UR物件で新居を探すメリットは何だ
東京は日本の首都であるため、移住希望者は国内外を問わず大勢います。移住希望者が多いということは必然的に住居の需要も高いということなので、少しでも良さそうな物件はあっという間に埋まってしまいます。
そのため、東京で思い通りの物件を借りることは宝くじを当てるぐらい難しいものになっているのです。
良い物件を借りるための方法として今注目されているのが「UR物件」なのです。
UR物件とは?
UR物件は、独立行政法人であるUR都市機構が斡旋する賃貸住宅のことです。
UR都市機構は旧都市基盤整備公団が行政改革によって再編された組織で、公団団地や公団住宅の賃貸斡旋や管理を業務として行っています。
つまり、UR物件とは公団住宅の今の呼び方なのです。
UR物件を利用するメリット
UR物件と言えば聞こえはいいものの、要するに公団住宅のことですから昭和を引きずった外観と中身の今では安っぽい感じがある団地のイメージを抱くかもしれません。
しかし、UR物件はそういったイメージを吹き飛ばすほどのメリットを持っているのです。
礼金・保証人が不要
UR物件は高齢者や子供のいる家庭に住宅を斡旋するという公団住宅の性質もあって、通常の賃貸住宅にみられるような礼金や保証人は必要ないというメリットがあります。
ただし、一定の固定収入もしくは一定額以上の貯蓄があることが条件となるため審査で撥ねられてしまうこともあります。
また、入居時には三か月分の敷金が必要になるのがネックといえます。しかし、礼金のように戻ってこないお金を支払う必要が無いということは大きなメリットといえます。
設備が充実している
UR物件を斡旋しているUR都市機構は、旧公団としての面子を持っているものといえます。だからこそ、探しに来た人に不満を抱かせないような物件を斡旋するようにしているのです。
UR物件として斡旋される賃貸住宅は、インターネット高速回線を常備しているとか耐震性抜群といった設備が非常に充実しているのが特徴の一つです。
更新手数料が不要
通常、賃貸物件の賃借契約では契約の有効期限が1年か2年程度で、期限が来ると契約更新を行うか引っ越すかを決めなくてはなりません。そして契約更新を選ぶ場合は更新手数料を払わなければなりません。
UR物件の場合は、契約更新して長期居住を決めても更新手数料を払う必要がありません。
また、不動産業者を仲介した際に掛かる仲介手数料も取られないので、普通に部屋を借りるよりも支出を抑えられるのです。
原状回復義務の範囲がはっきりしている
賃貸物件には、退去時に部屋を入居前の状態に戻す「原状回復義務」があります。部屋の汚れや損傷の度合いによっては敷金を使って部屋の修繕を行うため、敷金が目減りしてしまったり費用請求でマイナスになったりすることがあるのです。
UR物件の場合は、原状回復義務の範囲が厳密に定義されているため住民への負担は小さいものとなっているのです。また、「DIY住宅」という内装を住民が行うため原状回復義務が免除されている物件もあるのがUR物件の大きなメリットといえます。
UR物件は早い者勝ち
このように、一般の不動産屋で扱っている物件よりも多くのメリットがあるUR物件ですが抽選ではなく先着順で入居者が決まるため、競争率は普通の賃貸物件よりも高いものと言わざるを得ません。
また、固定収入額や貯蓄額によって入居審査が行われるため、一人暮らしの人にとっては不利な面も多いのがUR物件のデメリットとも言えます。
しかし、競争率の激しさや審査の厳しさを差し引いても手ごろな家賃で良質の物件を借りられるため東京で賃貸物件を探す時には一考の価値があるのも確かなのです。