地下室を利用すれば狭い土地でも広い家が建てられる|トピックスファロー

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2013年3月12日
地下室を利用すれば狭い土地でも広い家が建てられる

土地の需要が高い都市部で広い家を建てるのは、至難の業です。そこそこの広さの土地を手に入れても、建蔽率の問題で、家を小さ目に作らなければならないことだってあります。せっかくのマイホームを広く作るためには、地下室の利用が鍵になってくるのです。

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少しでも家を広く作りたい…そんな時は地下室を作ろう

家族の人数が多いほど、家は広くなければならないものです。個人ごとの部屋、リビング、収納、お風呂…と出来ることなら広く作っておきたいスペースも多々あります。
しかし、現実には家を広くしようと思っても広くできないことがあるもの。家を建てるための土地が充分な広さを確保できなかったり、建築基準法で土地の広さに対して建てられる家の面積が決まっていたりというように、家の広さは制限される方向になりがちなのです。
家を少しでも広くするためには、地下室の利用が効果的なのです。

狭小住宅にこそ地下室は最適!

地下室には、子供の頃に作って遊んだ秘密基地や隠れ家のようなノスタルジーと自分だけの空間が持てるというロマンがあふれています。
しかし、地下室に人気があるのはノスタルジーやロマンだけが理由ではないのです。

地下室は容積率を圧迫しない

まず、地下室を建てることで得られるメリットには「法的制限に関わらない形で家を広く作れる」ということが言えます。
建築基準法では、都市計画などの関係で敷地の広さに対して建蔽率と容積率が定められています容積率はその土地に建てられる建物の高さに大きく関わるもので、容積率が高ければ高いほど階層のある建物が作れるようになります。
例えば100坪の土地に対して容積率が200%だと建てられる家の延べ床面積は200坪で、2階建てなら一階当たりおよそ100坪(敷地丸ごと!)の家が建てられる計算になります。
ただし現実にはそうもいかず、建蔽率を超える建築面積は使えませんので、建蔽率が60%だとしたならば、一階当たり60坪が限度です。

つまり、家の大きさは土地の建蔽率・容積率に左右されるのですが地下室の場合「建物の延床面積の合計の3分の1以下なら容積率に組み込まない」という特例があります。上記の例でいうと+66坪までの地下室が作れます。しかも、地下室は建蔽率の制約がありません。
つまり、地下室を作れば建築基準に引っかからない形で家を広く作れるのです。

防音性の高い部屋が作れる

自分の持ち家を作ることになった時、多くの施主は「自分の趣味を思う存分楽しめる部屋が欲しい」と考えるもの。プロジェクターとステレオ設備を備えたホームシアターやオーディオルームはそういった施主の要望の形と言えます。
しかし幾ら家の中であっても大きな音を立てれば隣近所に響いて騒音問題を引き起こしてしまうもの。
地下室は壁の外は土の層になっているため、防音性が高く外に音が響きにくいのです。そのため、地下室をホームシアターや貸しスタジオとして利用している家も少なくありません。

構造によっては採光も可能

地下室の弱点は、「窓が無いから明かりは照明頼りになる」こと、そして「湿気が溜まりやすくカビに悩まされる」ということです。特に地下室には湿気は付き物で保管していた物が台無しになってしまうことも少なくありません。

そういった問題を解決する方法が「ドライエリア」です。ドライエリアは地下室と同じ深さに掘り下げられた空間のことで地下室への採光や除湿を行うことが出来ます。また、中庭としても活用できます。
ただしドライエリアは機能上屋根を付けられないので大雨に弱いという弱点があります。また気候や土質によってはドライエリアを作らなくても低湿の地下室を作れる場合があります。

「広い狭小住宅」は建築費が高くなる

このように、地下室を念頭に入れれば狭い土地でも十分な生活スペースを確保した家を建てることは可能です。
しかし地下室ありで、かつ土地を最大限に活かした狭小住宅を建てるとなるとどうしても木造よりも鉄筋コンクリート造の方が有利になってきます。それに地下室建造はしっかりと水抜きを行わないと湿気が酷くなるため地盤改善工事も必要になってきます。
つまり、狭い土地で広々とした家を建てるには普通に家を建てるよりも建築費が高くなってしまうことがあるのです。私たちは狭い土地+狭い家なら予算は少なくて済むと考えがちですが、「住みやすい家」を建てるとなるとその分だけ相場よりも値上がりしてしまうということを意識する必要があります。

著者:塩屋 謙

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職業は編集・校正、そしてWEBライターでもあります。興味の範囲を広げつつ、様々な記事を書いています。