インプラント除去の原因となる病気や、除去費用の目安を教えます|トピックスファロー

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2012年10月24日
インプラント除去の原因となる病気や、除去費用の目安を教えます

自分の歯のように噛めて見た目も美しいインプラントですが、治療後のケアやメンテナンスを怠ると厄介な病気を発症してしまうことも。結果インプラントを除去する羽目になったら大損ですので、事前に治療後にかかり得る病気の知識や、除去にかかる費用などの目安を知っておきましょう。

取材ライター
  

ケアやメンテを怠ると、インプラント除去の羽目に!?

インプラントは、「自分の歯が復活した」と言えるくらい審美性に優れたものです。
機能性も高く、治療が成功すれば会話や食事など日常の動作に不自由することがなくなります。顎の骨に歯の代わりとなるものを直接埋め込んで固定するわけですから、安定感もバツグンです。

しかしながら100%完璧で、何の欠点も存在しないというわけではありません。
治療自体がうまくいったからといって、治療後の自己ケアや歯科での定期的メンテナンスを怠れば、やはり高確率でトラブルが発生してしまいます。

そのトラブルが重いものであった場合は、最悪インプラント除去の必要性が出てきます。
「そんな人は少数派でしょう」と侮ってはいけません。治療後のトラブル発生により、せっかく埋め込んだインプラントを除去する羽目になった事例は意外とたくさんあるのです。

ですから私とは無関係と軽視するのは禁物です。インプラント治療を受けた方なら、誰でもリスクを持っているのです。せっかく奮発して治療を受けたのに…と後々嘆かないためにも、あらかじめインプラント除去に関する情報をしっかりチェックしておきましょう。

インプラント周囲炎は、歯周病と似ていますが…

インプラント除去の原因となるトラブルの代表的な例に、インプラント周囲炎(周囲粘膜炎)があります。
インプラント周囲炎とは、細菌が歯肉と歯の間に入り込み炎症や骨を溶かしたりする病気のことです。
歯周病と同じメカニズムで発症するものですが、歯周病とは症状や進行速度が異なります。

インプラント周囲炎の特徴

  • 歯(インプラント)の動揺がない、あっても歯周病より小さい
  • 進行速度が速く、歯周病の10~20倍

歯根膜が関係している

インプラント周囲炎と歯周病。発症の仕組みは同じなのに、なぜこのような違いがあるのでしょうか?

それには天然歯にのみ存在する歯根膜という組織が大きく関係しています。
歯根膜とは歯根と歯槽骨の間にあって、双方をコラーゲン繊維によって結合させる役割を持っているものです。また細菌が入り込むのを防ぐバリア的な機能も合わせ持っています。

インプラントは偽物の歯ですから、この歯根膜がありません。
したがって天然歯のように生理的動揺が起こらないため、歯に異常が発生しても気が付きにくいのです。
また細菌の侵入を防ぐバリアもありませんから、自然と病気の進行速度も速くなってしまいます。

除去にかかる費用の目安は3~5万円

場合によっては炎症や出血も少なく、まったく痛みを感じないこともあるインプラント周囲炎。
病気を自覚する頃には、治療では到底回復させられず、インプラントの除去が必須になるまでに重症化していることも珍しくありません。

せっかく大金をはたき苦労して入れたインプラントを、取り除かなくてはいけない。
その事実を受け止めなくてはならないのもショックですが、除去にかかる費用のことを考えると更に憂鬱になってしまいます。

具体的にいくらかかるかは歯科医院などによって違いますが、目安は3~5万円とされています。
インプラントの除去は、残念ながら健康保険適用の対象とはなりません。インプラント治療自体が基本的に自由診療の扱いとなっているためです。

適用されるケースもありますが、あくまでも「治療失敗により不具合が生じ、除去が必要となった場合」に限られています。つまり治療を行った歯科医院側に責任がなければ適用されないということです。

入れた時にかかった費用よりは遥かにマシですが、決して安いとは言えない除去費用。
身体的・精神的のみならず、金銭面でも大きなダメージを受けないためにも、日頃からケアや定期的なメンテナンスを欠かさないことが大切です。

著者:和田ちえみ

取材ライター
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三度の飯より書くこと聞くことが好き。インタビューやプロフィール作成、企業社内報など堅い文章も書けます。人の話を聞き、それをまとめるお仕事が多いです。