食品衛生責任者とは?
食品衛生責任者とは、飲食店や特定の食品の製造業など、営業の許可を受けるべき施設において、食品衛生上の管理運営に当たる人のことで、条例によって各都道府県で定められています。
営業者は、営業許可を取得した施設ごとに、営業者自らが食品衛生責任者となるか、または、その施設で働いている人の中から、食品衛生責任者を1人決めて設置しなければなりません。 また、事業所の中の見やすい場所には、食品衛生責任者の氏名が書かれた、20cm×10cm以上の長方形の名札を掲示する必要があります。 資格取得の難易度は低く、この資格によって就職や転職などが優遇されることは難しいですが、一部の企業では、手当などの対象になる場合があります。
食品衛生責任者はどんなことするの?
食品衛生責任者に対して、食品衛生法施行条例の第2条の「公衆衛生上講ずべき措置の基準」では、以下のようなことが義務付けられています。
- 食品衛生上の危害が発生する恐れがある場合、営業者に対して改善を進言し、その促進を図らなければならない。
- 法令の改廃などに気をつけて、違反行為のないように努めなければならない。
- 都道府県や、保健所を設置する市が行う講習会など定期的に受講して、常に食品衛生に関する新しい知識を習得しなければならない。
食品衛生責任者になるためには
全国の食品衛生協会で開催している養成講座の全過程を受講すると、受講修了証が交付されます。 (事業所に掲示が義務付けられている名札については、別途購入が必要です。)
受講内容
以下の3つの講座の受講が義務付けられています。
衛生法規
受講時間は2時間で、食品衛生法・公衆衛生法規・管理運営基準・施設基準・規格基準などについて学びます。
公衆衛生学
受講時間は1時間で、伝染病・疫病予防・環境衛生・労働衛生などについて学びます。
食品衛生学
受講時間は3時間(テストを含む)で、食品の取扱い・食品事故・施設の衛生管理などについて学びます。
受講が免除される資格
以下の資格を有する場合は、養成講座を受講しなくても、食品衛生責任者の資格を取得することができます。
- 栄養士
- 調理師
- 製菓衛生士
- 食鳥処理衛生管理者
- と畜場法に規定する衛生管理責任者
- と畜場法に規定する作業衛生責任者
- 船舶料理士
- 食品衛生管理者もしくは食品衛生監視員になることができる資格を有する
問い合わせ
受講料や申し込み方法につきましては、地域によってことなるため、最寄りの食品衛生協会にお問い合わせください。