人気店も閉店!?集客に成功したら行うべき【行列対策】とは|トピックスファロー

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2013年3月22日
人気店も閉店!?集客に成功したら行うべき【行列対策】とは

集客のための営業戦略を打てばそれで終わり、というわけにはいかないのが経営の難しさです。人が集まり過ぎて、店の許容量を超えてしまうと集めた客は行列となり店の近隣の住人などに迷惑を掛けてしまうことになってしまいます。行列が出来るまでに集客が成功した場合の対処はどのように行えばいいのでしょうか。

WEBライター
  

繁盛店が突然閉店!?行列は諸刃の剣

サラリーマンの行列イメージ

商売にとって「行列が出来る」ということは、人気がある事そのもので店にとってのステイタスと言えます。
しかし、満員御礼が続いて行列が連なる事が必ずしも商売にプラスに働くというわけではありません。
時として客による長蛇の列が店じまいの原因にさえなってしまうのです。

行列=近隣への迷惑?

行列は新商品の発売や店の評判の向上といった集客戦略が当たり店を訪れる客が増え、店舗の収容人数を大きく超えることで発生するものです。
行列が出来るということは、「並んででもその店を利用したい」という客が付いているということを示すもので、さらなる集客効果を発揮してくれます。

しかし、「行列が出来る店」の周りにとって行列が出来るということはあまり好ましい事ではありません
まず、行列店の周辺にとって行列店に客が集まるということは「自分たちの店に来る客を取られている」ということと同じです。
行列店を利用した帰りに周りの店を訪れるのであればまだいいものの、行列店もその周りも飲食店だとそういうわけにもいきません。

そして、「行列を作って並んでいる客のマナー」も行列店周辺にとっては頭の痛い問題です。
行列に並んでいる時間というものは何かと暇を持て余すもので、飴やガムを食べたりタバコを吸ったり、携帯を弄ったりと時間を潰す努力をしなければなりません。

そして行列が消えた後で飴・ガムの包み紙やたばこの吸い殻が落ちていたり、行列客の手遊びで周辺店舗の花や木が折られたりすることがあるのです。
折角の店の外観が不心得な行列客に台無しにされるのでは恨みも出てきて当然かもしれません。

行列が原因で閉店する店も

このような店の繁盛と行列客の増加に伴うトラブルが原因で閉店に追い込まれる店も意外と少なくありません。

例えば、東京スカイツリーにも出店している太めの麺と魚介系の出汁が効いたつけ麺が自慢のラーメン店「六厘舎」は、本店が品川区大崎の住宅地にあったのですが、休日となると100人近い行列が出来る事から「近隣住民に迷惑が掛かる」として2010年8月に一時閉店し、現在は週一回のみ開店する形を取っています。

また、紅白に出場した人気エアーバンド・ゴールデンボンバーのメンバーである歌広場淳がプロデュースしたフルーツパーラー「オータムリーフ」も、開店初日で管轄の警察との事前協議で予想した以上の行列が出来てしまい、営業停止になってしまうという事件も起こっています。
このように、行列が出来ることは必ずしも店の営業にプラスに働くわけではないのです。

行列を作らない対処法

店の前に行列が出来ることは、人気をアピールする集客戦略の一つともなりますが近隣店舗への迷惑になるのは経営戦略として間違っていると言わざるを得ません。
近隣店舗や住民、客に迷惑を掛けないためにも、上手に行列をさばく努力をすることがさらなる集客戦略となります。

行列が出来る最大の問題は、店に入りきる以上の客が来ることにあるので一度に応対できる数に入店する客をコントロールすることが大事です。
前述の六厘舎では整理券の配布を行い、整理券に記載されている時間に再度来店してもらうという形を取る事で店の周辺に行列が並ばないようにしています。

また、パイロンやロープを使って行列を圧縮して近隣店舗の出入りに支障が出ないようにするというのも立派な行列への対処法ですが、行列が無くなるというわけではないので根本的な解決に繋がっているとは言えません。

また、店舗移転や従業員の増員を図ることも立派な行列対策の一つです。
店で対応できる客の数は店の大きさと従業員の数で決まるので、許容量を増やして対応する事で行列を短くすることに繋がるのです。
しかし店舗移転にしても従業員増員にしても、実行するにはそれなりのお金が掛かってしまうため実現が難しいのが難点です。

また、支店を増やすというのも客を分散し行列を減らす手段と言えますが、飲食店の場合は味のクオリティを維持するのが難しかったり、支店にまで目が行き届かず接客態度が悪くなったりするケースも少なくないのが難点と言えます。

行列対策は店の業種、営業形態、立地、資本金など店を取り巻くすべての環境を考慮した上で効果的に行わなければならないのです。

著者:海老田雄三

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芸能、アニメ、ゲーム、音楽あたりが得意分野のはずが、気が付けばなんでも書くライターになっていました。アニメ、ゲームなどのサブカル誌によく寄稿しています。