こんな間取りはマイホームをダメホームにしてしまう!
マイホームへの夢は、購入に踏み切れるだけの収入や貯金が無かったとしても誰しもが一度くらいは夢想するものです。その夢を夢のままに終わらせなかった人が購入にまで到達しているのです。 しかし、夢を現実にすることは立派なことですが、現実にそぐわない形で夢を実現してしまうと後々大変な負担を強いられることになるのが世の常というもの。それはマイホームにも言えることなのです。 特にマイホームの夢を詰め込む先である間取りは、慎重に決めなければならないのです。
お洒落な吹き抜けは問題も多い
一階から二階の天井が見える吹き抜け構造は、開放感があって二階部分から差し込む日差しが柔らかく照らしてくれるため、大変人気がある間取りです。
しかし、吹き抜け構造にはいろいろと問題が多いのです。まず、部屋の高さが一階+二階になるため暖房をつけてもなかなか暖まらないという欠点が挙げられます。暖かい空気は高い方に上がっていく性質があるため、冬場は寒くなりやすいのです。 また、吹き抜け部分がパイプ代わりになって一階に二階の、二階に一階の音を伝えやすくなること、吹き抜けだと一階天井に照明が設置出来ないのでその分だけ電気代が掛かることもデメリットとなります。
リビング階段はあまり子供のためにならない?
一階にリビング、二階は家族ごとの部屋という構造になっている家庭は少なくありません。そして「二階に行く階段がリビングから見えない位置にあると、親が子供の動向を把握できず非行のサインを見逃してしまう」という家の間取りに関連した教育論も良く耳にするものです。 そのため子供が帰ってきたことをリビングから確認できるように、二階への階段をリビング内に設置するリビング階段が人気を集めていますが、非行の防止につながるかと言えばそうではないようです。
リビング階段は、階段部分が吹き抜け構造と同じことになるため暖房効率が低下してしまうというデメリットがあります。また、子供にしてみれば「親に信頼されてない」と感じて不信感を抱かせる原因になること、来客があった時に自分の部屋に行けないというデメリットがあります。
夢の地下室は水はけが大事
マイホーム建設の際に、地下室を組み込めないかと計画したことのある人は少なくないでしょう。家を建てるときは、土地の広さと地域ごとに定められた延べ床面積を超過しないようにしなければならないという制限がありますが、地下室の広さが一階・二階の全床面積の3分の1未満までなら延べ床面積に組み込まれないので、家を広く作るテクニックとして活用されています。そして地下室には「秘密の隠れ家」的なワクワク感があり、「自分で家を建てるときは絶対に地下室を作ろう」と考えた人も多いことでしょう。
しかし、地下室は土の上に家を建てるのとは全く別のノウハウが必要になってくるものです。地下は湿気が多くなりがちなうえに採光しにくいので、下手な作り方をすると浸水やカビの温床になってしまうのです。
ウォークインクローゼットは収納力に難あり
収納力は家の住みやすさを大きく左右する条件の一つと言えます。人間、生きていれば持ち物は増えていくものなので、頻繁には使わないものや季節に応じて使うものを収納しておけるスペースをあらかじめ確保することがマイホームには求められているのです。
収納スペースには押入れや納戸などがありますが、映画などでよく見かけるウォークインクローゼットを導入する家も少なくありません。しかしウォークインクローゼットは、お洒落ではあるけれども通路がある分だけ、同じ大きさの押入れや納戸などに比べて収納力が犠牲になっているのです。 またウォークインクローゼットはどこに何をしまっているのかが分かりやすく、取り出しやすいのがメリットですが、一部屋分のスペースが必要になるため狭い家では導入自体がマイナスになってしまうのです。