工業英語は一般的な英語と何が違う??
工業英語は、事実を正確に英語で表現する能力が必要となります。一般的な英語はさまざまな解釈ができ、事実を正しく伝えられない可能性がありますが、学会での論文や取り扱い説明書などは正確に伝える必要がありますから、一般的な英語能力だけでは不十分となります。
テクノロジーなどの専門技術に関する情報を読み・書く、専門的な英語能力を証明するのが工業英語だと言えるでしょう。
また、英語能力は、英語を読み、書き、聞き取り、話す能力を言いますが、工業英語は主に読み・書きの能力であり、工業英検では読みとる能力、書く能力が試されます。最上級である1級試験でのみ、ヒアリング試験が入ってきます。
工業英検の試験とは??
工業英検は4級~1級まであり、4級では工業高校・高専程度の工業英語のレベル、1級にもなると工業英語の能力だけでなく、実務能力をも持ち合わせているレベルの試験となり、難易度はかなり高くなります。
どんな問題が出題される??
次に紹介するのは、4・3級の出題範囲です。4級ではこの範囲の基礎的な問題が出題され、3級ではさらに発展させた問題が出題されます。
- テクノロジーに関する情報を読む問題
- 生産工程における指示・注意事項を読む問題
- 実験室などにある掲示を読む問題
- テクノロジーに関する単語・文章を書く問題
- テクノロジー分野に関する説明文・操作指示文を書く問題
など
4・3級の出題範囲をみるだけで、英語能力に加え、専門的な知識(専門用語)を習得する必要があるということがわかると思います。
試験の詳細は??
工業英検は、受験資格がなく、誰でも受験可能な検定です。4~2級は全国各地で実施され、1級のみ東京・名古屋・大阪・福岡の4都市で実施されています。
検定の日程
4級と3級は年4回、2級と1級は年2回検定が実施されています。
4級・3級 | 2級・1級 |
---|---|
1月・5月・7月・11月 | 5月・11月 |
検定の費用
検定の受験にかかる費用は各級で異なり、下記の通りです。
4級 | 3級 | 2級 | 1級 |
---|---|---|---|
2,000円 | 4,600円 | 6,400円. | 15,000円 |
検定の合格率
工業英検の過去の合格率の平均は以下の通りです。1級試験は合格率の低い、難関検定であることがわかると思います。
4級 | 3級 | 2級 | 1級 |
---|---|---|---|
約59% | 約44% | 約38% | 約9% |