ネットショップの運営に許可が必要?開業前に知りたい資格と免許|トピックスファロー

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2013年6月21日
ネットショップの運営に許可が必要?開業前に知りたい資格と免許

インターネットの進歩により、ネットショップの運営は簡単になりました。しかし簡単にネットショップが開けるからと言って、なんでも販売していいわけではありません。そこで販売に許可や申請が必要になる代表的な商品をまとめました。

WEBライター
  

気軽な副業のつもりが違法販売?

逮捕シーン

photo by Victor on flickr

店舗もいらない、自分の思い通りの商品を販売できる、隙間時間で副収入と、最近では初期費用をかなり抑えられるようになり、個人事業主の登録ができる情熱さえあればネットショップを開業するハードルはずいぶんと低くなりました。

しかし、取り扱う商品によっては、販売に必要な許可や資格が必要になる場合もあり、『違法販売』として警察に逮捕される可能性もあります。
「知らなかった」では済まされない、販売に注意が必要な商品を紹介します。

食品・輸入品・中古品。意外と多い許可が必要な商品たち

食品を販売する時には、『食品衛生責任者』の資格が必要になるなど、何を販売するかによって資格が変わってきます。
しかし、同じ食品であってもペット用や加工品であれば許可はいらないと言った区別がされている事もあり、販売品の選択には注意が必要になります。

食品の販売

積み上げられた野菜

おそらく、最も資格が複雑なのが食品の取り扱いでしょう。
人用・ペット用・手作りなどによって、必要な資格や許可が変わってきます。

申請と許可は保健所の管轄になります。

ペット用は資格不要

犬や猫などペットのエサ用として販売する商品は、既製品や手作りに関係なく資格は必要ありません。

ただし、その販売したエサにより動物に健康被害があった場合は、責任を取る必要があります。

野菜・果物・加工品は資格不要

農作物を収穫し販売する場合も、特に許可は必要ありません。
またすでに加工されている商品の販売にも届け出は不要です。

手作り品は「食品衛生責任者」と「食品衛生法に基づく営業許可」が必要

『食品衛生責任者』に関しては、保健所で講習会に参加する事で、簡単に資格を得る事ができます。
しかし、『食品衛生法に基づく営業許可』を受けるには、一般の台所とは別に、『販売する商品の専用厨房』が必要となり、保健所のチェックを受けなければいけません。

実店舗をすでに持っており、「お店の商品をネットでも販売したい」というのでなければ、手作り品の販売は難しいでしょう。

中古品の販売

子供服の古着

リサイクル品やアンティークなどを売買する時には『古物商許可証』が必要となります。 中古品売買と古物商許可証は、警察署の管轄となります。

中古品(古物)の定義

そもそも中古品とは、「一度でも使用された物品」「使用目的で購入したが使わなかった物」「修理した物」が中古品の扱いとなり、これらの販売には古物商許可証が必要になります。

良く扱われる物として、「本」「CD」「DVD」「ブルーレイ」「衣服」「家具」「宝石」「チケット」などがあります。

ネットオークションは違法?

厳密に言えばネットオークションも中古品の販売に当たりますが、これは条件付きで合法となります。
古物商許可証が必要なケースは、『業(収入を得る仕事)』として中古品の販売を行った時のみ。

ネットオークションに出品する事は、『業』にあたりませんので合法です。

ただし、初めから転売目的で購入し、ネットオークションを利用する行為は『業』と見なされ、古物商販売許可証が必要になります。

輸入品の販売

輸入品は、購入ルートと商品によって必要な許可が変わってきます。
輸入が可能かは、税関か日本貿易振興会(JETRO)などに相談するのが安全です。

古物商許可証の有無

自分が現地に飛び、直接買い付けて輸入した物を売る場合は、古物商許可証は不要。

他のバイヤーが輸入した物を、『国内で購入し販売』する時は、古物商許可証が必要。

口に入れる商品は『検疫所』で検査が必要

風船・食器類・全ての食品・子供用の商品は、全て検査が必要と考えましょう。
特に食品は、お菓子や缶詰など、国内の商品では許可なしで販売できたものでも、輸入品に限り検査が必要です。
また、食器や子供用品など、『口に入れる可能性のある物』に関しても食品衛生法により、検疫を受ける必要があります。

開業前に売りたい商品に必要な資格のチェックを忘れずに

キーボード

今回紹介した物の他にも、動物や植物、お酒などの販売にも許可や資格が必要なケースがあります。
また、ワシントン条約で規制されている動物(毛皮を含む)や、日本未認可の医薬品、レプリカ(コピー)商品、輸入差し止め申請がされている特定のキャラクター商品(ミッキーなど)の輸入や、ネットショップでの販売は犯罪となりますので絶対にしてはいけません。

苦労して開業した自分のネットショップで、いきなり犯罪者呼ばわりをされない為にも、自分が扱う商品に許可が必要かのチェックを忘れずに行いましょう。

著者:塩屋 謙

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職業は編集・校正、そしてWEBライターでもあります。興味の範囲を広げつつ、様々な記事を書いています。