農地って幾らで買えるの?
皆さんは、農地の値段が一体幾らくらいなのか、ご存じでしょうか。
全国農業会議所の調査によると、農地の値段は10アール当たり平均で、水田が約134万円、畑が約94万円です。
金額は17年連続で下落中で、買い手の少なさが理由のようです。
農業を始めるには、農地がないと何も始まりません。
しかし、一体どうすれば、農地を手に入れられるのでしょうか。
どこで買えばいいの?農地の買い方
当然のことですが、そこらへんの農地を勝手にもらうわけにはいきません。誰かから買い取る必要があります。
では、一体誰から農地を買うことが出来るのでしょうか。
自治体・機関
近年は、新規就農者をあっせんする動きも多く、問い合わせれば農地を紹介してくれるところも多いようです。
なので、困ったら自治体のの農林課や農業委員会、JAなどに問い合わせすると良いでしょう。
知人
知人や親戚から買い取る方法です。小さい面積から買うことができ、友人価格として安く売ってもらえる可能性もあります。
しかし、後述の地目についての手続きを初めとした、農業法の問題解決を独力で行う必要があります。
不動産屋
地元の不動産やで手に入れる方法です。
物件数は決して多くありませんが、そこそこの値段の農地が多いです。
しかし、中には高めの値段を設定する店もあるようです。
複数店舗を回るなどして、値段について調べながら見ていくと良いでしょう。
インターネット
今の時代は、農地情報提供システムのように、インターネットでも調べることができます。
家にいながら全国の農地を調べることが出来るので、非常に便利です。
ぜひ1度、利用してみてはいかがでしょうか?
農業者じゃないと買えない
農地を持つのは、基本的には農業者でなければなりません。
すなわち、農業者としてやっていけるのであれば、農地を取得することが出来ます。
農地を手に入れるには、農地法第3条に基づいた農業委員会の審査が必要で、それにクリアすれば、農地を取得することが出来ます。
審査をクリアするには、農地を50アール(北海道は2ヘクタール)以上、農業経営に常時従事できる環境が整っているか、などがあります。
また、別の手段として、地目を変更するして買う方法もあります。
農業を行っている土地は、不動産登記法の土地の用途の地目が、「畑」や「田」である場合が多いです。
しかし、地目が「畑」や「田」の場合、農地法の制限を受け、売買の際に農地法絡みの許可や届け出が必要になります。
そこで、先に地目を「畑」や「田」以外にすることで、農地の制限を受けずに手に入れる、ということです。 この方法には、地目を変更してから購入を目指すものと、購入する事を前提に地目を変更する2種類が存在します。
しかし、地目が「畑」「田」以外でも、土地の状態が地目に見合ってなかったら認められなかったり、後者の場合、周囲の環境に応じた利用計画の申請が必要になったり、ハードルは高いものとなっております。
このように、地目変更には高いハードルがありますので、農地法第3条による農地取得が一番効率のいい方法でしょう。
まずは相談しよう
農地を購入するには、大金が動いたり、法律が複雑に絡んだりするので、非常に難しい問題になります。
一人で解決しようとせず、行政や公的機関、専門家に相談するようにしましょう。