SPIとは? ~SPIの目的・方法・対策
SPIとは Synthetic Personality Inventory の略で、その人の総合的な能力を調べる検査、すなわち適性検査として企業が用いている方法です。
SPIはもともとリクルートマネジメントソリューションズ社が開発した適性検査の名前でしたが、多くの企業がこのSPIを採用したため、今では SPI = 適性検査 とされ、適性検査の代名詞として用いられています。
2002年に改良版のSPI2が登場し、2011年からはリクルート社がSPI2の販売や実施を行っています。
SPIの目的
企業の入社試験ではエントリーシート → 適性検査 → グループディスカッション → 面接といった流れで採用する人材を見極めるのが一般的ですが、SPIが行われるのは適性検査の部分です。
すなわち、審査の前半部分における「大量の応募者から一定の能力を有する人材を抽出するための試験」ということです。この段階では業務遂行に必要な専門的な能力でなく、そうした能力の基礎になる基本的な資質を見る検査ということになります。
適性検査の種類について
適性検査はSPIを用いる会社と自社で独自の試験を用意するかの二つのタイプに分かれます。
SPI(SPI2)は能力適性検査と性格適性検査が行われますが、SPI以外の適性検査ではSPIの出題範囲に加えて一般常識問題や時事問題なども出題される可能性があるので注意が必要です。
以下、ここからはSPI(正確にはSPI2)の情報に絞って説明していきます。
SPIの実施方法(受検方法)
企業がSPIを実施する方法には四つのタイプがあります。
- マークシート方式 (場所: 企業など)
- テストセンター方式 (場所: テストセンター)
- WEBテスティング方式 (場所: 自宅など)
- インハウスCBT方式 (場所: 企業)
1番のマークシートは紙を使う方法、2,3,4番はパソコンを使ったWEB回答方式になります。
現在最も多く実施されている方法は2番のテストセンター方式で、企業で受検するのでなくリクルート社が運営するテストセンターという会場で応募者が各自受検する方法となっています。
テストセンター方式の特徴
実施企業の多いSPIテストセンター方式の特徴は以下のとおりです。
- 各自の都合に合わせて受検可能
- 主な常設会場は札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡
- 大卒向け・短大卒向け・高卒向け・キャリア(一般企業人)向けがある
- 服装は自由
- 受検結果は何度でも何社でも使える(ただし、点数は本人に知らされない→手ごたえで判断)
- 再受検が可能(ただし、再受検すると前回の結果は利用できなくなる→良いほうを選ぶことはできない)
企業側からすると試験を外部に任せられるため、応募者の多い企業がこのテストを採用する理由がわかりますね。また、再受検が可能なことから、本命企業のSPI期限より前に何社か受けておき、SPIに慣れておくという戦略を取る学生も多くいます。
SPIの問題内容
SPI2(テストセンター方式)の問題構成は大きく分けると能力適性検査と性格適性検査の二つに分かれます。
そしてさらに能力適性検査は、
- 言語能力問題
- 非言語能力問題
に分かれ、性格適性検査は、
- 行動的側面
- 意欲的側面
- 情緒的側面
を見るテストに分かれます。
SPIの対策方法
前述したとおり、SPIを始めとする適性検査はその人の本質的な部分を見るテストなので、「試験対策をしても点数は上がらないのではないか?」そして「試験対策はするべきじゃないのではないか?」と考える人も多いですが、自分の人生に大きく関わるテストなので、やれることは積極的に努力すべきです。少しでも点数を多く取るために試験対策を行いましょう。
能力適性検査はSPIの対策本やWEB上で無料で公開されている練習問題を数多く解いておくことで、問題の傾向や最短時間で解くためのコツなどが身に付いていきます。最低一ヶ月程度は準備しておくことをオススメします。
一方の性格適性検査に対する対策は難しいですが、就職希望の企業における業界・職種で「どういった人材が求められるか」ということを考えておくと良いでしょう。あまりにもうそをつく必要もありませんが、明らかにこれはまずいなという答えを書く必要もありません。
頭が最大限に働くようにコンディションを整えて受検しよう
今回は、SPIとはどんなものか?どういった対策を採ればいいのか、といったことを紹介しました。
SPIの結果は参考程度にしか利用しないという企業もあれば、面接時に参考資料として活用するという企業もあります。企業の担当者が驚くような高得点をたたきだす、というアピール方法も可能なため、こうした問題が得意の方は高得点目指してがんばりたいものです。
SPIの問題は「IQテスト」のような脳ミソをフル回転させ続けないと解けないものが多いため、頭がスッキリと冴え渡るコンディションで試験に臨めたら良いですね。
十分な対策をして、ばっちりのコンディションでSPIを受検しましょう!