【終わらない就職氷河期】専門学校のメリットとデメリットとは|トピックスファロー

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2012年8月29日
【終わらない就職氷河期】専門学校のメリットとデメリットとは

専門学校を選択する最大の理由は資格の取り易さと、就職率の高さがあげられます。しかし専門学校が大学に比べ就職に有利な点は本当にそれだけでしょうか?専門学校に見るメリットとデメリットから、その人気の秘密を調べてみました。

WEBライター
  

今の時代に専門学校を選ぶ理由

今、巷には多種多様な専門学校であふれています。
3D white people. Mechanic repairing a car しかしなぜこれほどまでに専門学校のニーズが高まっているのでしょう。
専門学校を通う上でのメリットとデメリットを調べてみました。

専門学校のメリット

資格や就職だけを考えるのであれば、大学でも問題はないでしょう。
あえて専門学校を選ぶメリットとはなんでしょうか?

1. 就職に有利

文部科学省の調べでは2011年の大学就職率が60%台のなか、専門学校は75%と高い就職率となっています。またその多くが専門学校で学んだ職種へと就職できているというデータがあります。

なぜこれほどまでに開きがあるのでしょう。
まず就職希望者の傾向として、不況からくる安定を求める傾向にあるようです。
その為、大学生は有名な大企業へ就職を望むわけですが、当然のように募集は殺到し内定を取れない学生が増えてしまいます。
また、その一方で中小企業が出す求人には応募がないという事が問題になっていました。

一方で専門学校が就職に強い理由の一つに、企業からの要望に応えやすいという事があげられます。
即戦力を求める企業にとっても、何を学んでいたかが分かりやすい専門学校は、欲しい人材が探しやすい場所と言えましょう。
また学生側には、希望している職種から応募があるのですから願ってもない事です。

さらに長い実績のある専門学校に対しては、一般に求人を出さない企業からの応募があるというのもポイントの一つでしょう。

当然、学校側も就職率の高さは大きな「宣伝」になりますので、卒業生の就職を全力でサポートしてくれます。

2. 資格が取れる

資格取得を目的としたカリキュラムが組まれる専門学校ですので、大学での勉強のかたわら、あるいは独学で勉強するよりは、はるかに資格は取りやすいでしょう。

3. 働きながらでも通いやすい

全ての専門学校にあてはまるわけではありませんが、大学に通いながらであったり、働きながら転職を考えている人の為に夜間学校が充実しているのも専門学校の魅力でしょう。

4. モチベーションを維持しやすい

クラスメイトは同じ目的を持って入学しているのですから、周囲から受ける刺激はモチベーションの維持につながりやすいでしょう。

5. 実務についていた講師から指導が受けられる

有名な所では服部栄養専門学校でしょうか。
多くの専門学校はその業界で活躍していた、あるいは現役で活躍している人物を講師として招いているのがほとんどです。

業界内で活躍しているからこそ知りえる独特のマナーや、本当の現場を直接聞けるのは、後々こんなはずじゃなかったと理想とのギャップに悩むこともなくなります。

6. 設備が充実している

業種によってはそれこそ専門的な機器を使用する場合があります。
それらの設備を実際に触りながら勉強できる機会は、専門学校以外では難しいでしょう。

7. 大学、あるいは大学院への編入が可能

大学生

自分の学力が足りているか、希望する大学が編入を受け付けているか等の条件はありますが、その条件をクリアーさえすれば、大学や学科を問わず編入可能です。

専門学校ゆえのデメリット

メリットも多い専門学校ですが、それゆえのデメリットもあります。

1. 大卒よりも下に見られる

専門学校卒業者は「専門士」または「高度専門士」と呼ばれ、短大や大学卒業者と同等とされています。
しかし見直されては来ましたが、依然として採用は大卒のみとする企業も多く、不利になる場合があるというのが現状です。

2. 勉強が大変

Technologys

多くの専門学校は2年制。より特殊な場合は4年制を取っています。
しかし即戦力を期待される専門学生に要求される技術や知識は高く、それに比べ勉強期間は決して長くはありません
それゆえ、仕事と勉強の両立は難しいと言えるでしょう。

3. 学費は決して安くない

専門学校の年間に掛かる学費は平均して120万円と言われています。
ここに入学金や設備の維持費。他にも実習費などもかさむ場合があり、金銭的な負担は大学に比べても決して安いとは言えません

それでも専門学校を選ぶ理由

就職難の時代に専門学校が有利と言われているのはデータからも明らかです。
一方で専門学校は学費や勉強に対する負担は非常に大きい事が分って頂けると思います。

専門学校を卒業したからと言って、そのまま就職できるわけではありません。
就職率が高い本当の理由は、入学前から進路を決め、「高いモチベーションを維持したまま技術と知識を身に着けた生徒」というのをを企業が望んでいるからではないのでしょうか。

資格を武器に考えているのであれば、通信教育を受講した方がずっと安く、しかも自分の時間の中で取得する事が可能でしょう。

それでも時間とお金をかけて専門学校に通う理由があるのなら、メリットとデメリットを考えて後悔のしない学校選びを行ってください。

著者:塩屋 謙

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職業は編集・校正、そしてWEBライターでもあります。興味の範囲を広げつつ、様々な記事を書いています。