韓国では高麗人参茶や参鶏湯というスープ料理の具材として日常的に飲食されています。
その他にも水参をハチミツ漬けにしたり天ぷらにしたりと、飲食方法は多岐にわたっています。
もっと手軽に摂取したいならば、高麗人参エキスが濃縮されたサプリメントを利用する方法があります。
高麗人参だけでなく、肝臓に良い田七人参や鬱に効くエゾウコギも配合された栄養ドリンクも、お勧め商品の1つです。
高麗人参エキスは、CMでお馴染みの薬用養命酒にも含まれています。
薬用養命酒は滋養強壮のほか冷え症にも効き目がありますので、ぜひ試してみてください。
効能・効果は滋養強壮だけにあらず
高麗人参は滋養強壮だけでなく、以下のような効能・効果を持っています。
私たちの健康を根本から支えてくれるような素晴らしい効能・効果ばかりですね。これらは高麗人参に含まれるサポニンやゲルマニウム、ビタミン、アルカロイドといった数々の有効成分の作用によるものです。
- 自律神経のバランスを整える
- 更年期障害の症状を和らげる
- ストレスの緩和
- 新陳代謝を上げる
- 免疫力を高める
- 血行を良くし冷え症を改善する
- 糖尿病や動脈硬化を防ぐ
- 血圧を安定させる
- 美肌をもたらす
過剰摂取による副作用には注意!
高麗人参は効き目が強力なぶん副作用のリスクも高いですから、過剰摂取に注意しましょう。
過剰摂取により表れ得る副作用には、以下のようなものがあります。
- 不眠
- 情緒不安定
- 頻脈
- 吐き気・嘔吐
- 下痢
こんな方は摂取を控えましょう
以下に該当する方は、かえって健康を損ねる結果になりかねません。
ですから摂取自体を控えるか、医師によく相談してから摂取するようにしてください。
- 高血圧である
- 糖尿病でインスリン注射を打っている
- 女性の病気(乳がんや子宮がん等)を患っている
- 妊娠中である
- 幼児である