野菜の美味しい食べ方を伝える野菜ソムリエ
野菜は多くの料理に欠かせない食材であると同時に、健康な体を維持するために重要な役割を果たす食品です。しかし、その大切さを分かっていながらも野菜を食べたくないという人は意外に多いのです。
歯触りが嫌だとか、味や臭いが嫌だ、料理しても美味しくない、と野菜を嫌う理由は様々ですがそれはもったいない事です。
野菜を美味しく食べるためには、旬や野菜ごとに合わせた調理が重要です。野菜の美味しい食べ方とその魅力を伝える資格「野菜ソムリエ」とはどのような資格なのでしょうか。
野菜のスペシャリストを目指す野菜ソムリエ
野菜ソムリエは、一般社団法人日本野菜ソムリエ協会が主催する民間資格で、野菜や果物の性質や栄養価、美味しい食べ方などに精通していることを証明する資格です。
民間資格なので、必ずしも就職などに有利になるというわけではありませんが、野菜・果物を扱う八百屋やスーパーに勤める際には大きなアピールポイントにはなるものと言えます。
野菜ソムリエは初級の「ジュニア野菜ソムリエ」、中級の「野菜ソムリエ」、上級の「シニア野菜ソムリエ」の三段階に分かれます。いきなり野菜ソムリエ・シニア野菜ソムリエの資格を取れるのではなく、ジュニア野菜ソムリエの資格を取得してから順番にランクアップしていくようになっています。
野菜ソムリエの男女比は?
本来、野菜ソムリエ資格は八百屋さんなどの野菜を扱う職種向けに設置されたものですが、ヘルシーなイメージから一般女性に高い人気を集めています。多くの芸能人が野菜ソムリエを取得していることもその一因と言えるでしょう。
その為、野菜ソムリエ全体の男女比は2:8と女性が圧倒的に多くなっています。
どうすれば取得できるのか?
野菜ソムリエの最初の段階であるジュニア野菜ソムリエになるためには、資格取得のための基本講座を受講し課題提出を行う必要があります。ジュニア野菜ソムリエの講座は全七回あり、うち4回以上を受講して課題提出を行わなければ資格取得試験の受験講座が得られません。
ジュニア野菜ソムリエ講座では野菜や果物の知識や魅力を相手に伝えるためのコミュニケーション術、野菜・果物に関する知識、生産から流通までの仕組み、品種に合わせた野菜料理の作り方などを学びます。
取得すると何が特典はある?
野菜ソムリエは民間資格なので、就職に必ずしも有利になるわけではありません。しかし、ジュニア野菜ソムリエから野菜ソムリエにランクアップすると話は違ってきます。
野菜ソムリエは、ジュニア野菜ソムリエよりも難易度が高く野菜・果物のプロフェッショナルと言ってもいいくらいに信頼性の高い資格です。自分の名刺にジュニアの付かない「野菜ソムリエ」と書けるようになります。そして100人程度しかいないシニア野菜ソムリエに昇級すると活躍の場が広がり、その肩書きだけで様々な仕事や講演会の依頼が入ってくるようになるのです。
受講料が高いのが難点
このように、取得者が増えている野菜ソムリエですが、欠点もあります。その一つが資格取得の為に掛かるお金が高いという事です。
ジュニア野菜ソムリエの段階で受講料は約13万円、野菜ソムリエが15万円、シニア野菜ソムリエになると35万円とかなりの出費が求められることになります。
受講料には一回分の受験料が含まれていますが、シニア野菜ソムリエになるまでに63万円ほどかかってしまうのが難点と言えます。
しかし、ジュニア野菜ソムリエの取得だけでも野菜・果物に関する知識や料理のレパートリーは広がるため、人生を豊かにするという意味では大いに役立つ資格であるといえます。