太陽光発電の効率を左右する屋根の種類・方位・傾斜角について|トピックスファロー

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2012年6月26日
太陽光発電の効率を左右する屋根の種類・方位・傾斜角について

太陽光発電の発電量に最も影響するのが屋根の形状や向きです。ものすごく高性能な太陽電池を駆使したソーラーパネルを用意しても太陽のほうを向いていなければ何の意味もありませんね。ここでは、太陽光を多く集められる屋根の条件を解説します。

兼業ライター。専門ではないけれど、ライター歴は長いです。
  

太陽光発電は効率が低い

太陽光発電は

  • 太陽の光を利用するから資源を探しに行かなくて良い
  • 電気を作る際にCO2が発生しない
  • 大規模な発電システムを必要としない

など、メリットだらけの夢の発電方法なのですが、「世界中の発電所が太陽光を使う!」ということにはなかなかなりません。

その理由は

  • 昼間しか発電できない
  • 天気によって発電量が変わる
  • 太陽光から電気を得る際の変換ロスが大きい

などによって、『安定した大量の電力を24時間365日供給することが難しい』というのが、太陽光発電が大規模発電システムに採用されない原因となっています。宇宙にソーラーパネルを設置して最小のロスで電気を地球に送ることができれば別ですが、このようなシステムはまだまだ実現できそうにありません。

一方で、

  • 家庭用ソーラーパネルの低価格・高効率化
  • 一度設置してしまえば電気代が節約できる
  • 地球に優しい
  • 余った電気を売ることができる(売電)
  • 設置の際に補助金が出る

などの理由から家庭での太陽光発電が注目され、ソーラーパネルを自宅住居の屋根に設置している光景がよく見られるようになりました。

家庭用太陽光発電の効率を上げるには?

家庭用の太陽光発電の発電量を増やし、発電効率を向上させる方法としては3つの方法が知られています。
一つ目は、発電効率の高い太陽電池を用いること。
二つ目は、太陽光を最大限に受けられるようにソーラーパネルを設置すること。
三つ目は、発電システムのメンテナンスを定期的に行うこと。

これらの中でも特に重要になるのは二つ目の「ソーラーパネルの設置条件を良くする」ということで、長いスパンで考えると太陽光発電の発電効率に最も影響を及ぼす部分といえます。

効率を上げる最大の要素は「屋根」

ソーラーパネルを太陽光が最大に受けられるように設置する最大のポイントはもちろん屋根です。 理想的にはひまわりの花のようにソーラーパネルが自動的に太陽のほうを向く機構になっていればいいのですが、それは難しいので、「24時間365日を通して最も太陽光を受けられる場所にパネルを設置する」ということが目標となります。

そのためには

  • パネルの設置可能な部分の面積
  • パネルを設置する角度
  • パネルを設置する方角

の3点が重要で、これらを最適条件で設置することで発電効率は最大限まで向上します。

パネルの設置面積が左右される「屋根の種類と形」

日本の住宅では様々な形の屋根が使われていて、ソーラーパネルを設置できる面積は屋根の種類によって大きく変わります。 以下、屋根の種類と太陽光発電の効率について紹介します。

切妻屋根

切妻屋根

切妻は「家の絵を描いて」と言われたらまず思い浮かべるポピュラーな三角屋根です。屋根は二面に分かれるので太陽光を多く受けられる方角の面にパネルを設置することができます。

寄棟屋根

寄棟屋根

寄棟は屋根が四面で構成されていて一つ一つの面が切妻に比べて小さいのが特徴です。しかし、最近のソーラーパネルは台形や三角形などいろんな形に対応できるので光が当たる二面に設置することで設置面積を増やすことができます。

陸屋根

陸屋根

陸屋根は平らな屋根のことです。全面にパネルを設置することができるので最も設置面積を大きく取れる屋根です。ただし、ソーラーパネルは傾斜をつけることでより多くの光を集められるため、パネルに傾斜をつける工夫が必要です。

片流れ屋根

片流れ屋根

片流れは面がひとつで、一方方向に屋根が傾斜しているタイプです。陸屋根と同様にパネルを設置する面積は最大ですが、屋根の傾斜が北向きであれば太陽光発電は非常に難しくなってしまいます。ただ、南向きに片流れという場合では太陽光発電では最も効果の高い効率的な設置場所となります。

パネルを設置する最適な角度とは?

夏場は太陽が空の高い位置を移動し、冬は空の低い位置を移動します。
そして、太陽光発電を効率的に行うためには太陽光をソーラーパネルが正面で受けることが重要です。

それらのことから、一年をトータルして最も太陽光を受けることができるパネルの設置角度は30度とされています。
その角度から離れれば離れるほど発電効率は低くなっていくため、パネルの傾斜角は発電量を増やすために重要となります。

太陽光を一年中最も多く受けることができる方角は?

太陽は東から昇って西に沈みます。

であれば真上を向いていれば光を多く集められそうですが、太陽の軌道は頭の真上よりも南側に倒れているため実際のコースは東→南→西となっています。したがって、ソーラーパネルは真南を向いて設置するのが最も多く太陽光を集められ、北向きに設置してしまうと太陽光を直接受け取ることができないということがわかりますね。

家を建てる段階で屋根を考えておく

今回は「家庭用の太陽光発電で最も発電量が多くなる設置条件は?」ということをご紹介しました。

そしてその条件は

  • ソーラーパネルの設置面積をできるだけ大きくする
  • ソーラーパネルの傾斜角度を30度に近づける
  • ソーラーパネルを設置する面は真南に

ということでした。

これらに注意してパネルを設置すると効率的な太陽光発電を実現することができます。

ただし、これらは屋根の形状や向きに大きく影響を受けるものなので、屋根によってはどうにもならないこともあるでしょう。

もしも、家を新築する場合や購入する場合に太陽光発電を導入する予定があるならば、屋根のデザインや方角まで考慮しておくと後々のために良いかもしれません。

太陽光発電は屋根がカギを握るのです。

著者:佐藤和子

兼業ライター。専門ではないけれど、ライター歴は長いです。
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学生時代から文章を書くのが好きだった影響で、社会人になってからも、こっそりと週末ライターを続ける。新しいもの好きで、常にアンテナ張っています。