非定型うつ病チェックリスト
以下の項目を、「〇」「×」で判定してください。
Q1 |
最近、疲れやすい |
Q8 |
自分をみじめに感じる事がある |
Q2 |
鉛を付けたように、体が重い |
Q9 |
誰も自分を理解してくれない |
Q3 |
一日中、眠い |
Q10 |
夕方を過ぎると落ち込む |
Q4 |
睡眠時間が10時間を超える |
Q11 |
イライラする事が多い |
Q5 |
甘いものが我慢できない |
Q12 |
感情の浮き沈みが激しい |
Q6 |
体重が急に増えた |
Q13 |
食欲が増えた |
Q7 |
他人に言われたことが忘れられない |
Q14 |
仕事は嫌だけど、遊びに行くのは楽しい |
判定結果。
〇の数はいくつでしたか?
- 0~2個:問題ありません。
- 3~5個:少しストレスが溜まり、不安定になっているかもしれません。
- 6~9個:非定型うつ病の予備軍となっている可能性があります。
- 10個以上:非定型うつ病の可能性が高いと言えます。
定型うつ病と非定型うつ病の違い
『新型うつ病』や『メランコリー型うつ病』と呼ばれる、この非定型うつ病。
定型うつ病(一般的なうつ病)と同じく、脳内のセロトニンやノルアドレナリン、ドーパミンの機能低下が原因とされています。
しかし表に現れる症状に違いがあり、『非定型』と呼ばれる理由がそこにあります。
定型うつと非定型うつの比較
定型うつ病 |
非定型うつ病 |
|
患者 |
中年 |
20~30代の女性 |
反応性 |
何もやる気がおきない |
好きな事には積極的 |
時間帯 |
午前中の調子が悪い |
夕方以降の調子が悪い |
睡眠 |
眠れない(不眠) |
寝すぎる(過眠) |
食欲 |
無い |
ある。甘い物が欲しい |
集中力 |
無い。ボーっとする |
散漫。イライラする。 |
責任 |
自分が悪い |
他人が悪い |
疲労感 |
だるい |
手足が重い(鉛様まひ) |
患者は若い女性に集中している
特に注目する点は、非定型うつ病の患者が若い女性に集中している事が上げられ、その数は男性の約5倍。
非定型うつ病を見分ける基準の1つとされています。
非定型うつ病はサボっていると誤解される
定型うつ病の患者は全ての物事に対して興味を示さず、他人が見ても異常を感じる事ができます。
しかし非定型うつ病は、「仕事には出ないが、好きなアーティストのコンサートは行く」というように、自分の興味がある事に対しては積極的に活動することが出来ます。
その為、周りからは「サボっている」「ただのわがまま」という評価を受けてしまいます。
食欲が旺盛になる
体調が悪い時は食欲不振になりやすく、定型うつ病でもその傾向があります。
対して、非定型うつ病は甘い物や炭水化物を欲しがり、急激に太るようになります。
いくら寝ても足りない
また、定型うつ病は不眠とセットで語られることが多く、「不眠がうつの原因か」「うつが不眠の原因か」の判断がつきにくい事でも知られています。
しかし非定型うつ病では、通常より2時間以上、もしくは10時間以上の過剰な睡眠をとり、それでも疲労感は抜けません。
非定型うつ病の見分け方
一見すると、サボりや怠けと見分けのつきにくい『非定型うつ病』。
また、「季節性うつ」や「双極性障害」などと、混同される事もあるようです。
そこで非定型うつ病を見分ける基準となるものには、以下の項目が上げられます。
- 若い女性である。
- 急激に太った。
- 突然、サボるようになった。
また、自己主張のないまま、一生懸命に頑張っていた人ほど、非定型うつ病になりやすいという点も、病気を見極める一つのポイントとなるでしょう。
非定型うつ病の治療法
病院では、定型うつ病と同じく抗うつ剤『SSRI』を主に使用します。
また認知療法としては、過眠による生活のリズムを崩さない、規則正しい生活が良いとされています。
その為、可能な限り職場に行く事や、決まった時間に起きる事。食事を3食取る事が求められます。
また、日々の目標として部屋の掃除をする事も推奨されています。
自分の行動により、目に見える変化を実感する事で、達成感を得る事が治療には重要です。
周りの人が非定型うつ病なった時の対処法
非定型うつ病の特徴として、他人の言葉をネガティブにとらえ、攻撃的になる傾向があります。
まずは定型うつ病と同じように、『話を聞く事』が重要になります。
その後、定型うつ病の場合は十分な休息が必要になります。
しかし非定型うつ病の場合は、物事がうまくいかない原因を他人(外部)に押し付け現実逃避する傾向にあります。
その為、本人にできる事をやらせ(部屋の掃除など)、達成できる度にほめて認める事が効果的です。
ただし、できないからと言って失敗や欠点を指摘すると、より強い反発を生む原因にもなります。
相手を否定する言動は行なわないでください。
非定型うつ病は早期治療が重要
非定型うつ病の症状は軽いといわれていますが、再発しやすいという特徴もあります。
もしも、うつの傾向がみられるのならば、精神科や心療内科に相談する事をおすすめします。